2018/09/05

2018年9月5日(水曜)昨日4日、海外市場の動き

2018年9月5日(水曜)昨日4日、海外市場の動き

5日の米カナダNAFTA再交渉は? 6日パブリックコメントを受け米国は対中追加関税を実施するのか? 引き続き貿易摩擦を意識し米株は安値から値を戻すも弱く、ドルは全面高。

為替相場は、トランプ大統領のアルゼンチンサポート発言にもARS売り止まらず、リセッション入りした南アにZAR売りがリードし新興国通貨の下げ止まらず。リスク回避にCHFやJPYは選択されず、ISM製造業景気指数も強く逆にドルは全面高。ただし、ブレグジット交渉でEU側が妥協との報道もありGBPUSDの買い戻しがリードしドル買いから売りへと変化する通貨も。

GBPUSDは、ブレグジット交渉で楽観的な動きにつけた8月30日の1.3040台を高値に、交渉の不透明感が続いている。昨日もアジア市場の1.2876を高値に売り圧力は止まらず、米ISM製造豪景気指数が2004年5月来の強さいとなり1.2810台まで続落。ただし、カーニーBOE総裁の続投観測や、EU側はバックストップで譲歩する可能性との報道もあり、1.2870台まで値を戻すも、日中の高値を超えられず引き続きGBPの強さは見られず。

USDJPYは、アジア市場の110.90をボトムに、日銀中期ゾーンの国債買い入れオペの金額を増やし、市場が期待している緩和傾向の解除を否定する動きも意識。新興国通貨安の中でも円買いの動きは鈍く、過去2日間の高値111.19を上回ると短期筋からストップの買いが強まり111.50を上回り111.53まで上昇。米株が弱く一時111.19まで値を下げるも上下へ変動しながら、米国市場に入り111.15をボトムに、強い米ISM製造豪景気指数を契機に、米株も下げ止まりやや反発。111.50台を何度もトライするとも上昇力は鈍く111.40台で推移中。


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21:30    CAD 景気先行指数=前月比0.1%(予想 前回0.2%

22:45    USD 8月 製造業PMI・確報値=54.7(予想54.3 前回54.5)→ 予想と前回を上回る

23:00    USD 8月 ISM製造業景気指数=61.3(予想57.6 前回58.1)→ 予想と前回を上回り、2004年5月以来の高水準でドル買いが強まり、直後にドルのピークを付け、GBPUSDの買い戻しがリードしドル売りへと変化。

23:00    USD 7月 建設支出=前月比0.1%(予想0.4% 前回-1.1→-0.8%)→ 予想を下回る


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【北米】
トランプ大統領補佐官=大統領は5日の米カナダNAFTA再交渉、6日の対中輸入品2000憶ドルの追加制裁第3弾の可能性を前にして3日の米祝日の外出を取りやめた。

ベネズエラ(9月3日)=オルテガ・ベネズエラ中銀総裁は、通貨切り下げと再デノミ後のインフレ対策と物価安定を目指し法定準備率を30→100%に引き上げた。マドゥロ大統領は、年末までで100万%超が見込まれる物価上昇に対応するため通貨切り下げと3000%を超える最低賃金引き上げを実施した。

トランプ大統領=アルゼンチンをサポートし、早期融資でIMFとの協議を支えていく考え、マクリ・アルゼンチン大統領と電話会談した。


【欧州】
ホールデンBOE理事=市場は合意なき離脱の確率を25%とみている。

カーニーBOE総裁=ブレグジットが続く間、BOE総裁にとどまるつもりはある。英経済は引き続き合意を前提として行動。任期について財務小とも話し合った。

テンレイロBOE政策委員=8月の利上げの影響を見極めてから次の対応を決めるべき。インフレ率が英中銀の目標である2%を若干上回り続けるものの、サービス価格の鈍い上昇や労働コストが予想を下回るといった下方リスクも存在。

バルニエEU首席交渉官(テレグラフ紙)=英国の案は受け入れられないと考えている。

関係者(ブルームバーグ)=EUはアイルランド国境問題の解決策について英国に受け入れられやすい提案を行い、離脱交渉全体を打開する方法を探っている→ バックストップ措置で、メイ英首相を支援する選択肢を模索。ただし、合意へのより現実的な目標は11月だろうと指摘もある

メルケル独首相=ブレグジット交渉の失敗を排除できない、見たくない。

サルビーニ・イタリア副首相=EUの財政規律を順守へ。すべての規律やすべてのコミットメントを尊重する

オーストラリア政府(ロイター)=EU理事会の議長国でもあり7~8日のEU財務省・中銀総裁会議で利上げの検討するように呼び掛ける。オーストリア政府は同会合で「利上げが金融安定に及ぼす影響」について討議することを提案。

【アジア・その他】
日銀中期ゾーンの国債買い入れオペの金額を増やした。⇒ 今月のオペ方針では中期・長期ゾーンの実施回数を減らした一方で1回当たりの購入金額のレンジを引き上げており、市場では買い入れ縮小の印象を和らげようとしているとの見方が出ている。

豪中銀金融政策発表=政策金利1.5%の据え置きを決定、予想通り

豪中銀声明=賃金の伸びは徐々に進む可能性が高いが、景気の改善によって時間の経過とともに一段と進む可能性がある。→ AUDUSD急伸。豪ドルは過去2年間にわたって貿易加重ベースのレンジ内にとどまっているが、大半の通貨と共にドルに対して下落している。

豪中銀声明=低金利は引き続き豪経済を支える。豪ドルの水準は依然として過去数年のレンジに収まる。第1四半期の豪経済はトレンドを幾分上回る。賃金の伸びは依然として低水準。いくつかの銀行が住宅ローン金利を引き上げたが、昨年よりは低い。豪ドルの下落は他の通貨よりも大きい。

ロウ豪中銀総裁=金利のいかなる変更もまだ先。次の政策変更は利上げで、利下げではない。2~3%の目標を2年あまり下回っているインフレ率や、賃金の伸びが復活するのを待っており、緩和的な政策を維持する必要性を強調した。国内銀行が最近住宅ローン金利を引き上げたことを特に心配する必要はないが、貿易摩擦の深刻化や新興国の経済状況悪化などを世界的な成長リスク

南ア第2四半期に2009年以来のリセッションに陥る=第2四半期GDPは前期比年率-0.7%、第1四半期-2.6%と2期連続でマイナス成長へ。→ これを受けてZARは急落。


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