2018/09/06

2018年9月6日(木曜)昨日5日、海外市場の動き

2018年9月6日(木曜)昨日5日、海外市場の動き

新興国通貨も一時の下げから値を戻し、主要国通貨は弱い株価の中でGBPUSDがリードするドル売りへと変化し、GBP買いが収まると主要通貨でのドル売りも弱まる。

◎複数の関係者=ドイツと英国はEU離脱合意のハードルを引き下げた。(ドイツ政府報道官は離脱交渉の姿勢に変わりはないと否定)
◎米貿易赤字額が拡大、対中赤字は制裁前の需要拡大には368.34億ドルと過去最高に。
◎米国は6日のパブリックコメント終了後、中国に2000億ドル追加関税を発動させるのか?
◎米カナダNAFTA再交渉協議が再開。建設的に行われているとの報道にも結果がでるまでは予断を許さず。
◎カナダ中銀は予想通り政策金利1.5%据え置き、声明では「インフレ目標の達成には利上げが正当化される」とあり、ややタカ派。
◎新興国通貨は欧州市場のアジア市場や欧州市場序盤の安値をピークに、欧州・米国市場で上昇へ。アルゼンチンは米政府と50~100億ドルの与信枠設定で協議。USDARSは37.99~39.00のレンジで安定へ、USDZARは15.6936→15.3872まで値を戻し、TRYJPYも16.551→16.975まで一時値を戻す。

米株は強弱混在、ダウ+22.51(+0.09)と小幅上昇するも、Nasdaqは-96.07(-1.19%)、S&P500は-8.12(-0.28%)と下落へ。米10年債利回りは2.902%と小幅上昇し2.9%台を維持。原油価格は68.65(-1.22)と69ドル台から下落へ。

GBPUSDは前日比で0.40%上昇。欧州市場で一時1.2785まで値を下げていたが、「ドイツはブレグジットのハードルを引き下げた」との報道を受け、GBUSDは1.2820台→1.2983まで急伸、ただし、ロイターがドイツ政府報道官は離脱交渉の姿勢に変わりはないとの報道に、上げ幅を縮め、逆に一時1.2873まで値を下げるも上昇幅を維持。上昇傾向を維持。

USDJPYは前日比で0.08%上昇。アジア市場での一時付けた111.714からアジア・欧州市場では111.40~64のレンジに収まる。米貿易赤字の拡大に上値も限定的な中で、GBPJPYの上昇(他のクロスを含め)円売りが加速、新興国通貨売りも収まり一時111.757まで急伸。ただし、米株安や原油価格の伸び悩み、111.43まで下落するなど、111.50を中心とした上下変動にとどまっている。

EURUSDは前日比で0.43%上昇、NZDUSDは前日比で0.56%上昇と、この2通貨ペアの上昇が目立っていた。


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21:30    USD 7月 貿易収支=-500.82億ドル(予想-502億ドル、前回-463→-457億ドル)→ ほぼ予想通りながら、前月比で9.5%増加し金額ベースでは5か月ぶりの高水準。

21:30    CAD 7月 国際商品貿易収支=-1.14億カナダドル(予想-10.0 前回-6.3→-7.43億カナダドル)→ 赤字額は予想外に減少、対米貿易黒字は53億カナダドル(前月41億カナダドル)と拡大へ。

23:00    CAD 9月 カナダ中銀金融政策発表=政策金利1.5%の据え置きを予想


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トルドー・カナダ首相=NAFTA再交渉では懸案分野で妥協することはない。米国が撤廃を要求している紛争解決メカニズム(19条)について、維持する考えを明確にしており、「NAFTA再交渉でわれわれが確認しなければならないことは多数ある」と説明し「条件の悪いNAFTAであれば、離脱するほうが良い」

カナダ当局者=NAFTA協議でカナダは合意急がず。

米カナダ、NAFTA再交渉協議を再開=フリーランド・カナダ外相とライトハイザー米USTR代表と協議へ、カナダ外相は、話し合いは引き続き「建設的」に行われている

トランプ大統領=イランの指導部が話し合いを望んでいるかどうかは関係ない、イランを巡る動きは予測不可能
米貿易赤字額が拡大=-500.82億ドル(予想-502億ドル、前回-457億ドル)対中赤字は368.34億ドル(季調前)と過去最高に。

トランプ大統領=米カナダは公平な貿易協定を結ぶべき

アルゼンチン政府(地元メディア)=米政府と50~100億ドルの与信枠設定で協議

カナダ中銀=政策金利を予想通り1.5%に据え置き、中銀はインフレ目標を達成するためには一段の利上げが必要になる。

カナダ中銀声明=インフレ目標の達成には利上げが正当化される、最近のデータでこうした見方が裏付けられている。入手されるデータに基づき、中銀は引き続き段階的なアプローチを取っていく。貿易問題の緊張は主要リスクで景気を圧迫。インフレは2019年の序盤には2%に向かうと予想。NAFTAや他の貿易問題の協議によるインフレへの影響を注視。

ブラード・セントルイス連銀総裁=金融政策姿勢がすでに中立的か恐らく抑制的な水準にあるとして、追加利上げの打ち止めを改めて提唱。RBは現在4.2兆ドル規模のバランスシートを、景気拡大より早いペースで縮小させているが、正常化の前にバランスシートの目標規模をあらためて検討すべき

【欧州】
独政府報道官=合意なき英国のEU離脱を含めたすべてのシナリオに対応できるよう準備

メルケル独首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)と姉妹政党のキリスト教社会同盟(CSU)=ECBは資産買い入れプログラムをすぐに停止、低金利政策を終了すべき。

複数の関係者(協議が非公開であることから匿名を条件に語った関係者=ブルームバーグ)=ドイツと英国はEU離脱合意のハードルを引き下げた。ドイツは英国とEUの将来の経済・通商関係について合意成立を優先するため、具体性を後退させた合意案を受け入れる用意がある。英国も曖昧な内容で妥結し、一部の決定を離脱後まで先送りすることに前向き→ この報道を受け、GBUSDは1.2820台→1.2983まで急伸、ただし、ロイターがドイツ政府報道官は離脱交渉の姿勢に変わりはないとの報道に、上げ幅を縮め、逆に一時1.2873まで値を下げるも上昇幅を維持。

ドイツ政府報道官=英EU離脱交渉に関してドイツの方針に変化はない

【アジア・その他】
OPEC事務局長=世界の原油消費量が当初予想よりも「大幅に早く」、年内に日量1億バレルに達するとの見通し

日ロ首脳会談を9月10にウラジオストック。

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