2017/02/16

2017年2月17日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年2月17日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

米国に限定して恐縮ながら、日米首脳会談、フリン米大統領補佐官の辞任、利上げ期待が強まるイエレンFRB議長の議会証言と強い米CPIを経て、米株は最高値を更新し、米債は売られ利回りは上昇傾向を維持し、為替相場はドル高傾向を維持している。

強い米CPIは前年比2.5%でコア前年比も2.3%に達し、米小売売上高は前月比0.4%で予想0.1%をを超えるも前回1.0%より低い。米鉱工業生産は予想外の−0.3%と弱く、設備稼働率も75.3と予想や前回を下回り、NAHB住宅市場指数も65で予想と前回を下回り米企業在庫は0.4%と予想通りながら前回の0.7%から低下した。

米株が連日高値を更新して強く、連銀総裁からは利上げを期待したくなる発言が多く、米経済指標のプラス面だけが目立っている。内容的には玉石混淆で、これを受けアトランタ連銀のGDPNOWでは、米第1四半期予想値、2.7→2.2%へ下方修正した事実もある。

本当に3月にFRBは利上げをするかは不明ながら、米国金融先物市場ではその確率が二日間連続で上昇し、トランプ政権が汚名返上をするクリーンヒットでも発してくれることを期待しているようにも感じられてならない。

今日の日経平均株価は−90.45(-047%)の低下、米10年債利回りは低下し、米国の株価連騰の熱狂感は感じられず。

AUDUSDは、アジア市場の早朝に発表された、豪雇用統計の失業率は5.7%に低下し、雇用者数は予想を上回り13,500人へと拡大へ。直後は、昨日の高値0.7720近辺を超えて豪ドル買い強まるも、0.7730台で上げ止まり買いも続かず、逆に短期では売りへと変化しているが、0.7600台は堅そうでテクニカルでは上昇傾向を維持している。

USDJPYは、早朝の114.30台を高値に、株安=円高の動きが強く、昨日の安値113.80台を割り込み一時113.70台へと下落するが、積極的なドル売りは見られず、113.50~114.50のレンジ入りなのか? いずれにしても113円を割り込むとドルロングのストップが出やすい水準ながら、逆に絶好のドルロングの仕込み時にも思えてならない。

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白井元日銀審議委員=①経済のファンダメンタルズから見て、ドル円は円高方向に進むのが自然。②米国の財務省は前から円高が進むと日本の財務省・金融庁・日銀が緊急会合を開くことを注目し、政府の口先介入について触れている。「③長短金利操作(YCC)は、長期金利のゼロ%固定と国債の年率80兆円の買い入れのどちらが重要なのか不明確。④日米欧の中央銀行による資産買い入れは「量・質ともに限界に達している」とし、日銀が「2%目標達成のため『何でもやる』と言っても信用されない

ダドリーNY連銀総裁=①米経済がトレンドを上回るペースで成長し、財政政策が景気を刺激すれば、FRBは今後数カ月に利上げする。②トランプ大統領と議会の政策で景気を刺激するのか不透明で、予測できにくい。③財政政策が打ち出されると経済の上振れリスク要因となる。