2018/09/10

2018年9月10日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

2018年9月10日(月曜)欧州・米国市場序盤の動き

欧州市場はポンドが主人公! 米中通商問題は強い懸念材料ながらひとまず影は薄い。

欧州株は英国を除気総じて上昇、特に先週末のトリア英財務相EU規則を尊重との発言にイタリア株が上昇、ギリシャ株も上昇が目立っており、米株は上昇からスタート。

欧州市場に入り、前週末の強い米雇用統計後のドル高の影響も弱まり、利食いのドル売りの傾向が見られた。特にGBPUSDは英貿易収支の赤字額が予想より縮小し、7月のGDPが強く5~7月のGDPは0.6%(予想0.5% 前回0.4%)と1年ぶりの強さとなり徐々に底堅い展開となった。

さらに、バルニエEU首席交渉官が「6~8週間で離脱交渉が合意に達する実現性がある」との報道に、ブレグジット同意期待が高まり、この報道を受けGBPUSDは1.2940台→一時1.3050台へ急伸、GBPJPYも143.80台→一時145.00の大台へ上昇。

ただし、前後して、英国内のニュースとして、英首相報道官は「合意なきブレグジットとなった場合の計画について閣僚会議を13日に開く予定」との報道や、ベーカー元EU離脱担当副大臣は「メイ英首相が7月に首相の別荘(チェッカーズ)でまとめたブレグジット案に対し、80人以上の与党議員が反対で、メイ首相がゴリ押しするなら与党が破壊的な分裂局面になる」との報道もあり、英保守党大会9月30日~10月3日の開催が大きな焦点になりそうで上げ止まっているが、市場のセンチメントは楽観的になっており上昇余力を残した流れとなっている。

EURUSDも、GBPUSDの上昇の影響もありEURGBPが続落する中でも一時1.1616まで上昇、先週のトリア・イタリア財務省がEUの財政規律を順守するとの発言が引き続きEUR買の材料となっており1.1600の大台を回復している。

USDJPYは、110.85~111.20のレンジで、アジア市場の高値111.08をGBPJPYの買いがリードするクロスの円売りに一時111.20を付けるも、日米金利差拡大の円売り要因にも、米中貿易問題に次いで、日米通商交渉の動きも気になり逆に上値が重くなる。