2018/09/21

2018年9月21日(金曜)20日の海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2018年9月21日(金曜)20日の海外市場の動き(午前5時半ごろ)

米株は強い米経済指標や米中通商問題の悪材料の出尽くし感なのか、1%弱の上昇で、DJIAは最高値を更新中。米10年債利回りは3.1%直前への上昇から上げ幅を縮め3.066%と小幅上昇にとどまり、原油価格はトランプ氏の価格抑制発言もあり71ドル割れへと下落。

為替相場はドル+円が一蓮托生で売りが目立ち、EURUSD+GBPUSD+NZDUSDが上昇しUSDCHFは下落とドル売りが目立ち0.9~1.0%近く変動へ、新興国通貨ではUSDZAR+USDBRL+USDARSでドル売りが目立ち、ZARJPYは南ア中銀が金利据え置くも利上げ支持3名で次回の利上げ期待に3%超の上昇で、TRYJPYも中期経済対策前後の上下変動から0.8%近くの上昇へ。

USDJPYは、自民党総裁選による出尽くし感の中、112.05~112.30の狭いレンジで推移していたが、強い米経済指標や米株の上昇、米金利の上昇もあり、オプションカットの23:00時過ぎから上昇が始まり、アジア市場の高値112.34を超え、前日の高値112.45を超えて、112.50の壁をクリア。24:00時のロンドンフィキシングでは112.55近くまで続伸し、112.58の高値を示現。その後は、米金利が伸び悩み、原油価格の低下も影響したのか、投機筋の売り食いが強まり112.39まで下落するも高値圏で維持と、主要通貨でドル全面安、スイスフランも上昇する中で、新興国でも円売りで円だけが特異な動きとなっている。

GBPUSDはEU非公式首脳会議からブレグジット交渉の動きに反応したのか強さが目立っている。欧州市場で英国のリディントン内閣府担当相が「ブレグジット合意は85~90%進展」との報道もあり一時1.3298と1.33の大台直前まで上昇へ。強い米経済指標に伸び悩み「EU加盟国首脳=英国との離脱交渉で11月中の合意を目指す。メイ英首相が11月までに貿易やアイルランド国境問題で譲歩しなければ合意なしの離脱に備える」との報道もあり、今後の不安材料は残り一時1.3220台まで値を下げるも再び上昇へと、相場の反動を見ればポンド売りも限定的で底堅い動きは変わらず。

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21:30    USD 新規失業保険申請件数=20.1万件(予想21.0万件 前回20.4万件)→ 予想より改善へ

21:30    USD フィラデルフィア連銀景況指数=22.9(予想15.5 前回11.9)→ 予想と前回を大幅に上回る

22:09    ZAR 南ア中銀金融政策発表=政策金利6.5%の据え置きを決定、予想通り

23:00    USD 8月 景気先行指数=前月比0.4%(予想0.5% 前回0.6→0.7%)

23:00    USD 8月 中古住宅販売件数=534万件(予想537万件 前回534万件)、前月比0.0%(予想0.5% 前回-0.7%)→ 予想を若干下回る

23:00    EUR 9月 消費者信頼感指数・速報値=-2.9(予想-2.0 前回-1.9)→ 予想外にマイナス幅が拡大



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【北米】
トランプ大統領=OPECに原油価格を下げる必要があると発言。「米国は中東諸国を守っており、われわれなしに同地域は長い間、安全ではいられない。それにもかかわらず、原油価格をますます引き上げている!われわれはこうした状況を忘れることはない。独占OPECは原油価格をすぐに引き下げるべきだ!」→ 原油価格は高止まりから徐々に下落へ。

FRB第2四半期の家計純資産=106.9兆ドル(前期比+2.2兆ドル)、株+0.8兆ドル、不動産+0.6兆ドル、家計債務15.4兆ドル

ホワイトハウス=トランプ大統領は来週の国連総会中に日本、英国、フランス、韓国、イスラエル、エジプトの各国首脳と2国間協議を行う

【欧州】
ディマイオ・イタリア副首相=政府な成長見通しを信頼できるもにするため、財政赤字を拡大させることを検討している。政府の優先事項は国民の生活向上であり、市場に安心感を与えることである→ 財政規律の問題が気になる

英国のリディントン内閣府担当相(アイルランドのラジオ局)=ブレグジット合意は85~90%進展。10月、11月の合意は可能かとの質問に可能と考えていると答えている。

メイ英首相=アイルランド首相との会談では、バックストップに関する協議はない。

EU加盟国首脳=英国との離脱交渉で11月中の合意を目指す。メイ英首相が11月までに貿易やアイルランド国境問題で譲歩しなければ合意なしの離脱に備える。→ メイ首相は、アイルランドと英領北アイルランドとの間に「ハードボーダー(厳格な境界管理)」を設けない新たな提案を行うと同時に、合意なしの離脱の可能性も指摘している

ディマイオ・イタリア副首相=連立政権から離脱する姿勢を示していないと説明、政権が公約順守に向け一丸となっている

ノルウェー中銀=政策金利を0.25%引き上げ0.5→0.75%に決定、予想通り。直後の反応はEURNOK9.5020 →9.5910台へ急伸よNOK売りが強まる。12月利上げの可能性はあるが6月時点より可能性は低い。2019年第1四半期までには利上げが実施されるだろう

トルコ政府=鉄鋼製品の一部に25%の関税をかけることを発表。

トルコ政府=慎重な成長見通しに大規模な財政出動への懸念が後退し一時18.25まで上昇、

トルコ経済相発表の中期経済対策=経済成長見通し、2018年3.8%、2019年2.3%、2020年3.5%。財政赤字2018年GDP比4.7%。税制改革はこれ以上不要。ルドラン大統領の金融機関への介入警戒感が強まりUSDTRYは6.125台から上昇へと変化。

スイス中銀=インフレ見通しを下方修正、2019年0.9→0.8%、2020年1.6→1.2%、2018年0.9%で据え置く。

ジョーダン・スイス中銀総裁=経済が過熱化する危険性は見られない。第2四半期の成長は減速すると鵜予想

【アジア・その他】

日銀が20日公表した4~6月期の資金循環統の速報=GPIFや3共済など公的年金は日本株2583億円買い。外国証券を1兆1093億円買い越し、国債・財融債を3791億円売り越し、6月末の保有資産、日本株は52兆3302億円、国債・財融債は45兆9584億円、外国証券は74兆2108億円

自民党総裁選 3選確定=安倍553票、石破氏254票、阿部氏圧勝ながら石破氏も検討。日本株の買いは見られず、円相場も動けず

南ア中銀金融政策発表=政策金利6.5%の据え置きを決定、予想通りだが4名が金利据え置き、3名が利上げを主張していたことでZAR買が強まる。

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