2018/10/11

2018年10月11日(木曜)10日、海外市場の動き(午前5時15分ごろ)

2018年10月11日(木曜)10日、海外市場の動き(午前5時15分ごろ)

欧米株は大幅安。株安に連動しリスク回避に円高が加速。

GBPUSDはブレグジット交渉の合意期待に一時1.3210台まで上昇、EURUSDはイタリア政府が予算案の撤回を拒否するもイタリア債安定に一時1.1540台へ上昇。逆に、原油安や資源需要の後退リスクにAUDUSDの下落とUSDCADの上昇は止まらず、NZDUSDも連れ安へ。新興国通貨ではUSDTRYが0.5%近く下落する中、逆にUSDZARは1.5%近く上昇。結果、CADJPY-1.1%近く下落、ZARJPYが2%近く下落。

欧米株は大幅安。StoxxEurope600-1.61%と6月25日来の大幅下落、ダウ+Nasdaq+S&P500共に3~4%近くの下落。米10年債利回りは一時3.24%まで上昇するも株大幅安に3.2%を割り込む。原油価格は72.83ドル近くへと2%超の大幅安へ。

USDJPYは、日経平均株価が小幅ながらも上昇、112.90台をボトムに、欧州市場に入り弱い米PPIにも底堅く113.29まで続伸。米株が下落からスタートするとドル売りへと変化し、直近の安値112.82を割り込むとストップの売りを誘発し112.60まで続落し下げ止まり一時112.83まで反発へ。しかし、米株の下げ幅が拡大し、日経先物も2.9%近くと大幅下落し112.30台まで続落中。

GBPUSD、ブレグジット交渉を巡り楽観的な発言が多数みられる中、アジア・欧州市場の1.3130~40近辺をボトムに底堅く推移。米国市場に入り、弱さが目立つ米PPIから上昇が強まりブレグジット交渉でアイルランド国境問題が進展との報道や、ブレグジット交渉の合意期待感に一時1.3210台まで続伸。終盤にかけては1.3180台までやや軟化中。

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21:30    USD 9月 生産者物価指数=前月比0.2%(予想0.2% 前回-0.1%)、前年比2.6%(予想2.7% 前回2.8%)、コア前月比0.2%(予想0.2% 前回-0.1%)、コア前年2.5%(比予想2.5% 前回2.3%)→ 前月比は予想通りでプラスへ復活、前年比は予想と前回を下回る。

21:30    CAD 8月 住宅建設許可=前月比0.4%(予想0.5% 前回-0.1→-1.5%)→ 前回が大幅に下方修正しマイナスで、予想も下回り豪ドル売りが強まる

23:00    USD 8月 卸売在庫=前月比1.0%(予想0.8% 前回0.8%)、卸売売上高=前月比0.8%(予想0.5% 前回0.0→0.2%)→ 予想を上回る、

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【北米】
ニールセン米国土安全保障長官とレイFBI長官(上院国土安全保障委員会で証言)=中国は11月の米中間選挙を前に全米世論の操作を画策し、前例のない活動を展開しているほか、米国は諜報防止において最大の脅威に直面している。

ムニューシン財務長官=人民元の動向を注視している。人民元は今年大幅に下落している。中国との通商協議の中で為替問題を協議したい。中国が競争力を強化するために、人民元安を誘導していないことを確認したい。

米10年債入札=最高落札利回りは3.225%と7年ぶりの高水準。

米3年債入札=最高落札利回り2.989%と2007年5月以来の高水準

エバンス・シカゴ連銀総裁=FRBにとり金利がいわゆる中立金利に達するまでまだ「若干の余地」が残されている。経済成長率は今年3.2%と来年は2.5%が見込まれ、失業率が一段と低下すると予想されるなかでも、インフレ率の上昇はわずかにとどまる。米経済は極めて良好な状態にある。中立金利は2.75~3.00%近辺にあると考えている。失業率は3.5%まで低下後4.5%近辺まで戻すと予想。

【欧州】
ドイツ政府2018年成長見通しを引き下げへ=2.3%→1.8%に、2019年2.1%→1.8%へ下方修正。世界的な通商紛争が主要なリスク。

ホールデンBOE理事=金利上昇が持ち直し始めている。

BOE=英国の合意ないEU離脱の金融市場の混乱を避けるため、対応を銀行に指示

アイルランド国境交渉が進んでいる(TVニュース)

メイ英首相=内閣閣僚会議で、国境問題を巡る妥協案、関税同盟にとどまる案が協議される

30名の労働党党員=合意なきブレグジットよりも、チェッカーズ案を承認する

EUのバルニエ首席交渉官=合意は80~85%完成するも、EU加盟国であるアイルランドと英領北アイルランドの国境管理問題などの解決がなお必要。来週17日のEU首脳会議で合意は手の届くところにある。アイルランド国境問題で英国が税関検査を受け入れる必要があり、国境を越えるモノの移動の検査について「可能な限り簡素な方法で」実施するよう対策を取っている。EU首脳は17日に夕食会を開き、英国の離脱協定について承認することを目指している。

サルビーニ・イタリア副首相=予算の変更はないだろう。年金改革や減税についてもとに戻すことはないだろう。対独債とのスプレッドが400bpに達しないことを完全に確信している。

トリア経済・財務相=市場の信認回復に向けあらゆる手段を取ると強調。ドイツ国債との利回り格差拡大は、債務の持続性の観点から経済ファンダメンタルズに影響を及ぼすものではない。今回の予算案で債務の持続性が議論されるのはおかしい。政府として信認の回復に努めるのは当然であって、当該目標に向かって最大限尽力する。

イタリア政府=予算案の撤回拒否。前政権の想定よりも赤字拡大を見込む財政計画について、イタリア議会予算局は9日、3カ年財政計画に盛り込まれた経済成長率予想が楽観的過ぎるとして同計画の認証を拒否したことに対して、撤回しない方針を表明した。

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