2018/09/22

2018年9月22日(土曜)21日、海外市場の動き

2018年9月22日(土曜)21日、海外市場の動き

日本は3連休前で週末金曜日。ブレグジット交渉の行方が注目されたEU非公式首脳会議からは失望の色が鮮明に! 市場は9月26(水)のFOMCの利上げ(ほぼ間違いないと思われている)と今後のドットチャートとフォワードガイダンスに注目がシフトし始める可能性が高くなっている。

メイ英首相は会議翌日に会見し、「EU離脱は悪意の合意ならしないほうがましだ」と、自らのEU離脱案をけんもほろろに拒否したEU首脳らを非難。結果、GBPUSDは前日トライした1.3300直前から、日中の高値1.3270台から1.3055まで急落(前日終値比-1.43%)し週初めからの上昇をすべて吐き出す。

USDJPYはGBPJPYが1.38%下落した影響に欧州市場序盤の112.87高値に上値が重くなり、7月18~19日にトライして失敗した113円台をターゲットにしていた参加者は多く利食いの売りが優勢で下落するも112.50を割り込めず、112.55で終了。来週は23日に日米首脳の会食、24日に通商協議、25日に安倍首相の国連演説、26日に日米首脳会談をすると発表と、政治色の強い動きに警戒する必要もある。

日経平均株価は6連騰、ユーロストックス50は10連騰、ダウも4連騰。米10年債利回りは3.0628%、2年債は2.7999%と過去数日間は大きな変化は見られず。

EURUSDは前日比-0.30%。欧州市場の序盤につけた1.1808を高値に1.1800台の大台達成後からは、弱いユーロ圏各国のPMIもあり伸び悩み、GBPUSDの下落の影響に1.1733まで続落。ただし、EURGBP(0.8880台→0.8990台)の大幅上昇の影響もあり下げ幅は限定的で、米国市場に入りGBPUSDの売りも収まり一時1.1767まで値を戻し1.1747で終了。

USDCADは前日比+0.07%。GBPUSDの下落は蚊帳の外で、カナダCPIは前年2.8%と予想通りの結果ながら前回が上方修正され強く、小売売上高は前回を上回り特に除自動車でも前回が上方修正され0.9%と強く出ると、1.2920台→1.2886まで下落。米カナダのNAFT再交渉の行き詰まりが懸念され、タイムリミットを9月30日に迫る中、ハセット米CEA委員長から「NAFTA再交渉はカナダ抜きの協定で合意する可能性が極めて大きい」とフォックス・ニュース(トランプ大統領のお気に入りの報道機関)の報道もあり1.2940台まで上昇するなど乱高下が続きながら結局は前日と同水準近くの1.2910台で終了。貿易交渉の行方が今後の相場を左右。

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21:30    CAD 8月 消費者物価指数=前月比-0.1%(予想-0.1% 前回0.5%)、前年比2.8%(予想2.8% 前回3.0%)、
コアCommon前年比2.0%(予想1.9% 前回1.9%)、コアMedian=2.1%(予想 前回2.0%)、コアTrim前年比=2.2%(予想 前回2.1%)

21:30    CAD 8月 小売売上高=前月比0.3%(予想0.4% 前回-0.2→-0.1%)、除自動車前月比0.9%(予想0.6% 前回-0.1→0.1%)→ 除く自動車は強く、上方修正され前回を上回る→ カナダドル買いが直後に強まるも続かず

22:45    USD 9月 総合PMI・速報値=53.4(予想55.0 前回54.7)、製造業PMI=55.6(予想55.0 前回54.7)、サービス業PMI=52.6(予想55.0 前回54.8)→ 予想を下回る

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【北米】
ポンペオ米国務長官(フォックス・ニュース)=ベネズエラ政府への圧力強化に向け数日中に行動する準備へ。

ポンペオ米国務長官(フォックス・ニュース)=米政府は2回目の米朝首脳会談の実現に向け取り組んでいる→ NBCニュースでは会談はそれほど遠くない将来に実現するとの発言もしている

ホワイトハウス=トランプ大統領はロシア疑惑を巡る捜査に関連した追加情報について、機密扱いを直ちに解除するよう司法省に指示。

アクション・エコノミクス=政策金利の予想分布(ドットチャート)や金融政策方針(フォワードガイダンス)がより重要で、段階的な政策正常化継続を下支えする公算が大きい→ ドットチャートの中間水準が年内4回、来年3回の利上げを引き続き示すと予想した。 短期金利先物が織り込む12月の引き締め予想確率が約80%、来年3月以降の追加利上げ確率は50%で推移

ハセット米経済諮問委員会(CEA)委員長(フォックス・ニュース)=NAFTA再交渉はカナダ抜きの協定で合意する可能性が極めて大きい。→ NAFTA文章の公表期限を10月1日に控えて、米国はカナダとの合意ができていないことを指摘、

【欧州】
グレイリング英運輸相=アイルランド国境問題が解決しない場合には合意なき離脱となる

英BBC放送=メイ英首相がEU離脱で進路を変えないと述べた。→ EUは北アイルランド問題でEU関税同盟に実質的にとどまるバックストプ案を提示しているが、メイ首相はこれを拒否→ 合意なき離脱の可能性が意識されている。

メイ英首相はEU首脳会議の翌日に声明を発表=自らのEU離脱法案をたやすく拒否されるのは受け入れられない。英国とEUは袋小路に陥っている。EU離脱は悪意の合意ならしないほうがましだ。→ EU首脳は自身が示した提案を十分に説明することなく拒否した。しっかりとした説明や代替提案もなく、他方の提案を否定することは受け入れないと、交渉が行き詰まっていることを示唆。この報道を受けGBPUSDの下げ幅はさらに加速。

英ラーブEU離脱担当相=北アイルランド問題は英国が支払わなければならない代償と欧州側は騒いでいる
BRE    トゥスクEU大統領=英国の離脱問題で妥協点を見出す可能性は残っている。→ 提案内容の一部は、離脱に伴う悪影響を最小限にとどめる意思や、英国側の姿勢が前向きに変化したことをうかがわせたと指摘。アイルランド問題や経済協力ルールを巡って、英国案の修正や追加協議が必要になるとの認識も示した。

ディマイオ・イタリア副首相=仮に来年、赤字が拡大しても問題はない、2020年には縮小すると予想。

【アジア・その他】
日米首脳会談=菅官房長官、23日に日米首脳の会食、24日に通商協議、25日に安倍首相の国連演説、26日に日米首脳会談をすると発表。

S&Pはオーストラリアの格付けを「AAA」の見通しをネガティブ→安定的に引き上げたことを受け、一時0.7297と0.73直前まで上昇している。

OPEC加盟・非加盟国(関係筋)=日量50万バレルの増産検討


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