2018/07/10

2018年7月10日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年7月10日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き


USDJPYは111円台、久々の円安水準もいつか来た道。円売り圧力はどこまで続くのであろうか?

先日までの円高圧力の源は、米中貿易戦争へと突入することによる世界的な株安懸念ではなかっただろうか? そしてその判断基準は人民元相場と中国株の動きで、「人民元安=円高」、「人民元高=円安」でいまも生きている。

米中の「制裁関税と報復関税の掛け合い」によるリスク回避にも、USDJPYは110円を割り込むこともなく底堅く、今日は「株高=円安」へと逆戻りし一時111.20台まで上昇。ただし、7月3日の111円台の相場展開を思い出すと、111円台でドル買いに入ることも躊躇するが、USDJPYの底堅さは変わらず上昇を期待したくなる。

USDCNHの今までの動きを振り返ってみたい。14日間続いたUSDCNHの上昇(元安)は7月3日の6.7330大をピーク反転、6日の制裁発動前にピークアウトしている。今日も一時0.6600まで下落し円安へと動きているが下げ幅は限定的で反発のリスクも残している。繰り返しになるが、上海総合株価を共に円相場の動きを見るのに一つの目安となっている。

GBPUSDは、昨日から急速に盛り上がった、デービスEU離脱担当とジョンソン外相の辞任劇! 昨日は、ハードブレグジットのリスクが弱まり、ソフトブレグジットの可能性にGBPは上昇しながらも相次ぐ閣僚辞任劇に、メイ首相の不信任案のリスク=GBP売りへと動いていた。ただし、不信任案の支持を得られる見通しは非常に低く、メイ政権の安定は今のところ揺るぎない。結局のところGBPUSDは1.3220台を安値に下げ止まり上昇気味で、極端なGBP売りにつながるとは思えず。

それとトルコリラ! 昨日、中銀総裁・副総裁の一新と閣僚人事で急変したUSDTRYは、今も所落ち着きを取り戻り、小幅低下(TRY小幅上昇)となっている。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

10:30    CNY 6月 消費者物価指数=前月比-0.1%(予想0.0% 前回-0.2%)、前年比1.9%(予想1.9% 前回1.8%)→ 前回よりマイナス幅は縮小する前月比は引き続きマイナスで予想に届かず。前年比は予想通りながら前回を上回る

10:30    CNY 6月 生産者物価指数=前年比4.7%(予想4.4% 前回4.1%)→ 予想を上回る

10:30    AUD 6月 NAB企業景況感指数=15(予想18 前回15)、企業信頼感指数=6(予想8 前回6)

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【アジア・その他】
エルドアン・トルコ大統領=トルコ中銀の総裁&副総裁を解任し、5年間の中銀総裁任期を撤廃。前日にリラが急落したきっかけは閣僚人事で、市場で人気のあったシムシェキ副首相やアーバル財務相らが外れ、新財務相にはエルドアン大統領の娘婿にあたるアルバイラク前エネルギー天然資源相が起用された。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※