2017/02/01

2017年2月1日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年2月1日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

トランプ旋風に巻き込まれ、FOMCの重要度が著しく低下へ。

日経平均株価は強く+106.74(+0.56%)と上昇、原油価格も53ドル近くへと強く、米10年債利回りは2.47%近くへと上昇。

肝心の為替相場は、FOMCを前にして動きにくいこともあるが、トランプ大統領の大統領令に振り回される動きに、やや冷ややかなムードが強まる。

昨日の日本の貿易黒字を標的にした円安誘導非難も、安倍首相を筆頭に日銀総裁、財務相等の説明も今一つ説得力に乏しく、2月10日の日米首脳会談待ちのムードは強い。

ただ、飴と鞭の外交が続くトランプ大統領を考えれば、現在は鞭の段階で、首脳会談で飴に変化するリスクも消えず。


NZDUSDは一人負けで、NY引け直前の午前6時45分の薄商いの早朝、NZ雇用統計は弱くNZDUSDが急落。中国の製造業PMIは51.5(予想51.2)と強かったがAUDUSDは逆に売られながらも、0.7500の大台を意識し、0.7250台をボトムに下げ止まるも反発力は鈍い。

USDJPYは、112円のボトムを示現した昨日のNY市場。早朝から112.50台を意識したのか底堅く、逆に113円台を回復、欧州勢の買いに一時113.60近くへと上昇し、短期投機筋のドルショート・円ロングを一層しても、雰囲気は上値の重さ。112円を割り込み続落の可能性は意識しないが、トランプ大統領の発言期待の円ロングが単発的に続きそうなムードは変わらず。


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NZD 第4四半期 失業率=前期比5.2%(予想4.8% )、就業者数増減=前期比0.8%(予想0.8%)、前年比5.8%(予想6.1% 前回6.1%)、時間当平均給与=前期比−0.3%(予想0.6%)、労働参加率=前期比70.5%(予想70.2%)

中国国家統計局 製造業PMI=51.5(予想51.2 前回51.4)、非製造業PMI=54.6(予想54.6 前回54.6)。

英BRC店頭価格指数は、前月比−1.7%(前回−1.4%)から低下し、GBPUSDも売りへと変化するタイミングに重なる。

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トランプ大統領の入国制限の大統領令に、共和党からも戸惑いの声も。

安倍首相=日米首脳会談で、日米同盟の重要性を強調。「米国の産業界全体の生産性の向上」や「競争力の強化」、「雇用」にどのような貢献をしていくのか「日本がどういう形で協力していくことができるか」など話をしていきたい。

安倍首相=トランプ大統領の円安誘導の批判について、「日銀の金融政策は2%の物価安定目標達成のためであり、円安誘導という批判はあたらない」と説明。

麻生財務相=日米首脳会談で、日本の為替・金融政策を説明し意思疎通を図る。

浅川財務官=為替は市場で決まるもの。トランプ発言の通貨安誘導が日本の金融政策を指しているとすれば「日本の金融政策は為替を念頭に置いたものではない。介入も最近やっていない」。

菅官房長官=トランプ大統領の円安誘導の批判に対して、
、「日本の為替への対応に変化はない」、為替を含め経済、貿易について日米で意思疎通をしっかり図ることが大事だと発言。

黒田日銀総裁(1月31日)=量的・質的金融緩和政策(QQE)はあくまで「2%の物価目標実現のためで、為替のためでない」

浜田・イエール大名誉教授=「国境税」は、経済学上はドル高を招くことが証明されており、輸入制限のための国境税のような措置と円安批判の並立は、理論上矛盾。米大統領がそうした主張を押し付けるなら、日本経済も世界経済も破滅する

シムズ・プリンストン大学教授(ノーベル経済学賞受賞者)=トランプ政権に財政赤字拡大のレッテルを張るのは間違い。税制に関する共和党の主張が一貫して財政赤字は削減すべきとの立場であるとした上で「減税するにしても他の財政削減とセットでというのが共和党の立場。

シムズ・プリンストン大学教授(ノーベル経済学賞受賞者)=雇用が好調で、すでにインフレが始まっている可能性もある。いったんインフレ圧力が強まると抑えることの方が大変だ

シムズ・プリンストン大学教授(ノーベル経済学賞受賞者)=プラスの物価上昇を実現するには現在の財政赤字を拡大することが役立つとの「物価水準と財政理論」を前提に、将来不安により支出が萎縮している日本で必要なのは継続的な財政拡大とインフレ実現への政治的コミットが必要。

メルケル独首相=独が貿易に有利になるよう為替相場を悪用しているとのトランプ米大統領の側近の指摘を否定。EUの首脳らは米新政権への対応に苦慮。」

フィヨン仏大統領の有力候補=上院議員時代に議会スタッフの給与を息子と娘に支給していた疑惑が新たに浮上し、大統領選に出ない可能性も。

NZ、9月23日に総選挙=イングリッシュ首相は1日、任期満了に伴う総選挙を9月23日に実施すると発表。