2018/10/07

最新のIMMポジションから見えること

最新のIMMポジションから見えること

ドル一人勝ち! 

主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)の10月2日集計日では、投機的ポジションは前週比でみると-287,612→-314,887へとショートが27,275と大幅に拡大し結果としてドルが選好され、水準的には2015年12月8日の-354,659に次ぐ高水準となっています。

参考までですが、当時のUSDJPYは122.916、EURUSD1.08907、GBPUSD1.50059、USDCHF1.08907、USDCAD1.35841、AUDUSD0.72150、NZDUSD0.66413となっていました。

今回の特徴としては、ユーロがロングからショートに転換したことで、主要7通貨の全てでドル高思考になっています。特に円のネット・ショートは2月13日以来水準へと急拡大し、市場の円安センチメントの強さを表しています。逆に、前週比ではポンドのロングが拡大し、NZドル、カナダドル、豪ドルも小幅ですが増加しいつもながら通貨間でも変化が生じています。

米商品先物取引委員会(CFTC)のIMM通貨先物の公表日は毎週火曜日で、週末とは3日間のずれがあります。そのため、短期的な動きを捉えることはできませんが、市場全体の流れを判断するには利用価値は高いと思います。



【円】前週-84,719→-114,046(-29,327)
6月19日の週から16週連続しネット・ショートが続き、前週比のネット・ショートは5週連続で水準的には2月13日以来と急拡大し市場の強い円先センチメントを示しています。

【ユーロ】前週3,696→-7,101(-10,797)
5週間ぶりにネット・ショートへと変化へ。ただし、ネット・ショートの水準は小幅で8月28日の-7,219の水準にとどまっており市場センチメントの完全にユーロ安へと変化したかは確認できず。

【ポンド】前週-67,078→-59,34(7,738)
6月19日から16週連続でネット・ショートが続いているが、前週比だけを見ると過去2週は逆に買い越しでショートのポジションも小幅で減少気味。市場のポンド先安センチメントはそれほど強くは感じられず。

【カナダドル】前週-19,532→-18,684(848)
3月29日から28週連続でネット・ショートが続いているが、前週比では過去2週は弱いながらも逆に買い越しでショートポジションも小幅で減少気味。ドルベースでみると6月19日10.5億ドルの水準に次ぐ14.6億ドルと低水準で市場のカナダドル先安センチメントはそれほど強く感じられず。

【豪ドル】前週-72,061→-71,718(343)
4月3日から27週連続でネット・ショートが続いているが、前週比では小幅ながら買い越しとなっている。ただし、ネット・ショートの水準は7.1万コントラクトと2週連続し高水準で、市場の豪ドル先安センチメントの強さは変わらず。


詳細はデータをご覧ください

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