2020/03/04

2020年3月4日(水)昨日3日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2020年3月4日(水)昨日3日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

WHOは日本の新型肺炎の感染拡大を危惧し、市場はオリンピック開催までも不安視。その中でG7声明からは具体策はないが「あらゆる適切な政策手段を用いる」と声明を発表。FRBは0.5%の緊急利下げを実施。豪中銀の利下げに続き、今日はカナダ中銀の利下げ期待が膨らむ。

ただし、米株は直後の反発も鈍く下落へ。ダウは一時650ドル近くの下げから終盤にかけて-500ドル割れまで下げ幅を縮めるも結局は下げ幅を拡大して終了。NasdaqとS&P500も大幅安へ。

一方、米債利回りの低下は止まらず。10年債は一時1%を割り込み0.919%まで下落し1%台で推移、2年債も一時0.618%まで下落し0.71%近くで推移。

FRBが緊急利下げをしなければならないほど、新型ウイルスの感染拡大による経済的ダメージは強いとの思惑に、BOC、ECB、BOE、BOJ、RBNZの緩和を期待。

為替相場は、米株は予想外に下落し米債利回りの低下は止まらず。市場では月内さらなる米利下げの可能性を指摘する声も。結果、ドル売りの流れが強まり、リスク回避の円買いが選択されUSDJPYは107円を一時割り込み1%近い円高へ。前日利下げを実施したAUDUSDも一時0.6650直前まで一時上昇するなど1%近く上昇と強さが目立っている。

USDJPYは、前日の反発期待もむなしく、アジア市場早朝の108.54を高値に日本株安に107.60まで値を下げ上値の重い展開が続いた。G7からは具体策も無く動きは限定的。米緊急利下げ直後は米株の持ち直しもあり一時107.90まで上昇したが、米株の下落+米債利回りの低下=円高景況は強まり一時107.94まで下落し戻りも107.30台と限定的。

今日は、NZのGDP、中国財新PMI、ユーロ圏各国の2月PMI速報値、ADP雇用統計、米PMI、カナダ金融政策、そして、米ISM非製造業景況指数が相場の波乱要因に。

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FRBは0.5%緊急利下げを実施(金融危機以来初めて緊急利下げ)
①政策金利(FF金利)を0.5%引き下げ1.5~1.75 %
→1.0~1.25%に引き下げた。
②米経済のファンダメンタルズは引き続き力強い。新型コロナウイルスは経済活動に対するリスクに、最大雇用と物価安定の目標を達成するために、FOMCは利下げを決定。

ムニューシン米財務長官
①NYやカリフォルニアなど税金の高い州は減税を検討すべき

ムニューシン米財務長官
①緊急電話会議では、新型コロナウイルスの急速な感染拡大による影響を抑えるため「できることは全て行う」という点で一致した

クオモNY州知事
①2人目の新型コロナウイルス感染が確認されたと発表

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ビルロワドガロー仏中銀総裁
①ECBには新型コロナウイルスの感染拡大への影響に対応し、景気支援策を打ち出す用意がある。
②ただ、財政的な余裕がある国は協力する必要がある

ラガルドECB総裁(2日)
①新型ウイルスの感染拡大による経済への影響に対応するため、ECBには「適切かつ的を絞った措置」を講じる用意がある

英政府
①新型コロナウイルスの感染拡大に対応する戦略「バトルプラン」を公表

ECB
①新型コロナウイルスの感染拡大で影響を受けている中小企業の資金繰り支援に向けた対策を検討

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G7共同声明(緊急電話会議)
①新型コロナウイルスの感染拡大に伴う景気下振れリスクに対応するため「あらゆる適切な政策手段を用いる」とする共同声明を発表
②新型コロナの感染拡大が市場や経済に与える影響を「注意深く監視する
③タイムリーかつ効果的な手段でさらに協調する用意がある
④G7各国の財務相は、新型ウイルスへの対応を支援するため、適切な場合には財政措置も含めて行動する用意があると表明。
⑤中央銀行は引き続き責務を果たし、物価安定と経済成長を支援すると強調した。

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