2018/07/14

2018年7月14日(土曜)昨日13日、海外市場の動き

2018年7月14日(土曜)昨日13日、海外市場の動き

日本が3連休前、週末13日の金曜日。海外市場でも大きな出来事もなく、米株は小幅高、米10年債利回りは小幅低下で終わり、原油価格(WTI)は70ドル台を維持し底堅く推移した。

肝心の為替相場は、USDJPYが5日(1週間)続伸とはならず。主要通貨と資源関連通貨では一日を通じて「前半ドル買い→後半ドル売り」の「行って来い」の状況で、新興国通貨を含めて前日比で大きな変化は見られず、大枠で小幅なドル売りで終了。テクニカル的にドル買いの流れに大きな変化は見られず、「ドルロングの週末調整」の色濃い状況で終わっているが?


EURUSDは、欧州市場の1.1613をボトムに、GBPUSDの上昇に連動し予想外にマイナスとなった米輸入物価指数にドル売りの流れが強まり、週末のポジション調整とオプション勢の買いもあり続伸。前日終値を上回りNY市場の終盤には1.1680台まで続伸。

GBPUSDは、欧州市場の1.3103をボトムに、カンフリBOE副総裁のタカ派発言や、懸念され米英首脳の共同記者会見で「EU離脱後直ちに2国間通商協定を結ぶ意欲を表明」され、予想外にマイナスとなった米輸入物価指数にドル売りの流れが強まり、米国市場に入り1.3190~00のストップの買いを巻き込み続伸。GBPショートの巻き戻しが中心と思われるが、前日の高値1.3245には届かず1.3230台を高値に終了。

USDJPYは、週始めから5連騰ならず、欧州市場序盤の午後5時の112.80を高値に、前日の終値を割り込み112.28まで続落。人民元安もUSDCNH6.72台超えの上値が重くなり一服しているが引き続き高値圏で推移。米株はNasdaq&S&P500は高値を更新し強く、米債利回りは軟化気味。などを考えると円安相場の反転をなかなか期待しにくい。

ブルームバーグ記事で、「ラッセル・インベストメンツ(33.8兆円)が逃避先通貨として円に信頼を置き、円のポート比率を引き上げ米国債と逆転」との報道が気になっている。ポートフォリオに占める円の割合は、年初3.0%→11.5%に拡大とのこと。他のレポートでも貿易戦争に突入した場合に円のポートフォリオを増やすとのファンドマネジャーの意見を報道で目にしたこともあり、今後も「貿易摩擦の深化の度合い=円相場への連動」を意識せざるを得ない。

【米中貿易摩擦では新たな動きは見られず、USDCNHの動きも緩慢】
 中国のドル建て貿易黒字額が過去最高に、トランプ氏から何が飛び出すかちょっと心配したが杞憂に終わった。ゴールドマン・サックスのエコノミストは「米国が2000億ドルの追加関税に動く可能性は60%」で、やるとしても最短9月で選挙前は発動されない可能性を指摘。米商務省が正式に「ZTEへの販売禁止措置を解除」、罰金10億+預託金4億ドルを支払い、取締役解任の重い措置に違いないが、一件落着。

【FRBは半期に一度の議会報告書と17日、18日のパウエルFRB議長の米上下議会証言】
「米経済は底堅く成長、引き続き穏やかな利上げが必要」とドル買い要因を維持させるような内容となっているが、本番は17日、18日のパウエルFRB議長の米上下議会証言に注目が移ってくることは間違いない。

【トランプ米大統領・メイ英首相の共同記者会見】
米英首脳はEU離脱後直ちに2国間通商協定を結ぶ意欲を表明」し、手をつないで共同記者会見の場に現れ、お互いを称賛してその場を去った→ トランプ大統領の前日報道された、メイ英首相を批判したインタビュー記事の「ネガティブ」材料から見事な豹変。

【カンフリBOE副総裁】
第2四半期にGDP成長軌道は回復の見込み。英経済はほぼ潜在的な成長率を示すだろう。国内のインフレは予想以上の速さで上昇するだろう。賃金上昇は改善している。