2018/12/12

2018年12月12日(水曜)11日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2018年12月12日(水曜)11日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

ファーウェイCFO逮捕劇から、米中対話再開し中国は米自動車関税の大幅な引き下げを好感、中国がカナダ元外交官を拘束とやや気がかりながら、米株は強くトランプ大統領は中国との話し合いを評価し「重要なアナウンスに注意」とツイート。

米株は何とか上昇し米金利は強い。為替相場はドル高ながらやや複雑で、脛に傷あるEUR+GBPは弱く、米中再接近と株高にAUD+NZDは強いも米国市場では軟調に推移、JPY+CADも傾向としては弱いが前日比では大きな変化は見られず。

中国の劉鶴副首相がムニューシン米財務長官やライトハイザー米USTR代表と電話会談、中国は米国製自動車に対する関税を40%→15%と引き下げに動くとの経済的にはポジティブな材料の中で、背景は不明ながら、中国当局は元カナダ外交官のコボリグ氏を拘束。トランプ大統領は中国ととても生産性のある話し合いが行われており、重要はアナウンスに注意とツィート、市場参加者に楽観的な含みを持たせる。

米株は上昇からスタートし一時前日比でマイナス圏まで下落後、終盤にかけて再上昇。米10年債は一時2.888%まで上昇後、2.84%台まで軟化、終盤にかけて2.88%台へと再上昇。2年債は強く2.77%台へ続伸。原油価格は一時52.43ドルまで上昇から終盤にはやや軟化し51.70台で推移中。

GBPUSDは、欧州市場の1.2630台をピークに米国市場では先行きの視界ゼロのブレグジット状況に1.2500のサイコロジカルなポイントをブレークし1.2490台まで続落。英国の与党、保守党議員らがメイ党首の不信任投票発動に十分な48通の書簡を送付(スカイニュース)、一方、不信任投票発動に十分な書簡は現時点で集まっていない(大衆紙サン)との報道もあるも、先行き不透明感はぬぐい切れず。

英首相報道官は、11日から延期したEU離脱案の議会採決を1月21日より前に行うと表明、今後の大きな注目材料に。メルケル独首相はメイ首相と会談、EU離脱をめぐる追加の交渉を否定するも、メイ首相報道官は英議会承認に向け緊密に連帯する方針で一致。一応、助け舟を出すもEUが積極的にメイ首相の要請にこたえるような劇的変化は見込めず。

EURUSDは、欧州市場の1.1400をピークに米国市場では1.1306まで下落、1.1300の重要なポイントで何とか下げ止まるも、先行きの弱さはぬぐい切れず。デモで揺れるフランスは、マクロン仏大統領が「最低賃金の引き上げ年金生活者対象に減税対策を発表」するも、歳出拡大にEU財政規律の順守に疑問も。

問題のイタリア予算案ではイタリア紙は「欧州委員会はイタリアの財政赤字のGDP比1.95%を容認とあり、トリア・イタリア財務相も目標値は修正する可能性を示唆」と、なんとか方向性は見えてきているが結論がでるまでは安心できず。

USDJPYは、アジア市場の112.24をボトムに113.47まで続伸し、緩やかな円安の流れを維持。112.20~30台の売りを消化しながら、米株安から株高へと変化、それよりも、米金利の上昇が目立っており、113.50のポイント直前で上げ止まるも、113.20~50のレンジと下げ幅も限定的。

ドル相場全体では意見が分かれるところながら、ドル先安の意見も。ゴールドマン・サックス・グループは、「来年3月のFOMCで追加利上げがある確率は50%を下回ると9日に指摘。19年の利上げ回数見通しが3回から2回に減らされる可能性が、近くドルが値下がりする可能性を意味し、ドル安は以前われわれが想定していたよりも早まる可能性を示唆」


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22:30    USD 生産者物価指数=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.6%)、前年比2.5%(予想2.5% 前回2.9%)、コア前月比0.3%(予想0.2% 前回0.5%)、コア前年比2.7%(予想2.5% 前回2.6%)

