2018/09/23

最新のIMMポジションから見えること

最新のIMMポジションから見えること

主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)の9月18日集計日では、投機的ポジションは前週比でみると-56,742コントラクトとショートが急拡大(ドル高思考)し、トータルでは前週と同じくユーロだけがかろうじてネットロングとなっています。

前週比でみると、ハードブレグジットのリスクや米中貿易戦争を回避した動きと思われ、スイスだけが前週比でロングが増加しており、逆に当事国通貨のポンドと中国と関連性の高い豪ドルのショートの増加が目立っています。

米商品先物取引委員会(CFTC)のIMM通貨先物の公表日は毎週火曜日で、週末とは3日間のずれがあります。そのため、短期的な動きを捉えることはできませんが、市場全体の流れを判断するには利用価値は高いと思います。


【円】前週-53,886→-63,755(-9,869)
集計日ベースのUSDJPYは、9/11日(111.628)→9/18日(112.353)と、70ポイント近く円安へと動き、ドルに換算してみると約10億ドル相当の円売りポジションが積み上がり約71億ドルの円売りとなっています。直近の円安は7/17日の112.871で約65億ドルの円売りで、ポジションが大きく膨らむ前に円安が進んでいたことになります。

【ユーロ】前週11,170→1,666(-9,504)
集計日ベースのEURUSDは、9/11日(1.16042)→9/18日(1.16640)と、60ポイント近くユーロ高へと動き、ユーロ買ポジションが約14億ユーロ→2.1億ユーロまで減少しほぼニュートラルといってもいいでしょう。先週末は1.1747とユーロ高で終了し買いポジションがさらに拡大していると思われます。

【ポンド】前週-61,179→-79,258(-18,079)
集計日ベースのGBPUSDは、9/11日(1.3030)→9/18日(1.3146)と、110ポイント近く上昇する反面、EU非公式首脳会議を意識していたのでしょうか、ポンドの売りポジションが急拡大しており、先週末の終値1.3077と金曜日にはブレグジット交渉の行き詰まりで1日約220ポイント近く急落しています。 

【カナダドル】前週-26,942→-30,111(-3,169)
集計日ベースのUSDCADは、9/11日(1.3067)→9/18日(1.2974)と、約100ポイント近く下落しカナダドル高に動いている反面、カナダドルのショートポジションが拡大しています。先週末の終値1.2911とNAFTA再交渉が膠着状態ですが、なんらかの合意を期待しているのでしょうか? 

【豪ドル】前週-44,312→-68,003(-23,691)
集計日ベースのAUDUSDは、9/11日(0.7116)→9/18日(0.7219)と100ポイント近く豪ドル高となっている反面、豪ドルのショートは急拡大しています。先週末の終値は0.7285とさらに豪ドル高で終了しており、ポジションのショート拡大=実際は豪ドル高と、米中間の通商問題が影響しているかもしれませんが、今週の相場展開が注目されます。


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