2018/10/11

2018年10月11日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年10月11日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

米株大幅下落に激動の金融市場。巷では米中貿易戦争、イタリア予算案、米金利続伸など犯人捜しに躍起となっているが、米10年債利回が続伸し、昨日の米入札の利回りは10年債3.225%で7年ぶり、2年債も2.989%と11年ぶりの高水準で、利回りの上昇が主因であることは間違いなさそう。ただ、なぜ昨日だったのかは疑問!

日経平均株価は-915.18(-3.89%)と2月6日の-1.071.84(-4.73%)に次ぐ大幅下落。中国株総崩れで上海総合は-5.22%下落。欧州株も1%近く下落して取引され、原油価格は72.43ドルと1%近く下げている。

株安は2月と同じく短期間で収まり反発できるのでしょうか? 市場参加者の疑問と期待はこの一点。米景気は底堅くすぐに崩れるとの予想は少なく、現状ではFRBの利上げ期待は変わっているように思えず。また、米中間選挙前にしてトランプ大統領にとって今後の株価続落を阻止しなければ死活問題に。まさか? トランプ大統領の力を削ぐための手段の一つ?

さて、米国以外では、来週には米財務省が「半期に一度の為替報告書を公表」、15日にはイタリア予算案の提出期限で、先日外交筋が15日までに離脱条件で合意する可能性を示唆していたことを思い出す。17日にはブルッセルでEU首脳会議があり英国のEU離脱を討議へ。目の前に迫っている海外発の重要なイベントがドル相場をより不透明にしていることは間違いない! 

USDJPYは、米国市場の後半から終盤にかけての下げ幅が大きかっただけに、戻り売り圧力は相当強いことが予想される。投機的な動きだけを考えれば、短期的な一時の買いより、戻り売りが本命に思われてならない。112.80~00の水準を抜けたらギブアップ。

EURUSDは、イタリアの予算の影響はどんなものなのか? イタリア発の株安とも思えず! 1.1500を割り込むことはないという前提で考えれば、1.1520台買い1.1580を狙う動きも期待したい。

GBPUSDは、上昇傾向は変わらず、ブレグジット交渉合意期待も変わらず。ただし、期待選好が強い通貨だけに、ちょっとでもネガティブな材料が出ればある程度の調整の可能性を意識。1.3120~50は引き続き底堅いと思われる。

AUDUSDは、0.7040~0.7180のレンジを抜け出せるのだろうか?

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