2018/09/18

休み明けの東京市場を見て思うこと。 弱気な円? 強気なポンド?

休み明けの東京市場を見て思うこと。 弱気な円? 強気なポンド?

米中貿易戦争の拡大も既に織り込み済みなのか? まるで動じない日本の株価と円相場に、円安のリスクが気になる。

米国の対中制裁関税第3弾は24日発動することになり、中国が報復関税に出れば、さらに、2670億ドルの制裁を加えるとある。

今や円は、リスク回避の主役を引きずり降ろされ、円全面安の流れまっしぐら。来年10月の消費増税もネガティブ要因としてとらえられ、日本の貿易黒字額は減少を続け、国内から海外へと投資が拡大し、海外勢の日本買いの動きは鈍く、米10年債利回りが一時3%台を復活し、米2年債利回りも2.8%近くまで上昇し、日米金利差がさらに拡大中。

最近のUSDJPY相場を見ていると直近では、110.50円台、111.50円台も然り、「動かないか、円売り」状況が続き、わずかな押し目に買いが集まってくる状況となっている。

もちろん、リスクシナリオもある。日米貿易問題がエスカレートし、為替問題で円安がクローズアップするリスクはあり、9月21日に日米通商協議の2回目が開催、26日ごろには日米首脳会談のセットアップが調整されているという。ただし、このリスクは現時点ではそれほど心配していないようにも思えてならない。

主要国通貨では、中国との影響が強いAUDやNZDもドルに対して予想外に健闘。CHFはリスクヘッジ通貨の機能を十分発揮し0.9600の大台直前まで下落。EURUSDもイタリア・スペインの政治リスクも弱まり、ブレグジット交渉でやや楽観的意見が拡大し上昇しているGBPUSDの影響を受け、1.1700の大台を回復。

GBPUSDは大詰めに近づいているブレグジット交渉で、EU側の妥協案が目立ちGBPUSDは1.31台まで続伸。20日(19?~20日)のEU非公式首脳会議、10月18日のEU理事会サミット、11月中旬予定のブレグジット臨時首脳会議へと、サプライズがなければ、底堅さを維持することになりそうでるもある。

問題は、保守党大会(9月30日~10月3日)で反メイ首相派がどのように巻き返すか?