2018/09/30

今週の為替相場を考える(10月1~5日)

今週の為替相場を考える(10月1~5日)


USDJPYは、Dailyベースでは買われ過ぎゾーンにあり短期的な円高を狙いやすい反面、中長期の上昇は変わらず。7月19日の高値113.17を上回り10週間ぶりの高値を更新するも、昨年12月から1月初旬まで続いた114台を高値とした112~113.80のレンジを意識。今週114円台超えを達成できなければ112.80~114.00のレンジを模索する動きをメインシナリオにするも、弱含みの米債利回りが再上昇し、新興国通貨が下げに転じ、114円台を超えるようなら115円を目指す動きも選択に。

EURUSDは、今年5月中旬から「越すに越えられないEURUSD1.1800」、直近も2週連続で失敗。直近5週間は大枠1.1500~1.1800のレンジ。過去を振り返っても6月上旬から8月までの10週間も同じく大枠1.1500~1.1800のレンジ。ブレグジットの不透明感やイタリアの財政赤字比率を材料として売りが続くも1.150を割り込む気もせず、引き続きレンジ相場へ。

GBPUSDは、1.3000の大台を上抜けしてから上昇局面かと思われたが1.3300を高値に失速。先週は1.3200の上値も重くメイ首相の意固地な姿勢が気になる。ブレグジット交渉も最終局面に入り、どのような展開になるのか? 目先は3日の保守党大会最終日、メイ英首相の記者会見次第? 1.3000で下げ止まり先週のレンジ1.3000~1.3200に収まるのか、失望に1.2850まで続落するのか? 
USDCADは、ある意味では不思議、NAFTA再交渉の失望感は?(週末合意の期待も残っているようで、週明けのCAD相場は非常に注目に値する)、原油価格の上昇は? 過去10週は大枠1.2900~1.3200のレンジで推移。結局は「1.29で買い1.3200売り」でやっていれば大儲けしていたことになるが? 結果論で思うように行かず。NAFTA再交渉の結果を見守りましょう


先週をちょっとだけ振り返ってみたい。特徴としてはドル全面高で、前週比ではUSDCHFが2.36%上昇とCHF安が目立っており、USDJPY+1.13%、EURUSD-1.44%、AUDUSD-0.62%、そして、GBPUSD-0.48%と、ポンドはハードブレグジットのリスクを残しながらも、それほどの落ち込みとなっていない。

逆にCHF安が目立っており、TRYやZARなどの新興国通貨高の影響にリスク回避の巻き戻しもあったと思われる。それでは、本来ならリスク回避通貨の円がなぜ弱いのかと考えれば、米金利の高止まりとFRBの継続的な利上げ期待と日本株高が影響していると思われ、潜在的な円先高期待による円ロングポジションの巻き戻しも多数見られた。現に周囲でも113円台高値期待にショートをから入りストップをトリガーした動きもみられる。

特異なのはUSDCADでNAFTA再交渉が決裂するリスクがある中で、先週はわずか-0.04%と過去3週連続でカナダドル高に動いている。NAFTA再交渉の合意期待なのか、原油高なのか、ドル高の流れの中では特異ではないだろうか? 当然ながらCADJPYを3週間前と比較すると安値83.767→88,077と、終値ベースでは2.55%、2.3%、2.14%と上昇し、タラレバながら、CADJPYのロングのパフォーマンスがベストだったと思われる。

米10年債は3.0628→3.0612(-0.05%)と3.0%の大台を維持するも小幅低下で、5月下旬の高値を超えられず3.11%が壁に。ダウは26,743.50→26,458.31と-285.19(-1.07%)と低下。一方、日経平均株価は23,869.93→24,120.04+250.11(+1.05%)と年初来の高値を更新。原油価格は73ドル台と7月中旬来高水準で7月10日の高値74.70が見えてくる。

※※※※※※※※※※※※※※