2018/10/21

最新のIMMポジションから見えること 10月21日

最新のIMMポジションから見えること 10月21日

主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)の10月16日集計日では、投機的ポジションは前週比で-323,902→-314,764へと3週間ぶりに+9,138コントラクトと微増ですが増加しています。

前日比でみると、今回の特徴は株安によるリスク回避に円買い(+14,580)と、ブレグジット交渉をめぐる期待感にEU首脳会議前にポンド買い(+10,154)が増加し(実際は合意できず)、イタリア予算案をめぐり欧州委員会との対立にユーロの売り(-13,202)が増加していることで、極端に言えばこの変化に応じた数字だけ、前日比で増加しているといえそうです。

米商品先物取引委員会(CFTC)のIMM通貨先物の公表日は毎週火曜日で、週末とは3日間のずれがあります。そのため、短期的な動きを捉えることはできませんが、市場全体の流れを判断するには利用価値は高いと思います

USDJPY 前週-115,201→-100,621(14,580)
(集計日の終値 前週112.952→112.250)
7週間ぶりに前週比で減少を脱し円買いが増加。株安や米中貿易戦争、ブレグジットリスク、イタリア予算リスク、サウジリスクなどのリスク回避に円が選好されていたと思われますが、112円割れでは円買いも長く続かないようです。

EURUSD 前週-16,142→-29,344(-13,202)
(集計日の終値 前週1.14904→1.15734)
3週連続して前週比で減少中。EURUSDは上昇傾向にあるにも関わらず、IMMのネット・ポジションはショートが拡大しており、ポジションの変化だけを見るとEUR先安思考は変わっていません。

GBPUSD 前週-60,507→-50,353(10,154)
(集計日の終値 前週1.31428→1.31839)
集計日後の17日~18日のEU首脳会議の前日16日が集計日だったこともあり、ブレグジット交渉の進展を期待したのかロングが拡大していましたが、期待を裏切る結果に先週末の終値は1.3060台に低下していました。

CADUSD 前週-12,145→-11,019(1,126)
(集計日の終値 前週1.29438→1.29333)
原油価格が下落する中で利上げ期待なのでしょうか? 4週連続し前週比で小幅ながら増加傾向が続いていますが、先週末の弱いCPIもありUSDCADの動きは伴わず強さが見られません。

AUDUSD 前週-73,284→-71,491(1,793)
(集計日の終値 前週0.71020→0.71412)
米中問題が足を引っ張り4週連続して-7万コントラクト台で推移と強さが見られませんが、AUDUSDは0.7050近辺で何とか下げ止まっています。


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