2018/07/14

最新のIMMポジションから、2018年7月14日(土曜)

最新のIMMポジションから、2018年7月14日(土曜)

集計日が7月10日(火)の主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)の投機的ネット・ポジションの合計は、ショート216,433コントラクトと、4週連続で売りが拡大し、2017年1月17日の週-237,154に次ぐ大幅な売り越しとなっている。結局はドル高を強く意識したポジションが続いている。

7通貨の中で、ロングをかろうじて維持しているのはユーロだけとなっているが、これも僅か24,357コントコントラクトで、実質的にはドルは主要通貨で全面高の状態で、それも継続的に拡大していることになる。要因としては、力強い米経済と消費者物価の上昇に、米金利の上昇傾向は止まらず、金利面でもドル買いを支持する動きが強まっている。

一方、前週比で買い越しとなっているのは、スイスだけにとどまっており、米中貿易戦争のリスクを主に、米国との貿易摩擦の拡大が強く意識される中で、リスクヘッジのスイス買が選好されていることになる。

【円】前週-38,730→-39,832(-1,102)
米中貿易摩擦が勃発し、ECBがQEの縮小を決めた6月19日の週に-4万コントラクトを上回る円ショートが発生し相場の流れを決定づけている。直近の過去2週間でも売り円売りが拡大しリスク選好の円買いの流れに変化が生じているのだろうか? これからも米中・米EUとの通商協議の動きを意識。

【ユーロ】前週36,747→24,357(-12,390)
4月24日の週からユーロのロングポジションが急減し始め、7月3日の週に若干プラスへと変化したが、12週の内、11週間は前週比でユーロのロングが減少と、2017年5月9日から62週連続のロングの記録も皮一枚で何とか維持されているだけに思えてならない。

【ポンド】前週-28,781→-40,403(-11,622)
2017年11月28日の週から29週間続いたポンドロングは、6月19日の週から4週連続でショートが続き、先安期待が強くなっている。ただ、ソフトブレグジットの可能性が意識されるも引き続き不透明で、8月のBOE利上げの可能性も残る中で、売り買いが交錯することが予想される。

【カナダドル】前週-49,448→-52,887(-3,439)
3月27日の週から16週連続しショートポジションで、カナダドル売りの流れを維持している。直近では過去3週連続し前週比でショートが拡大し、カナダ中銀の利上げや原油価格の変動にも、ドルに対しては売りのポジションを維持し緩やかに拡大傾向にある。

【豪ドル】前週-39,230→-40,973(-1,743)
8月4日の週から15週連続してショートが続き、過去4週では-4万コントラクト近くの水準で安定へ。米中貿易摩擦の強硬な動きが続く中でも、悲観的な豪ドル売りの動きも感じられない。「

別表もご覧ください。

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