2017/02/24

2017年2月24日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年2月24日(金曜)アジア・欧州市場序盤の動き

バノン主席戦略官は初めての公の場「保守政治行動会議(CPAC)の年次総会」で発言し、「トランプ政権のゴールの1つは行政国家の解体」と言う。「行政国家」とはなにか? 考えてみてください。トランプ大統領は今日その発言をする予定で、気になっています。

さて、アジア市場の為替相場は、週末金曜日にも関わらず、大きな変化は見られず。市場参加者の中には「嵐の前の静けさ」との声もちらほら聞こえてきますが、「嵐を呼ぶ男」のトランプ米大統領の発言待ちなのかもしれません。

また、市場では昨日のムニューチン米財務長官の「ドル高にはいくらか問題も」発言を気にし(WSJ紙では加えて、長期的にはドル高望み、そうなると信じていると言っていますが)、トランプ米大統領の「中国・メキシコ名指しの貿易・通貨安誘導批判」(日本は含まれず)に、ドル円の売り要因との意見も見られます(?)

USDJPYですが、昨日の欧州市場までは、113.00~113.50の50pipsレンジ、その後は112.50~113.00の50pipsレンジで推移。今日も、早朝の112.60台を安値に日経平均株価の上昇に伴い112.90台まで上昇するも、株価と連動し112.70台まで値を下げるなど、上下に加速する期待は見事に削がれています。結果として、21日MA=113.15円近辺に動きが収束しています。

EURUSDは、イタリア保守党首選が混迷化してはいますが、肝心のフランス大統領選の世論調査では、決選投票で極右ルペン氏がやや劣勢になりつつあり、材料としてはEUR買いに流れています。相場はアジア市場では1.0570~90のレンジで動かず。欧州勢の参入に1.0600の大台を試す動きが継続し、1.0500失敗の反動がどこまで続くのか注目しています。


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英選挙=①イングランド中部ストークオントレント・セントラルでの補選は労働党がUKIPに勝利、②労働党も、イングランド北西部のコープランドで与党・保守党に敗北→ 英国の野党・労働党と反欧州連合(EU)派のポピュリスト政党、独立党(UKIP)は、24日に行われた議会補欠選挙でそれぞれ敗北し、両党の議会での影響力に疑問が生じている。

イタリア与党党首選は混迷=①レンツィ前首相、エミリアーノ・プーリア州知事、オルランド司法相と3名が立候補。②レンツィ前首相は19日、PDの書記長(党首)を辞任、党首選で再選を目指す。③今週にはPD内の左派グループが離党の意向を表明し、PDは分裂の様相。


ロウ豪中銀総裁=①市場が年内の金利据え置きを織り込んでいるのは合理的。②政策金利をさらに引き下げても経済に恩恵はない、財政政策を通じた景気刺激が必要→ 追加利下げに否定的。

ロウ豪中銀総裁=③政策金利が1.50%の低水準でも民間設備投資は不足で、インフラへの公共投資拡大を通じて成長を押し上げる必要がある。
   
ペンス米副大統領、バノン主席戦略官、プリーバス主席補佐官は23日、保守政治行動会議(CPAC)の年次総会に出席。保守派の活動家にトランプ大統領の政策を進める、貿易の保護や移民制限、規制緩和の実現に向けて、政界やメディアの支配層と闘うよう団結を求めた。24日はトランプ大統領も演説する。

バノン主席戦略官は昨年8月の陣営入りしてから初の公の発言では、「毎日が闘いになるだろう」、トランプ政権のゴールの1つは「行政国家の解体」。→ 行政国家とは「政府が社会の秩序維持にとどまらず、一定の理念の実現を目指して国民の生活、経済活動の在り方に積極的に介入しようとする国家をいう」。


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