2018/09/26

2018年9月26日(水曜)25日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2018年9月26日(水曜)25日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

国連演説ではトランプ大統領はいつもの持論を展開し「強硬は貿易政策の妥当性を主張」。安倍首相の具体性は不明ながら「日米貿易では対話を重視し双方の利益となるような関係を継続」を表明へ。共にサプライズはなく為替相場への直接的な影響は感じられず。

日米通商協議は僅か1時間で終わり、茂木経済相が「大きな方向では一致をみることができた、首脳会談で合意を目指す」と形式的に思え煮え切れず、26日の首脳会談待ち。

米CB消費者信頼感指数は138.4と18年ぶりの高水準で、米経済の底堅さを維持。ダウとS&P500は小幅下落、Nasdaqは小幅上昇。米10年債利回りは3.115%を高値に3.092%近辺で推移。原油価格は一時72.78まで上昇し72.30近辺で推移。

USDJPYは約+0.16%と円安方向を維持し円はGBPJPYが0.66%近く上昇するなどクロスでも全面安。日米通商協議は期待通り何も結論を出せず、日米首脳会談で日本はどのようなプレッシャを受けるのか? そんな中でも、USDJPYのレンジは112.75~00の円安水準で25ポイントの狭いレンジで推移。高値(円安)は、アジア市場で112.98、欧州市場で112.96、米国市場で112.98と113円の大台を達成できず、113台超えでどのような動きになるのか期待したいが?

GBPUSDは約+0.47%とGBPは上昇し主要通貨の中では強い動きを維持。欧州市場の序盤につけた1.3095をボトムにプリハBOE政策委員は「1年で1~2回の利上げが可能」とタカ派発言や、メルケル独首相の「離脱交渉は10月か11月に合意することは可能」との発言。メイ英首相からは「自身が示した離脱方針に対しEU側が提案を行う必要がある」とし、「対抗する提案がある場合は提示してもらい、共に協議していきたい」と発言。欧州市場では1.3170台まで上昇、米国市場では1.3194まで上昇と、9月20日にEU側の楽観的発言に上昇し逆に悲観論に反落したが、1.3300直前の高値から急落後の半値近くまで値を戻している。

USDARSは+2.58%とARSは下落。カプト・アルゼンチン中銀総裁就任からわずか3か月で辞任、追加支援でIMFと協議中に突然の辞任劇にUSDARSは36.969→一時39.299まで一時上昇へ。その影響もあり新興国通貨の売りが強まる。USDARSは37.4690まで一時値を戻したこともあり、他の新興国通貨も安定するも、引き続き38.25近辺のARS安の水準で推移。


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22:00    USD 7月 FHFA 住宅価格指数=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2→0.3%)

22:00    USD 7月 S&Pケースシラー住宅価格(20都市)=前年比5.9%(予想6.2% 前回6.3→6.4%)

23:00    USD CB消費者信頼感指数=138.4(予想132.0 前回133.4→134.7)→ 予想を上回り18年ぶりの高水準

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【北米】
ナバロ米国家通商会議(NTC)委員長=中国が報復すれば大統領は追加関税を課すだろう

トランプ大統領の国連演説=複数の国際機関や同盟について責任を果たしていないと批判。米政権による強硬な貿易政策の妥当性を主張。イラン核合意離脱の正当性を主張。北朝鮮は「紛争の火だね」から「平和に向けた大胆で新たな推進」に変わった。オバマ前大統領が2015年に核合意に調印して以来、イランとの緊張は増した。中国について「貿易不均衡は容認できない」と強調。非核化の実現まで制裁を続ける。

トランプ大統領の国連演説=米国の労働者が犠牲になったり、米企業がだまされたり、わが国の富が略奪され移管されることは許さない」とし、「米国は国民を保護する措置について謝罪することは決してない」と言明した。

ライトハイザーUSTR代表=NAFTA再交渉でカナダに残された時間は少ない、カナダとは依然として距離がある、自動車関税に関してトランプ大統領は何も決断していない、重要な問題でカナダは譲歩していない時間を使い果たしている。→ USDCADは1.2936の日中のボトムから一時1.2958まで上昇するも買も続かず、上値は重い。

