2018/10/31

2018年10月31日(水曜)30日、海外市場の動き(午前5時半ごろまでの動き)

2018年10月31日(水曜)30日、海外市場の動き(午前5時半ごろまでの動き)

トランプ節止まらず、月末の欧米経済指標は強弱混在。米株高に円売りが止まらず113円台へ。

米株は終盤にかけ上昇、ダウ+431.72(+1.77%)、Nasdaq+S&P500 も1.5%台の上昇へ。米10年債利回りは3.1%台を維持し、原油価格は66.16近辺と1.3%近く下落へ。

欧州発では、イタリアGDPは前期比0.0%で4年ぶりの成長停止を意識、ユーロ圏GDPも前期比0.2%と成長鈍化、経済信頼感も109.8と景況感は鈍化し、EURUSDは欧州市場で一時1.1346まで下落。ただし、独CPIはHICP前年比2.4%と6年ぶりの高水準。

米国発では、S&Pケースシラー住宅価格は前年比5.49%と予想外に弱く2016年来の低水準。逆に、CB消費者信頼感指数は137.9と予想を上回り約18年ぶりの高水準。

トランプ節に相場も変動。29日に、米中首脳会議が不調なら12月初めに中国からの輸入品リスト全てに新たな関税を課す計画がある」とのブルームバーグ報道で、米株が下落。30日の東京市場では、トランプ大統領は「対中貿易を巡り素晴らしい取引を見込んでいる」とのFOXニュースに、株価は上昇した、アジア市場の流れを継続したとは思えないが、米国市場の終盤にかけ株価の上昇にドル売りからドル買いへと変化。

29日にメキシコ国境沿いの警備を補強するため、米軍の実戦部隊5200人強を派遣すると発表。30日に出生地主義の米国籍付与、廃止を表明。ツイッターで、株価の下落を望むなら、民主党に投票するように強く勧めると、トランプ節止まらず。

EURUSDは根本的にはイタリア予算案をめぐる欧州委員会との対立は不透明なブレグジットのリスクが潜在的なユーロ売りで変わらず。欧州市場に入り、弱いイタリアGDPやユーロ圏GDP、景況感の鈍化に、一時1.1346まで続落。強い独CPIや弱い米S&Pケースシラー住宅価格と、米株の伸び悩みに1.1382まで上昇するも、米株が上昇し、強いCB消費者信頼感指数に売りへと変化。終盤にかけては米株の上昇もあり欧州市場の安値を更新し1.1340まで下落、26日の安値1.1336を試す動きが続く。

USDJPYは相変わらず株価連動の円相場が続くも、株安による円高の反応より株高による円安の反動が目立っているのが気になるが、113円台を維持できるかを注目。アジア市場の112.30をボトムに、欧州・米国市場の112.68をボトムに、米株の上昇に連動しながら113台の売りに伸び悩むも終盤にかけては113.00の売りを消化しながら113円台を維持して上昇中。日経平均先物も0.74%上昇しており、今日31日の東京市場で日経平均株価の上昇でどこまで円売りを継続することができるか注目。

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17:55    GER 10月 雇用統計: 失業率=5.1%(予想5.1% 前回5.1%)、失業者数=-1.1万人(予想-1.2万人 前回-2.3万人)

18:00    EUR イタリア第3四半期GDP速報値=前期比0.0%(予想0.1% 前回0.2%)、前年比0.8%(予想0.9% 前回1.2%)→ 予想を下回る、前期比で成長できなかったのは2014年以来で、4年ぶりに成長が止まる。

19:00    EUR 第3四半期GDP・速報値=前期比0.2%(予想0.4% 前回0.4%)、前年比1.7%(予想1.8% 前回2.1→2.2%)→ 予想を下回る

19:00    EUR 10月 消費者信頼感指数・確報値=-2.7(予想-2.7 前回-2.7)

19:00    EUR  10月 経済信頼感=109.8(予想110.0 前回110.9)、景況感指数=1.01(予想1.15 前回1.21)、企業景況感=3.0(予想3.9 前回4.7)、サービス業信頼感=13.6(予想14.0 前回14.6→14.7)→ 予想と前回を下回る

22:00    USD 8月 S&Pケースシラー住宅価格(20都市)=前年比5.49%(予想5.8% 前回5.92→5.90%)→ 予想を大幅に下回り、2016年来の低水準。

22:00    GER 10月 消費者物価指数・速報値=前月比0.2%(予想0.1% 前回0.4%)、前年比2.5%(予想2.4% 前回2.3%)、 HIPC消費者物価指数=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.4%)、前年比2.4%(予想2.4% 前回2.2%)→ 予想を上回る、HICP前年比の2.4%は6年ぶりの高水準

23:00    USD 10月 CB消費者信頼感指数=137.9(予想135.9 前回138.4→135.3)→ 予想を上回り約18年ぶりの高水準。


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【北米】
米政府(29日)=メキシコ国境沿いの警備を補強するため、米軍の実戦部隊5200人強を派遣すると発表

トランプ大統領(29日 FOXニュース)=対中貿易を巡り「素晴らしい取引」を見込んでいる→ 中国株が上昇し、人民元の買戻しと、日経平均株価が一時400円高へと上昇。

トランプ大統領(ツイッター)=株価の下落を望むなら、民主党に投票するように強く勧める。民主党はベネズエラ型財政モデルや高い税率、開かれた国境を好んでいる。

トランプ大統領=29日に株価が下落したことについて、「中間選挙の結果を待って投資家が様子を見て、ちょっと一服している」と発言。

トランプ大統領=出生地主義の米国籍付与、廃止を表明

ポロズ・カナダ中銀総裁=金利は中立水準まで引き上げる必要。カナダ経済は許容範囲の上限近くで推移。穏やかな文言削減はデータ次第を示唆。→ カナダドル買いへと動く。

【欧州】
ラウテンシュレーガーECB専務理事=危機の最中にある時は厳格な規則の必要性について誰もが賛同するが、事態が改善し始めた途端に規則は銀行事業や経済成長を阻害するものと見なされ、その結果、規則が緩和される。経済は成長するが、こうした成長は長期的に持続不可能なため、次の危機の種がまかれることになる

プラートECB理事=インフレが目標に達成するには時間が必要。

メルケル独首相が党首と退任して、首相の座を維持できるかは不確実との観測が広まる。

独紙ハンデルスブラット=メルケル独首相がCDUの党首を辞任するとはEUの重要な改革の進展を停滞させる可能性がある。

S&P=英国のEU離脱は穏やかな景気後退を招き、長期的な成長の可能性を低下させる。格付け検討に際してのリスクが高まっている。

サルビーニ・イタリア副首相=当初の案通りに予算計画を進める

コンテ・イタリア首相=財政赤字目標は変えない2.4%は上限。

【アジア・その他】
日銀はETFの購入を加速(ブルームバーグ)=設備・人材投資を含めた10月の購入額は月間で過去最高に達し、単純計算では年間購入めどとされる6兆円を上回るペース。今月は29日までの20営業日のうち、1回703億円の通常ETF買い入れを12回実施。これに毎営業日12億円が継続的に入る設備・人材投資ETFの合計240億円を含めた購入額は合計8676億円となり、2010年の買い入れ開始以来、月間ベースで最高だった3月の8333億円を上回った。11、12月の2カ月間を残し、日銀が年間の購入めどとする6兆円に対してすでに86%を購入した計算だ

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