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【北米】
中国の劉鶴副首相がムニューシン米財務長官やライトハイザー米USTR代表と電話会談→直後のUSDJPYは113.20円まで上昇するも続かず。

USTR_日本との貿易に関する公聴会で、対日貿易で為替条項などを要求、会議には全米の自動車メーカー各社や業界団体などが参加。日本が輸出に有利な円安へと為替を誘導しないよう「為替条項」を導入すべきとの声や、日本に自動車市場の一段の開放を要求すべきとの意見。

トランプ大統領は、メキシコ国境に壁を建設する予算が認められないなら、「誇りを持って」政府機関を閉鎖すると宣言

ゴールドマン・サックス・グループは、「来年3月のFOMCで追加利上げがある確率は50%を下回ると9日に指摘。19年の利上げ回数見通しが3回から2回に減らされる可能性を踏まえ、近くドルが値下がりする可能性を意味し、ドル安は以前われわれが想定していたよりも早まる可能性を示唆」

トランプ大統領、中国ととても生産性のある話し合いが行われており、重要はアナウンスに注意。

FRB=FF金利市場の規模が縮小し、数少ない参加者が全体を支配していることから、短期金利の制御を強めたいFOMCは、新たな政策ベンチマークを導入する可能性が議論されるようになった。

【欧州】
メルケル独首相はメイ首相と会談、EU離脱をめぐる追加の交渉を否定するも、メイ首相報道官は英議会承認に向け緊密に連帯する方針で一致。

サムエルセン・デンマーク外相=EUは離脱協定案で英国とは再交渉しない。

ポリティコ紙=メイ英首相とユンケル欧州委員長は11日夕刻に会談

英首相報道官=12日午後に閣議を開き、合意なき離脱について協議。

英首相報道官=11日から延期したEU離脱案の議会採決を1月21日より前に行う。

EU大統領報道官=トゥスクEU大統領は11日午後4時(日本時間12日午前1時)にメイ英首相と会談。

マクロン仏大統領は、最低賃金の引き上げ年金生活者対象に減税対策を発表するも、歳出拡大にEU財政規律の順守に疑問も。

イタリア2019年予算案: イタリア・ラ・リパブリカ紙=欧州委員会はイタリアの財政赤字のGDP比1.95%を容認、トリア・イタリア財務相「2.0%を目指す」、「財政赤字目標は修正されるだろう」、「予算に大幅な変更を加えるつもりはない」。 サルビーニ・イタリア副首とディマイオ・副首相「2.2%以下を拒否」、コンテ首相「2.1%を主張」。ユンケル欧州委員長「12日午後4時ブルッセル、日本時間13日午前零時にコンテ・イタリア首相と会談」

イタリア紙は欧州委員会がイタリアの財政赤字のGDP比1.95%を容認。

【アジア・その他】
11月中国自動車販売は前年同月比-13.9%と大幅減少の255万台へ低下で5か月連続の減少。

詳しい関係者(ブルームバーグ)=中国は米国製自動車に対する関税を40%→15%と引き下げに動く。

2018年の日銀によるETF(上場投資信託)の買い入れ累計額が11日に暦年で過去最高となる6兆円を突破、東京証券取引所と大阪取引所のデータをもとにロイターがまとめた投資主体別の売買状況によると、年初から11月第4週までの間、海外投資家は11兆2258億円、個人投資家が2488億円の売り越し。一方、事業法人は2兆3039億円、信託銀行は1兆6274億円の買い越し。日銀のETF工入額はこれらを大きく超える。

ロシア・エネルギー相=減産合意の下で、来年1月に少なくとも日量5-6万バレルの減産を実施

リプトンIMF筆頭副専務理事=世界経済に暗雲が立ち込めつつあると発言、政府・中銀の備えが十分ではない可能性があるとの認識を示した。

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