2020/03/19

2020年3月19日(木) 15:00時ごろの動き

2020年3月19日(木) 15:00時ごろの動き

日経平均株価は上昇からスタートするも、いつもと同じパターンで結局は中国株も弱く前日比-1.04%の下落へ。米債利回りは10年債が1.24%台と上昇傾向は止まらず。為替相場はドル高傾向が続き前日のNY市場の動きを継続。

結局は新型コロナウイルスの感染拡大による経済的リスクを意識したドル選好の動きと、主要国の財政支出の拡大意識した金利上昇の流れへで、JPYは本邦が3連休となることへのリスクも気になる。(休み中に大きく相場が動くリスク)

豪中銀は3月3日に続き、政策委員会を開き政策金利を0.25%引き下げ0.25%に決定し、初めてQEを実施した。

AUDUSDは、早朝の0.5817を高値に利下げ後は0.5509まで下落するも、ロウ豪中銀の為替介入に言及する発言もあり、徐々に値を戻し下落スタート近くとなる0.5680近くへ値を戻している。

USDJPYは、株価との連動性はなく、米債利回りの上昇もあり107.86のボトムjから109.56まで上昇と強さは見られず。クロスでは資源国通貨に対して強さを維持している。

EURUSDは、早朝に1.0981まで上昇から一時1.0878まで下落するも再び緩やかに上昇と。他の主要通貨でドル高傾向が続く中で、比較的強さを維持している。

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豪中銀
①政策金利(キャッシュレート)を0.5%→0.25%に引き下げを決定。
②新型コロナウイルスの感染拡大による経済への打撃を緩和するため、初の量的緩和(QE)にも踏み切った。

ロウ豪中銀総裁
①為替介入はまだ実施していない、必要であれば為替相場に介入する
②更なる刺激策が必要
③雇用とインフレに関する中銀の目標を達成するまで金融引き締めを行わない。
④今後数年間、金利は同水準を維持する
⑤確な雇用の減少が見込まれる
⑤6現状から金利水準が下がるには少し時間が必要

豪中銀声明
コロナウイルスは何よりも公衆衛生上の問題だが、経済や金融システムにも大きな影響を与えている。ウイルスが広がるにつれ、各国は国境を越えた人々の移動を制限し、国内や都市内での移動を制限するなど、社会的に距離を保つ措置を講じた。その結果、世界中の経済活動に大きな混乱が生じている。このような状況は、ウイルスの封じ込め努力が続けられているため、しばらくの間続く可能性が高い。

金融市場のボラティリティは非常に高い。株価は大幅に下落した。国債利回りは歴史的な低水準に落ち込んだ。しかし、主要な国債市場の機能が損なわれ、金融指標としての重要な役割を果たしていることから他の市場を混乱させている。資金調達市場は、質の高い借り手に対してのみ開かれている。

ウイルスへの主要な対応は、人々の健康を管理することであるが、金融・財政政策を含む他の政策手段は、ウイルスに起因する経済・金融の混乱を軽減する上で重要な役割を果たす。

いずれ、ウイルスは封じ込められ、オーストラリア経済は回復するだろう。暫定的に、準備銀行の優先事項は、雇用、所得、企業を支援することであり、これにより、この健康危機が収束したときに、国が力強く回復するための態勢が整う。

豪準備銀行理事会は昨日の会合で、この困難な時期を通じたオーストラリア経済支援のための包括的なパッケージについて合意した。

1、キャッシュレート目標を0.25%に引き下げる。

理事会は、完全雇用に向けた進展がみられ、インフレが持続的に2-3%の目標範囲内に収まると確信するまでは、キャッシュレート目標を引き上げない。

2、3年物のオーストラリア国債の利回り目標は約0.25%。

これは流通市場での国債の購入を通じて達成される。この目標の達成、また市場の混乱に対処するため、イールドカーブ全般の国債・準国債の購入が行われる。これらの購入は明日から始まる。準備銀は、この行動の実効性を確保するため、オーストラリア財務管理局(AOFM)および州政府借入当局と緊密に協力していく。

3、銀行システムのためのターム物資金調達ファシリティー。特に中小企業向け融資を支援する。

準備銀行は、期間3年の資金供給ファシリティーを、0.25%の固定金利で、公認預金銀行(ADI)に提供する。ADIは当初、既存の信用残高の最大3%までの融資を受けることができる。企業、特に中小企業への融資を拡大すれば、追加的な資金調達が可能になる。このファシリティーは少なくとも900億ドル。

オーストラリア政府はまた、銀行以外の金融セクター、小規模な貸し手、証券化市場に対する補完的な支援プログラムを開発し、これはAOFMによって実施される。

4、準備銀行の為替決済残高に対しては、従来の取り決めであるゼロではなく、10ベーシスポイントで行う。

これにより、これらの政策措置の実施により準備銀行の決済残高が大幅に増加することに伴う銀行システムへのコストが軽減される。

準備銀行はまた、別途通知があるまで、1カ月および3カ月のレポオペレーションを毎日の市場オペレーションの中で実施することにより、オーストラリア金融市場に流動性を供給し続ける。また、市場環境が許す限り、少なくとも週1回、6カ月以上の長期レポ取引を行う。

このパッケージの様々な要素は相互に補強し合い、経済全体の資金調達コストを下げ、特に中小企業への信用供与を支援する。

モリソン豪首相
①数日中に経済政策を発表する
②明日から豪州は他国からの入国を禁止する

アーダーンNZ首相
①今晩からすべての非居住者の入国を禁止

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FRB
①18日夜、緊急信用プログラム第3弾として、マーケット・ミューチュアル・ファンド(MMF)から購入した資産を担保として差し出す銀行に貸し出しを行うと発表した。
②新設される流動性ファシリティーはボストン地区連銀が運営する。3兆8000億ドル規模のMMF業界が、保有する米国債などの質の高い資産を投資家の求めに応じて売却できるように「家計と企業向け信用フロー支援」を行う。

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