2018年7月11日（水曜）昨日10日、海外市場の動き
為替相場は新たなサプライズの材料は見られず。ちょっと意外なのは、FRB公定歩合時議事要旨でNY連銀が利上げに反対していたこと＋打たれ強いメイ英首相＋弱さが目立つ英＆ユーロ圏の経済指標、そして円安。
多くの通貨ペアでは、欧州市場のドル買いから、米国市場に入り反転しドル売りへと変化し、結局は元の水準近くへと逆戻り。ただし、円だけは株高＋リスクオン（？）なのか売り圧力は変わらず111円台で推移。米株は小幅上昇を維持、米10年債利回りは小幅に上昇。原油価格は74ドル台へと上昇。
主要通貨では、EURUSDは弱い経済指標の下落から持ち直し、前日とほぼ同水準で推移、GBPUSDもメイ政権内の辞任劇にも小幅上昇で推移。リスク敏感なAUDUSDとNZDUSDは欧州市場の下落から株高の流れに反発し結局は大きな変化は見られず。新興国通貨は、USDARS－2.06％、USDZAR－1.07％、USDMXN－1.68％と、通貨高へと動き流れはドル売り。
USDJPYは前日比＋0.21％と円安。クロスでもGPJPY＋0.30％を筆頭に緩やかな円全面安。米中貿易制裁・報復関税の動きにも金融市場では大きな変化はみられず、ブレグジット交渉で混乱が続くメイ英政権も新たな変化は見れずソフトブレグジットへ。 円だけはリスクオンの流れ？ というよりクロスでの円売りにUSDJPYは一時111.35へ上昇し、5月21日の高値111.40を目指し上げ止まり、ダブルトップになるのか？ それとも新たな円安への動きなのか？ 市場参加者も気迷いなのか、大枠111.20～35のレンジの高値圏で動きも弱まる。
GBPUSDは＋0.12％と小幅上昇。閣僚の相次ぐ辞任にもメイ英政権は予想外に安泰。欧州早朝に中東・東欧勢の買いに一時1.3300下上昇するも、英鉱工業生産と製造業生産は予想を大幅に下回る悪化と、英貿易赤字額が予想を上回り1.3240台へと急落。アジア市場の1.3224を意識したのか、その後も1.3227をボトムに下げ止まり、米国市場に入っても1.3240～85のレンジで推移し、前日終値水準近くへで推移。
EURUSDは前日比－0.04％と小幅安ながら前日とほぼ変わらず。GBPUSDの下落の影響を受け売り圧力が強くなり、弱いZEW景況指数にさらに売りの流れが強まり1.1690まで続落。これをボトムに反発し、ロンドンフィキシングから反発を開始し、終盤にかけては1.1749まで続伸中。サボーナ・イタリア欧州担当相の「イタリアはユーロ圏加盟を巡り、あらゆる不測の事態に備える必要がある」との発言にイタリア債は一時いられるも大きな変化は見られず。
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【ブレグジット】
◎メイ英政権の辞任劇に混迷が予想される中でも、メイ首相は離脱交渉の流れは変わらず。
◎サボーナ・イタリア欧州担当相＝イタリアはユーロ圏加盟を巡り「あらゆる不測の事態」に備える必要がある。→ 一時債券利回りが上昇へ
【金融政策】
◎FRB公定歩合議事録＝6月13日の会合で、12地区連銀中、NY連銀が公定歩合引き上げに反対していた。
◎9月のBOEの利上げ期待は消えず
【貿易戦争】
特に新たな材料は見られず
【トルコ】
◎エルドアン・トルコ大統領＝トルコ中銀の総裁＆副総裁を解任し、銀総裁任期を5年→4年へ。市場で人気のあったシムシェキ副首相やアーバル財務相らが外れ、新財務相にはエルドアン大統領の娘婿にあたるアルバイラク前エネルギー天然資源相が起用→ USDTRYは直後の急騰から安定が続く。
【経済指標】
◎英鉱工業生産＝前月比－0.4％（予想0.5％ 前回－0.8→－1.0％）、前年比0.8％（予想1.9％ 前回1.8→1.6％）→ 予想を大幅に下回り、EUR売りが強まる
◎英商品貿易収支＝－123.62億ポンド（予想－120億ポンド 前回－140.35→－123.96億ポンド）、総合貿易収支＝－27.9憶ポンド（予想 前回－30.9憶ポンド）
◎英製造業生産高＝前月比0.4％（予想0.7％ 前回－1.4→－1.3％）、前年比1.1％（予想1.9％ 前回1.4→0.9％）→ 予想を下回る
◎ユーロZEW景況指数＝－18.7（予想－13.2 前回－12.6）→ 予想外にマイナス幅が拡大しEUR売りが強まる
◎独ZEW景況感調査＝－24.7（予想－18.2 前回－16.1）→ 予想外にマイナス幅が拡大しEUR売りが強まる
◎カナダ住宅着工件数＝前年比・季調済＝24.81万件（予想21.0万件 前回19.56→19.39万件）→ 予想を上回る
◎カナダ住宅建設許可件数＝前月比4.7％（予想0.1％ 前回－4.6→－4.7％）→ 予想を上回る
◎米JOLT労働調査（求人件数）＝663.8万件（予想662万件 前回669.8→684万件）
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