2018/09/19

2018年9月19日(水曜)18日の海外市場を振り返る(05:30時頃)

2018年9月19日(水曜)18日の海外市場を振り返る(05:30時頃)

米金利は上昇、米株は上昇、原油価格も上昇。為替市場は円が全面安で、逆に、豪ドル+カナダドル高が目立つ。新興国通貨はトルコ安が目立っているが総じて小動き。

米国の対米制裁関税の第3弾2000億ドル24日発動決定を受け、中国は600億ドルの報復関税を24日に発動へ。ただし、どちらも当初の予定より影響力を弱めた決定で、とりあえず材料出尽くし感にポジションの調整が強い。

トランプ大統領は「中国との交渉の用意」と、「さらなる報復措置を講じる可能性」と両面を披露、さらに、ユンケル欧州委員長に「汚い」とかみつく。いつもながら本音は不明。

円全面安。USDJPYはアジア市場の安値111.60台から、米国市場に入り株高+米金利の上昇に111.39まで上昇。クロスでもAUDJPYとCADJPYが1%近く上昇するなど対主要通で円は全面安。112.50が大きなポイントで7月20日来の高値更新したことで中長期の流れの変化も意識。

豪ドル高(米中制裁・報復関税発動で市場への悪影響が予想外軽微+出尽くし感)。AUDUSDはアジア市場の安値0.7144→0.7220台へ上昇した後は、欧州・米国市場に入ると0.7220台を超えられず、0.7190~25のレンジで推移。USDJPYの上昇が続く中で、AUDJPは81円台を維持し1%超の上昇へ。米中間の貿易戦争の動き次第ながら、AUDUSDは8月29日来の高値を更新し0.7250を超えて上昇するのか上値が重くなるのか注目。

カナダドル高(強い製造業売上高+原油高+NAFTA再交渉の継続)。USDCADはアジア市場の1.3060台を高値にアジア・欧州・米国市場を通じて続落し終盤にかけては1.2970台まで下落。にCADJPYはUSDJPYの上昇もあり86.60台まで1.0%近く上昇へ。USDCADはいずれにしても上値は重いがNAFTA再交渉の行方次第で不明。

米株は強く、ダウ+184.84(+0.71%)、Nasdaq+60.31(+0.76%)、S&P500 +15.51(+0.54%)上昇。米10年債利回りは3.012%と3%台が定着へ、2年債も2.811%と2.8%台が定着へ。原油価格は69.92と1%超上昇一時70ドル台へ(イラン産原油の供給減少+サウジ・ブレント目標価格80ドル超との観測)

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21:30    CAD 製造業売上高=前月比0.9%(予想0.6% 前回1.1→1.3%)→ 予想を上回りカナダドル買いが強まる

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    【北米】
ロス米商務長官=中国への追加関税の目的な中国の貿易慣行を修正すること。欧州と日本にも中国の慣行修正の要求に同調している。米中間で通商協議を行うか否かは中国次第。

トランプ大統領=米国は中国やEUに貿易で略奪されている。ユンケル欧州委員長は汚い。

トランプ大統領=中国に対するわれわれの影響は計り知れない。中国との交渉は非常にうまくいっている。米政府には常に中国と協議を行う用意があり、いずれかの時点で中国と合意できる可能性も。

トランプ大統領=米中通商戦争の収束に向け交渉に道が開けていると、中国との交渉する用意を表明。

トランプ大統領=中国が対米関税措置で農家や工業労働者を標的とし、米選挙に影響を及ぼそうとしていると批判し、さらなる報復措置を講じる可能性があるとけん制

フリーランド・カナダ外相=NAFTA再交渉を19日に再開

トランプ大統領=カナダは乳製品に300%の税金を賦課することを続けることはできない。

    【欧州】
ディマイオ・イタリア副首相=17日のトリア・イタリア財務相が「2019年の財政赤字を対GDP比で1.6%維持する」との報道に苦言。27日の予算案発表に向け内閣の不一致を警戒。

ディマイオ・イタリア副首相=トリア財務相が最低所得補償導入に向けた資金拠出を拒否すれば財務相のポストを失う可能性。

アイルランド財務相=米アップルに対する追徴課税の131億ユーロ全額に加え、12億ユーロの利息を受領(1.87兆円)

英議会のEU離脱委員会=メイ英首相がまとめたEU離脱に向けた交渉戦略がうまくいかない場合に備え、代替案を用意する必要があると提言 → 与党保守党内のEU懐疑派と親EU派に加え、欧州委員会からも交渉方針を変えるようメイ首相に対する圧力が高まっている

ツゥスクEU大統領=合意なきブレグジットの可能性は依然として十分ある

ラーブ英EU離脱担当相=アイルランドとの国境問題は解決可能

バルニエEU首席交渉団=アイルランド国境問題でEU提案を改善する用意がある。ブレグジット交渉で10月が重要なポイント

    【アジア・その他】
中国の劉鶴副首相=米国の対中制裁関税第3弾を受け、18日朝に北京で会議を開催し対応を協議する見通し

中国高官(香港サウスチャイナモーニング)=米中閣僚級通商協議が取りやめになる可能性も。

中国=600億ドル相当の対米制裁関税を24日に発動

中国=米国の2000億ドルの関税をWTOに提訴

米対中追加関税の決定にも、日本株は上昇。

豪中銀議事録公表(9月4日分)=経済が予想通りに進展すれば次の動きは利上げになるだろう。貿易摩擦は見通しに大きなリスク。短期的に政策金利を変更する強い根拠はない。豪GDPは今後2~3年にわたって潜在成長率を上回るだろう。


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