カプト・アルゼンチン中銀総裁就任からわずか3か月で辞任=追加支援でIMFと協議中に突然の辞任劇にUSDARSは一時39.299まで上昇後に上昇開始地点近くまで値を下げる。

【欧州】
プラートECB専務理事=昨日のドラギECB総裁の発言はなにも目新しいいニュースではない。中銀は長期にわたって緩和てきであり続ける必要がある。政策の正常化の加速は計画せず、前回予測から早まることはない、賃金の上昇は穏やかだが上昇している。賃金上昇がインフレに影響を与えるには時間がかかる。→ この発言を受けEURUSDは1.1770→1.1734まで下落。

短期金融市場=ECBが2011年以来の利上げ時期の予想を、2019年9月のドラギ総裁の在
任中と前倒しの予想へ。任期は2019年10月まで。

ブリハBOE政策委員=BOEは円滑な離脱と謂う基調シナリオを変えず。1年で1~2回の利上げが可能。

メルケル独首相=離脱交渉は10月か11月に合意することは可能。6~8週間は非常に厳しい努力が控えている。

メイ英首相=ブレグジットの2回目の国民投票はない。EU側が現在提示している条件を受け入れるよりは、条件などで合意しないまま離脱する方が望ましい。悪い合意とは英国の解体につながるものだと考えている。自身が示した離脱方針に対しEU側が提案を行う必要がある。EUに何らかの懸念がある場合、英国に対しそうした懸念を表明する必要がある。対抗する提案がある場合は提示してもらい、共に協議していきたい。

スウェーデン議会=ロベーン首相の不信任決議案を可決。→ EURSEK10.3330→10.31まで一時下落。

イタリア紙=イタリア連立政権は予算で妥結に至った。財政赤字はGDPの1.9%にとどまる。→ EURSEKの買いやEURUSDは欧州市場の序盤に、新興国通貨高に一時1.1770台まで上昇するも、直ぐに下落へ。

前日のポンペオ米国務長官から=米牧師が開放される可能性を指摘との報道に上昇した流れを継続し、USDTRYが一時下落するも続かず。

アルバイラク・トルコ財務相=政府は必要なら銀行を支援する用意がある。

【アジア・その他】
日米通商協議=ライトハイザーUSTR代表との協議で茂木経済相は、大きな方向では一致をみることができた。個別項目は首脳会談で合意したうえで発表したい。

黒田日銀総裁=日米金利差の拡大で他の条件が同じならドル高円安に。追加緩和策にはいろいろな方法がある。貿易戦争の影響は限定的だが看過できず。低金利は当面の間で特定の期間を念頭に置かず、いつまでというわけではない。2%の実現にはこれまでの予想より時間がかかる見込み。今後も強力な金融緩和を粘り強く続けていることが重要と判断。

中国国家発展改革委員会副主任=米中の貿易摩擦の影響を完全に打ち消すことは可能。EU,日本、ASEAN諸国との協力強化。民間企業の景況感改善に投資を増やし税と料金引き下げへ。貿易交渉の再開時期は米国次第。貿易戦争は望まないが恐れない、必要であれば戦う。中国は方針を転換しない、改革を進める。

安倍首相の国連演説=自由貿易体制の強化に向け日本が主導的立場を取るとの意向。日米貿易では対話を重視し、双方の利益となるような関係を継続。東アジア地域包括的経済連携(RCEP)の交渉を進めるなど多国間の貿易体制を重視する姿勢も重ねて表明。米国の産業や雇用への日本企業の貢献を強調し理解を求める。ロシアについては、会談を重ねているプーチン大統領との間で領土問題を解決した上で、平和条約を締結したい。中国とは、来月の安倍首相の訪中をはじめ首脳の相互往来を継続することで、両国だけでなく地域の安定に協力する方針。北朝鮮問題に関しては、6月の米朝首脳会談後の変化に関心を寄せる一方、国交正常化を実現する前提として拉致問題の解決に懸ける

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