2018/12/23

最新のIMMポジションから見えること、2018年12月23日(日)

最新のIMMポジションから見えること、2018年12月23日(日)

主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)の12月18日集計日では、投機的ポジションは前週比-287,020→-278,659へと変化し、前週比では+8,361コントラクトと、2週間続けてマイナス幅が減少しています。

基本は「ドル高=他通貨安」志向は変わってはいませんが、前週比で比較すると通貨の売り越し額が減少し年末のポジション調整を意味しているのでしょうか? ①ブレグジットで揺れるポンドのネット売りポジションが大幅に拡大していることは理解できますが、 ②リスク回避通貨の円とスイスの売りポジションが逆に増加し、③原油価格の低下に弱い「カナダドル」も買われ逆に売りポジションが減少、④米中貿易問題やリスク深化に売られる「豪ドル+NZドル」が買われ売りポジションが急減していることで、⑤特にNZドルは6月19日以来27週間ぶりのネットショートからロングへと変化していることも驚きです。


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円 前週-97,606→-102,771(-5,165)(集計日の終値 前週113.368→112.518)
6月19日以降、27週間続けて円の売り越しが続いています。先週と同じく10月以降は9万~11万台で推移と超安定の推移、ドル換算のポジションではドル買いが12週間にわたり100~120億ドル台で安定しており、為替市場でも過去13週間は112~113円台での推移となっています。ただし、先週末の為替相場は111円台前半と、集計日ベースでは、9月11日の111.628以来となる大きなレンジの下限112円を割り込んでおり、今週以降の相場展開を注目する必要があります。


ユーロ 前週-56,287→-53,124(3,163)(集計日の終値 前週1.13167→1.13603)
10月2日以降、12週間続けてユーロの売り越しが続いています。今回は前週比で2週つづけて小幅ながら売り越し額が減少し、為替市場ではEURUSDは上昇していますが、過去4週間の売り越し額は5~6万台で安定しており大きな変化は見られませんが、ドル換算のポジションではドル買いが12月4日の直近のピーク86億ドルから75ドルまで減少しています。


ポンド 前週-42,419→-60,723(-18,304)(集計日の終値 前週1.24860→1.26345)
6月19日以降、27週続けてポンドの売り越しが続いてます。ブレグジットで揺れるポンドや先行きの悲観的な見通しにもかかわらず、9月18日の-79.258をピークに売り越し額は伸びずにいましたが、さすがに1月に先送りされた英国のEU離脱案の議会採決に向け、リスクプレミアムが拡大したこともあり、前週比では6月19日以来の大幅な売り越し額となり、ドル換算のポジションではドル買いが前週の33億ドルから48ドルに拡大しています。


カナダドル 前週-11,669→-7,457(4,212)(集計日の終値 前週1.33898→1.34620)
3月27日以降、39週続けてカナダドルの売り越しが続いています。今回は2週連続して前週比で売り越し額が減少と原油価格の下落が続き為替市場ではUSDCADが大幅に上昇を続けている中での動きだけにやや驚きです。ドル換算のポジションではドル買いが前週の8.7億ドルから5.54億ドルと大幅に低下しているもの特徴です。


豪ドル 前週-45,531→-35,069(10,462)(集計日の終値 前週0.72042→0.71782)
4月3日以降、38週続けて豪ドルの売り越しが続いています。11月6日の-70,412から7週連続し前週比で売り越し額が減少しており、先週と同じになりますが市場のセンチメントに変化があるのでしょうか? ドル換算のポジションではドル買いが前週の33億ドルから25ドルまで減少しています。


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