2018/09/13

2018年9月13日(木曜)昨日12日、海外市場の動き

2018年9月13日(木曜)昨日12日、海外市場の動き

欧州市場の小動きから、米国市場は弱い米PPIや米中間で新たな貿易協開催との報道もあり、リスク回避の流れが弱まりドル売りへと動く。

その影響に、USDZAR、USDTRY、USDCNHなど新興国通貨でのドル売が強まり、主要通貨ではAUDUSDは0.7180台へ急伸、NZDUSDもドル売りへと動く。USDCADは米カナダNAFTA再交渉で前日の楽観的なトランプ氏の発言に続きメキシコ経財相から「貿易合意の確率は高い」とも発言もあり1.30の大台を割り込む。

EURUSDは、イタリアの政局不安が否定され1.16の大台乗せと動くも1.1650台を超えられず、この水準をクリアできるかを注目。GBPUSDは欧州市場の安値1.2980からEUがアイルランド国境問題で妥協する可能性との報道に一時1.3080台まで上昇するなど相変わらずブレグジットを巡る材料で動いている。そして、USDJPYも一時111.12へと円高傾向へ。

米株は小幅ながら強弱混在で、ダウ+27.86(+0.11%)、Nasdaq-18.24(-0.23%)、S&P500+1.03(+0.04%)。米10年債利回りは2.966%と小幅低下、2年債は2.744%で前日と変わらず。

市場参加者が注目する米中貿易摩擦で、2000億ドルの対中制裁関税第3弾の発動の有無が注目される中、WSJ紙は米中通商協議、近く再開へと報道。追加関税発動前に新たな二国間貿易について話し合う新たな会合を提案とあり、「中国政府が米政権の懸念に対応する機会を与える狙い」ともある。いずれにしても、新たな展開への反応は株価では鈍く米債でも鈍く、為替相場はドル売りへと反応しているが、今後の展開次第では上下どちらの方向にでも動きやすい。

米カナダのNAFTA再交渉も継続中で、米カナダNAFTA再交渉はワシントンで協議を継続中。前日にはカナダが国内酪農市場への限定的なアクセスを米国側に認める用意があることを表明している。前日のトランプ大統領から「カナダとの通商協議は順調、カナダは合意したいと考えているはず」との報道に続き、今日もメキシコ経財相が「米・カナダ間の貿易合意は高い確率」との報道に、欧州市場の1.3078をピークに1.30を割り込み一時1.2981へとカナダドル高の流れが続いている。


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21:30    USD 8月 生産者物価指数=前月比-0.1%(予想0.2% 前回0.0%)、前年比2.8%(予想3.2% 前回3.3%)、コア前月比予想-0.1%(0.2% 前回0.1%)、コア前年比2.3%(予想2.7% 前回2.7%)→ 予想外に弱くドル売りへと動く

21:30    CAD 第2四半期 設備稼働率=85.5%(予想86.9% 前回86.1→83.7%)→ 予想を下回る

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【北米】
米カナダNAFTA再交渉はワシントンで協議を継続中=前日にカナダは国内酪農市場への限定的なアクセスを米国側に認める用意があることを表明している。

メキシコ経財相=米・カナダ間の貿易合意は「高い確率」

ブレイナードFRB理事=借り入れコストの上昇に、今後1~2年の間に金利を2.9%以上に引き上げることが可能。イールドカーブの逆転は近々に起こりえり、景気後退リスクを高めるかもしれない。インフレが急騰することはあり得ない。

関係者の話(WSJ紙)=米中通商協議、近く再開へ。米、中国に追加関税発動前に新たな貿易協議開催を提案。スティーブン・ムニューシン財務長官を中心とする複数の政権高官は先日、中国の劉鶴副首相が率いる交渉担当らに書簡を送り、二国間貿易について話し合う新たな会合を提案。トランプ政権が中国からの輸入品に対する追加関税を発動する前に、中国政府が米政権の懸念に対応する機会を与える狙い。

トランプ関税反対、米業界が共同キャンペーン(WSJ紙)=小売り、おもちゃメーカー、農業、ハイテクなどの全米数千社が加盟する各業界団体は12日、輸入関税に反対するロビー活動「Tariffs Hurt the Heartland」(ハートランドを苦しめる関税)を共同で展開する計画を発表する。

ベージュブック=国際貿易問題を巡る懸念から一部国内企業が投資を縮小し先送りしたとの認識。

【欧州】
離脱派議員のグループを率いるジェイコブ・リースモグ議員=英領北アイルランドとEU加盟国アイルランドの間にハードボーダー(厳格な国境管理)を導入することなく英国がEUを離脱するための案を12日に明らかにする

メイ英首相(ブルームバーグ)=来週行われる欧州連合(EU)非公式首脳会合が英国のEU離脱交渉の「中継地点(staging post)」になると考えている。報道官はメイ氏が非公式会合に出席するため19日にザルツブルクを訪問し、7月に首相の別荘「チェッカーズ」でまとめたEU離脱案を議論する最初の場になると説明した。
ユンケル欧州委員会委員長(欧州議会)=ブレグジット後の英国との緊密な貿易・安全保障関係を築くことを表明するも、ブレグジットの主要条件で譲歩せずと言明。
カーニー・BOE総裁=歴史は誰も次の金融危機の可能性を否定できないことを示している。

EUはアイルランド国境に関する離脱協定案を見直す可能性(ブルームバーグ)→ GBPUSDは一時1.3080まで上昇。

EU高官=ユンケル欧州委員会委員長=12日に欧州議会で行う一般教書演説で、ドルに代わるグローバル通貨として、国際金融におけるユーロの役割を拡大していくよう呼び掛ける予定。エネルギー輸入価格の大半がドル建てとなっていることなどを懸念。

イタリア五つ星運動の当局者(ANSA通信)=100億ユーロ調達が失敗なら財務省に辞任を要求へ。最低所得補償の予算が確保できなければ、トリア財務相に辞任を求める→ EUR売りが強まるが、五つ星運動の当局者から否定にEUR買へと変化。

【アジア・その他】
安倍首相=習中国国家主席と会談し、10月に日中首脳会議を開催すること、朝鮮半島の非核化を共通目標とすることを確認

日米通商協議21日に2回目の会合で調整=茂木経済財政相とライトハイザーUSTR代表による日米通商協議(FFR)第2回会合が、9月21日を軸に開催される方向で調整

プーチン・ロシア大統領=ウラジオストクの経済フォーラムの質疑応答で安倍首相に、年末までに平和条約を締結することを提案。「何ら前提条件なしに、年末までに平和条約を締結しよう」と述べたが、安倍首相は答えず。


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