2018/12/29

2018年12月29日(土曜)28日、海外市場の動き

2018年12月29日(土曜)28日、海外市場の動き

2018年最後の米国市場の取引は、今年終盤の株安・債券利回の低下は止まらず、為替相場はリスク回避の円買いも止まらず、新年に不安を残す展開の中で取引を終えた。

年末最後の日で、特に重要なニュースは見当たらないが、相変わらず米政府機関の弊社は止まらず。トランプ大統領は「壁を建設するか、国境を閉鎖するかのどちらかだ」と強気で、米経済指標の発表も遅れ、年始に引き継がれた。

英ハント外相は「1月2日にメイ首相は合意なき離脱の場合の対応を閣僚と協議」とあり、当然の措置ながら、1月14日の離脱合意案の投票はどうなるのだろうか? 個人的には「NO」→「2度目の国民投票」→「離脱にNO」→「GBP急騰」を夢見ているが、どうなることか誰にもわからず。

前日に歴史的な急騰を示したダウは一時250ドル近く上昇するも続かず、終盤にかけては逆に-76.42(-0.33%)で終了。米10年債は2.715%(前日2.77%)、2年債も2.516%(前日2.563%)と低下。原油価格(WTI)は45.10台(前日44.61)と小幅に上昇している。

①独CPIの速報値は前年比1.7%(予想2.0%)と予想外に弱く、直後はユーロ売りが強まるが続かず。 ②米シカゴPMIは65.4(予想62.0 前回66.4)と予想を上回るも前回よりは低下へ。 ③NAR中古住宅販売保留仮契約指数は前年比-7.7%と7か月連続の低下、下げ幅は2014年4月以来の低下幅。

USDJPYは、アジア市場の取引開始直後の111.00を高値に、一日を通じて110.15まで続落し、米株安への変化もあり円高傾向は止まらず。110.00の重要な水準では当然買も強いとは思うが、投機筋はほっておかないだろう? 1月2日の超薄商いの中でも円相場が気になって仕方がない。

EURUSDは欧州株高の中で、大枠1.1430~75のレンジで推移。特に言うことはない。

GBPUSDはアジア、欧州市場の1.2630台をボトムに米国市場では1.2707まで上昇。ハント英外相の「1月2日にメイ首相は合意なき離脱の場合の対応を閣僚と協議」との報道が目立っていたが。1月2日、1月14日と不透明感はぬぐい切れず。

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22:00    GER 12月 消費者物価指数・速報値=前月比0.1%(予想0.3% 前回0.1%)、前年比1.7%(予想2.0% 前回2.3%)、HICP前月比0.3%(予想0.3% 前回0.1%)、HICP前年比1.7%(予想1.9% 前回2.2%)→ 予想を下回り直後はユーロ売りが強まるが続かず

23:45    USD 12月 シカゴ購買部協会景気指数=65.4(予想62.0 前回66.4)→ 予想を上回るも前回よりは低下へ

0:00    USD 11月 NAR中古住宅販売保留仮契約指数=前月比-0.7%(予想1.0% 前回-2.6%)、前年比-7.7%(予想 前回-4.6→-4.7%)→ 予想外のマイナスとなり

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【北米】
トランプ大統領は、議会がメキシコ国境の壁建設費として50億ドルの拠出を認めなければ米南部国境を閉鎖する、壁を建設するか、国境を閉鎖するかのどちらかだとツィート。

【欧州】
ハント英外相は、1月2日にメイ首相は合意なき離脱の場合の対応を閣僚と協議。→ 1月14日のEU離脱合意案の下院投票日待ち。

【アジア・その他】
中国人民銀行の金融政策局トップは、金融政策のスタンスは変わっていないが、変化に対応するためより柔軟な政策決定を重視。→ 人民銀は、先週閉幕した中央経済工作会議の声明文から金融政策に関して「中立」という文言を削除しており、中国経済が鈍化の兆しを強める中で、市場では人民銀の政策スタンスを巡る議論が活発化している。

日銀12月19~20日に開催した金融政策決定会合における主な意見を公表。長期金利が低下する中、一時的にマイナスになることも許容すべき、との意見が出た。長期金利低下の要因ともなった海外経済については、下振れリスクの増加に言及する声が多く出ていた。

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