2018/07/31

2018年7月31日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年7月31日(火曜)アジア・欧州市場序盤の動き

今日のアジア市場の焦点はもちろん日銀! 相変わらず煮え切れない結果に為替相場は上下し円売り圧力が勝る動きへ。日経平均株価は利上げ示唆もなく株高へ動くも、結局は前日比+8.88円とほぼ変わらず。

日銀の政策は基本据え置き、ただし、フレキシブルで長これまで0.0~0.1%程度に抑えてきた期金利を柔軟に調節することを決めやや円買いへ。そして、展望レポートは、物価上昇見通しを引き下げ2.0%の物価目標達成の時期が2020年以降に先送りされることが確実となり、円売り圧力が強まる。

黒田総裁の記者会見で「早期の出口や金利引き上げ観測を否定」、「現時点で追加緩和は必要ない」、「0.1%から倍程度に変動することを想定」

USDJPYは、久しぶりに日本発の材料が注目される展開となった。日銀の金融政策決定会合を意識して発表までは、110.90~10の狭いレンジで取引が続いた。会合で「期金利を柔軟に調節」に110.75まで下落。展望レポートは、物価上昇見通しを引き下げ111.44まで上昇し、その後もこの111.00をボトムにレンジ内での展開となった。黒田総裁の発言でも111.05~45のレンジ相場を続けているが、ビットアップし底堅さが感じられる。

EURUSDは、1.1700~19の閑散な取引が続き、欧州市場に入り、予想を上回る独小売売上高と仏CPIに前日NY市場の高値1.1719を上回り1.1730まで続伸中。

AUDUSDは、中国の製造業PMIとサービス業PMIは予想に届かず若干売りが強まるも0.7400台の買いは底堅く、豪住宅許可件数は前年比1.6%(予想-6.0% 前回3.1%)と非常に強く、この数字を受けAUDUSDは0.7430台へ上昇している。

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8:30    JPY 6月 雇用統計: 失業率2.4%(予想2.3% 前回2.2%)、有効求人倍率=1.62(予想1.6 前回1.6)

8:50    JPY 6月 鉱工業生産・速報値=前月比-2.1%(予想-0.3% 前回-0.2%)、前年比-1.2%(予想0.6% 前回4.2%)

10:00    CNY 7月 総合PMI=53.6(予想 前回54.4)、製造業PMI=51.2(予想51.3 前回51.5)、サービス業PMI=54.0(予想55.0 前回55.0)→ 予想と前回を下回る

10:30    AUD 6月 住宅建設許可=前月比6.4%(予想1.0% 前回-3.2%)、前年比1.6%(予想-6.0% 前回3.1%)→ 予想と前回を大幅に上回る

15:00    GER 6月 小売売上高=前月比1.2%(予想1.0% 前回-2.1%)、前年比3.0%(予想1.5% 前回-1.6%)→ 予想を上回る

15:45    FRN 7月 消費者物価指数・速報値=前月比-0.1%(予想-0.2% 前回0.0%)、前年比2.3%(予想2.2% 前回2.0%)→ 予想を上回る

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日銀金融政策決定会合(日経新聞)=長期金利の変動許容で、金融緩和運用を柔軟に。長期金利の操作目標である10年物国債金利を現状のゼロ%程度で維持しつつ、「経済・物価情勢等に応じて上下にある程度変動しうるもの」とする。買い入れ額は保有残高の増加額の年80兆円をめどとしながら「弾力的な買い入れを実施する」とした。株価指数連動型上場投資信託(ETF)の年間買い入れ額は6兆円に維持しつつ「買い入れ額は上下に変動しうる」方針を決めた。

黒田日銀総裁記者会見=ガイダンス、早期の出口や金利引き上げ観測を否定、消費増税の影響は前回や前々回のようなことはないと思う。2019年度の2%達成という従来の見通しは後ずれしている。現時点で追加緩和は必要ない。0.1%から倍程度に変動することを想定。

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