2018/12/22

2018年12月22日(土曜)21日、海外市場の動き(午前6時半ごろの動き)

クリスマス直前の金曜日。株安の連鎖は切れず債券は買われ(利回り低下)、リスク回避の動きは止まずVIXは終盤に一時31.35まで上昇。為替市場はドル全面高で円は他通貨で上昇。

株安の要因としては、米景気に減速の兆しがあるにもかかわらず利上げを続け、バランスシートを月額500億ドル縮小の方針に、株式市場は意識した株安と言われていが、米政府危機案の一部閉鎖リスク、マティス国防長官の2月退任と、トランプ大統領への不信感の高まり。米GDPの下方修正と耐久財受注は弱で、クリスマス休暇前の変動に結びついている。

欧州株は中国政府が2019年に向けて減税と緩和姿勢を示したことから下げ幅を回復するも強さは見られず月間では2年ぶりの下落幅。米株はウィリアムズNY連銀総裁のハト派発言が見られたが、上昇からスタートしダウは-414.23(-1.81%)と続落へ、米債利回りは低下傾向が続き10年債利回りは2.78%(前日2.81%)、2年債も2.64%(前日2.67%)と低下。WTIは上下変動し終盤にかけて低下し45.38ドル(前日45.88)。

USDJPYは、23:30に発表の米GDPと耐久財受注が弱く、一時110.93まで下落から、米株の一時的な反発や強いミシガ大消費者信頼感指もあり111.30大を回復。米株は続落傾向が続き、米債利回りが低下する中でも、週末・クリスマス休暇前の要因なのか円買いは見られず、111.45まで上昇し111.30台で推移。結局は一日を通じて大枠110.90~45のレンジで上下しているだけ。ただし、他の主要通貨でドル全面高の中で、円クロスは急伸、特にAUDJPY+NZDJPY(-0.9%台)、EURJPY(-0.7%台)を主に円高が目立っている。

EURUSDは、欧州市場序盤の1.1474をピークに欧州市場ではEURGBPの売りや実需筋の売り1.1400台まで下落。米国市場に入ってもユーロ圏消費者信頼感指数は-6.2(予想-4.3)と予想外に悪化し2年ぶりの低水準で、1.1420台の上値が重くなり、終盤にかけては1.1360台まで続落している。

USDCADは、アジア市場の1.3490台をボトムに終盤にかけては1.3600直前まで続伸し、カナダ10月GDPは0.3%(予想0.4%)と強いが、GDPにもかかわらず原油価格の下落や株安のリスク回避の流れに巻き込まれ弱さが目立っている。

米経済指標は、①米第3四半期GDPは改定値3.5%→3.4%に下方修正、前期4.2%から低下。②米耐久財受注は前月比0.8%(予想1.6%)、除輸送機器(コア)-0.3%(予想0.3%)と予想外に弱くコアはマイナスに、111円の壁を割り込み一時110.93まで下落。24:00時発表のミシガ大消費者信頼感指数は98.3(予想97.5)と強く、④個人所得は0.2%(予想0.3%)、個人支出は0.4%(予想0.3%)と弱くでるも、⑤デフレーターは前年比1.8%(予想1.8%)、コア前年比1.9%(予想1.9%)と予想と変わらず。

ウィリアムズNY連銀総裁は、①「景気が一段と減速するとの懸念は明らかに存在している」とし、②「経済見通しが極めて力強いことを踏まえると現時点で計画を変更する必要はない」と考えているが、③FRBは「見解や政策スタンスを再評価する用意がある」と言明。④「2019年に入ってからは経済指標を注視し、情報に耳を傾け、われわれの経済見通しを再評価し、適切な政策決定を行っていくことに前向きだ」と発言。この柔軟姿勢を評価して一時株の買い材料となる。

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22:30    CAD 月次GDP=10月 0.3%(予想0.2% 前回-0.1%)、前期比3.4%(予想3.5% 前回3.5%&)、前年比予想2.2% 前回2.1%→ 前月比は予想と前回を上回る

22:30    CAD 10月 小売売上高=前月比0.3%(予想0.4% 前回→0.1%)、除く自動車=前月比0.0%(予想0.2% 前回0.1%)、

22:30    USD 第3四半期GDP・確定値=前期比年率3.4%(予想3.5% 改定値3.5% 前期4.2%)→ 下方修正、個人消費=前期比年率3.5%(予想3.6% 改定値3.6%)、デフレーター=前期比年率1.8%(予想1.7% 改定値1.7%)、コアPCE・デフレーター=前期比年率1.6%(予想1.5% 改定値1.5%)→ 価格指数は強いが、前年比と個人消費は予想と前回を下回る。

22:30    USD 11月 耐久財受注=前月比0.8%(予想1.6% 前回-4.3%)、除く輸送機器前月比-0.3%(予想0.3% 前回0.2%)→ 予想を大幅に下回る

0:00    EUR 12月 消費者信頼感指数・速報値=-6.2(予想-4.3 前回-3.9)→ 予想外に悪化し、2年ぶりの低水準

0:00    USD 12月 ミシガン大学消費者信頼感指数=98.3(予想97.5 前回97.5)→ 予想と前回を上回る

0:00    USD 11月 個人所得=前月比0.2%(予想0.3% 前回0.5%)、個人支出=前月比0.4%(予想0.3% 前回0.6%)、PCE価格指数=前月比0.1%(予想 前回0.2%)、前年比1.8%(予想1.8% 前回2.0%)、コアPCE価格指数=前月比0.1%(予想0.2% 前回0.1%)、前年比1.9%(予想1.9% 前回1.8%)→ 個人所得は予想と前回を下回るも、個人消費は強い。価格指数の前年比は前回を下回るも予想と変わらず、コア前回を上回り予想と同じ。

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