2018/07/13

2018年7月13日(金曜)昨日12日、海外市場の動き

2018年7月13日(金曜)昨日12日、海外市場の動き

取り巻く環境の不透明性は多々あるも界的な株高にリスク選好のパターンへと動き、強い米CPIに米追加利上げ期待度が拡大。為替相場はリスク選好のパターンに入り、円とスイスは売られ、ユーロとポンドは上下変動しながら前日比でほぼ変わらず。リスク敏感な豪ドルとNZドルは買われ、カナダドルは前日利上げ直前の水準まで値を戻し買われている。

◎NATO首脳会議はトランプ大統領から恐れていたサプライズはなくGDP比2%の防衛費比を確約、◎ECB理事会議事録からは必要な限り政策金利を過去最低水準に維持とあり、◎英政府のEU離脱方針の白書からはソフトブレグジットの方針を堅持。また、◎米CPIは2.9%と約6年半ぶりの伸び率で、新規失業保険申請件数は改善傾向が続き2か月ぶりの低水準へ改善、◎米地区連銀総裁らは引き続き後2回の利上げを支持。

米株は決算を前に上昇、Nasdaqは+107.31(+1.39%)と最高値を更新、ダウ+224.44(+0.91%)、S&P500も+24.27(+0.87%)と、世界的に株高傾向が続く。原油価格(WTI)は70.40(+0.03%)と何とか持ち直す。米10年債利回りは2.851%と高値2.873%から低下するも、前日比とほぼ同水準で推移。

USDJPYは前日比+0.46%の上昇、USDCHFは前日比+0.65%の上昇と、安全資産の両通貨の下落が目立っている。米中、米EU追加関税措置による貿易戦争リスクも現時点で現実化せず、NATO首脳会議はトランプ大統領の主張が通り、イラク問題もトランプ大統領の強硬姿勢の影響にやや動きが変化。一方、米FRB関係者からは追加利上げの期待感は高く、強い米CPIや経済指標にドル買いの流れが強まっている。USDJPYは欧州市場で112.63まで上昇し1月10日に下落がスタートした水準に逆戻りしてようやく上げ止まる。実需の売りや利食いの売りに上値は重くなり、円ロングの買い戻しによる上昇力も鈍くなり112.35~55の狭いレンジで取引が続いている。

EURUSDは前日比-0.02%とほぼ変わらず。GBPUSDは前日比+0.02%とほぼ変わらず。AUDUSDは前日比+0.56%と上昇。NZDUSDは前日比+0.29%と上昇。

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21:30    USD 6月 消費者物価指数=前月比0.1%(予想0.2% 前回0.2%)、前年比2.9%(予想2.9% 前回2.8%)、コア前月比0.2%(予想0.2% 前回0.2%)、コア前年比2.3%(予想2.3% 前回2.2%)→ 前月比は予想・前回を下回るも、前年比とコア前年比は予想通りながら前回を上回り、2.9%は約6年半ぶりの伸び率

21:30    CAD 5月 新築住宅価格指数=前月比0.0%(予想-0.1% 前回0.0%)、前年比0.9%(予想1.0% 前回1.6%)

21:30    USD 新規失業保険申請件数=21.4万件(予想23.0万件 前回23.1→23.2万件)→ 予想外に改善し2か月ぶりの低水準

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◎米CPIは、前年比とコア前年比は予想通りながら前回を上回り、2.9%は約6年半ぶりの伸び率。

◎NATO首脳会議は、トランプ大統領に妥協し防衛費の対GDP比率を2%とする目標の達成を確約。

◎英政府のEU離脱方針の白書を公表=「モノの自由貿易圏をつくるなど離脱後もEUとの緊密な関係を維持」へ。

◎ECB理事会議事録(6月14日分)インフレ押し上げに必要な限り政策金利を過去最低水準に維持し、十分な政策の柔軟性を保つことが重要と。

◎パウエルFRB議長は、トランプ政権の減税策と歳出拡大策で経済は少なくとも3年間は押し上げられ、米経済は良好な位置にある。インフレ率は徐々に上昇し目標の2%に迫っているが、インフレ目標は完全に達成したと宣言できない。経済が軟化する中でインフレが上昇した場合は大きな課題に直面することになる。

◎中国商務次官=貿易戦争を始めたのは米国であり、中国は身を守る。

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