2018/12/06

2018年12月6日(木曜)5日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2018年12月6日(木曜)5日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

世界的な株安と金利低下しフラットンニングする中、5日の米国市場は「国民追悼の日」で休場となり経済指標の発表やパウエルFRB議長の議会証言も先送り。

米中貿易戦争の休戦協定で米中が異なる報道に、米中政府は取り繕うも合意に対して疑問符が生じ、米独の債券利回りは低下し景気後退時に生じることが多い長短金利差のフラットンニング化に、世界的な株安が続く。

為替相場は目立ったのは、AUD+CADの下落で、AUDUSDは豪GDPが予想より弱く下落(約-1%)、USDCADはカナダ中銀の12月利上げ観測の後退に上昇しカナダドル安(約+0.9%)。

USDJPYは113円台で緩やかな上昇で安定推移し終盤にかけては113.20台で推移。円クロスではAUDJPY・CADJPY・NZDJPYで円高、他の主要通貨で円安傾向を維持と二極化。

AUDUSDは、アジア市場で発表された豪第3四半期GDPの前年比2.8%(予想3.3% 前回3.4%)と、予想外に弱く0.7356から0.7282まで急落、欧州市場に入っても上値は重く大枠0.7280~00の狭いレンジで推移。米国市場が休場の北米市場に入り、欧州株安が続く中でUSDCADの急伸もあり、0.7280を割り込み0.7260まで下落後は安定推移。

USDCADは、アジア市場の1.3253をボトムにアジア・欧州市場は1.3270~95の狭いレンジで推移したが、カナダ中銀は予想通り政策金利1.75%を据え置き、将来の利上げに慎重姿勢を示したことで12月の利上げ期待が後退し、1.3280台→1.3400と急騰。1.3380近辺と高値圏で推移中。

GBPUSDは、欧州市場に入り英サービス業PMIは50.4(予想52.5 前回52.2)と、予想外に弱く、第4四半期GDPが減速するリスクが強まる中でGBP売りは限定的。アジア市場の1.2672をボトムに欧州市場では一時1.2800直前まで上昇するも、①、②、③とブレグジットを巡るネガティブ材料は多数存在し1.2800台以降の売り圧力は強く、1.2706まで下落し1.2730近辺で推移中。

①JPモルガン・エコノミスト=欧州司法裁判所の法務官が英国にはEU離脱の決定を撤回できる権利があるとの判断を受け、英国がEUに残留する確率は20→40%に上昇。
②英国はブレグジットの法的助言の全容を公表=メイ首相の合意協定案に含まれる、バックストップが発動すれば、交渉の長期化で英国が膠着状態に陥るリスクがある。
③ハモンド英財務相=国民の大半が不満のあるブレグジット案で決着すれば、メイ首相の離脱案より大きな経済的代償を払うことになり、議会で離脱案が承認されない事態を警告。

EURUSDは、アジア市場の1.1317~50のレンジから、欧州市場に入り、ユーロ圏総合PMIは予想を強まるも2年超ぶりの低水準にもかかわらず売りは限定的で、一時1.1361まで続伸。イタリアは2019年予算案をめぐり、政府歳出を40億ユーロ削減するとの期待感が強まり、仏政府はデモ拡大を抑えるために富裕税の方針変更の可能性も示唆。ただし、北米市場に入ると1.1311まで下落するなど、一日を通じて1.1310台~60台のレンジに収れん1.1340台で推移中。


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