2018/10/10

2018年10月10日(水曜)9日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

2018年10月10日(水曜)9日、海外市場の動き(午前5時半ごろ)

欧州市場のドル買いから米国市場はドル売りに変化し、GBP+AUD+NZDの上昇が目立つ。欧州市場のイタリア予算案を巡る不安、ブレグジット交渉の不安、米金利の上昇によるドル高から、米国市場に入り米金利の上昇も弱まり、イタリア株は急伸し、「英国のEU離脱条件で15日に合意の可能性」との報道にGBPUSDの急伸がドル売りをリード。

米株は強弱混在、ダウ-56.21(-0.21%)、Nasdaq+2.07(+0.03%)、S&P500-4.09(-0.14%)。米10年債利回りは一時7年ぶりのとなる3.263%まで上昇後、株安もあり3.20%まで下落して推移。原油価格は75.28ドル台へ上昇し74.85近辺で推移と、イランサン産原油の輸出減に加え、ハリケーンの影響に米国産原油・天然ガス生産が減少。

USDJPYは小幅な円高へ。欧州市場は大枠113.00~40の狭いレンジで推移していたが、米国市場に入り米金利の上昇も弱まり、米株も強さが見られず、ブレグジット合意期待からGBPUSDの上昇がリードするドル売りにGBPJPYの上昇に反し、トランプ大統領の「中国製品に対し追加関税を発動する」との持論を復活、リスク回避の動きなのか? 来週予定されている「半期に一度の為替報告書を公表する予定」も強く意識され上値が重くなり112.88まで下落するも、前日の112.82を抜けきれず112.90台で推移。

EURUSDは下落から反発し前日とほぼ変わらず。欧州市場の序盤に「イタリア議会の予算局は2019年の成長目標1.5%を含めた政府の新たな財政計画概要を拒否する見通し」との報道に1.1460 台まで下落。独IW試算で「合意なきブレグジットは独から英国への輸出を57%減らすだろう」との報道や、イタリアのサルビーニ首相、トリア財務相の予算案に関する発言を意識した売りは止まらず、1.1432まで続落しようやく下げ止まる。米国市場に入りイタリアは債券の買い戻しが強まり株も上昇へ、ブレグジット合意期待からEURGBPは一時0.8733と3か月ぶりの水準へ下落する反面、GBPUSDの上昇がリードするドル売りに終盤にかけては1.1503まで上昇し、前日終値とほぼ同水準で推移中。

GBPUSD、アジア市場では1.3080台をボトムに何とか下げ止まっていたが、ベーカー前英EU離脱担当副大臣(BBCラジオ)が「離脱合意が中途半端な離脱という内容であれば、少なくとも40人の保守党議員が反対票を投じる見通し」との報道に下落、1.3000の大台を意識したのか、1.3030台でようやく下げ止まる。米国市場に入っても、英国のデービス・前EU離脱担当相「メイ首相が提案する離脱計画を推し進めた場合、与党・保守党は次回選挙で悲惨な結果を迎える」との報道もあり上値の重い展開が続いたが、「英国とEUは来週15日までに離脱条件で合意する可能性がある」との報道や、「英EU離脱協議は高い確率で合意する」とアイルランド外相の発言もあり1.3150台へ上昇し、高値圏で推移中。15日は要注意!

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