2020/05/21

2020年5月21日(木)昨日20日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

2020年5月21日(木)昨日20日、海外市場の動き(午前5時半ごろの動き)

為替相場は欧州市場でドル売りが強まり、米国市場では買い戻しが入るも限定的。AUD+NZDはヘッジコストが17年ぶり低水準=魅力拡大の影響なのか? 買い圧力は止まらず。マイナス金利の可能性やEUR・英の離脱をめぐる交渉の遅れなのかGBPの弱さが目立ち、USDJPYは108円トライ失敗しJPY売りも弱まるが、クロスではGBPJPYを除きJPYの弱さは変わらず。個人的にはJPY高を考えているが、クジラがどこまで買うのか?

米国では移動制限の解除が強まり、決算では小売売上が予想外に強く、ワクチン開発の期待も強まり、米株は上昇。ダウは+369.04(+1.52%)と強さを維持、原油価格(WTI)は一時33.78ドルまで上昇し33.50ドル近くで推移。米10年債利回りは0.682%近辺と小幅低下で推移。

吠えるトランプ氏は、新型コロナウイルスの感染で「世界中で大量殺りくを起こしたのは中国の無能さ」と中国を非難。今後はトランプリスクも相場に影響を与えそう。

FOMC議事要旨は、新型コロナウイルスのパンデミックに米経済が深刻な脅威であらゆる手段を講じるとコミットを再確認。サプライズはみられず大きな変化は見られず。

英CPIが予想を下回る中で、ベイリーBOE総裁は英議会の質疑応答で、マイナス金利を否定せず(肯定もせず)。ただし、国債入札の落札利回りは初めてマイナスと市場はマイナス金利を十分意識。欧米市場ではEURUSDが主導したドル売りに、GBPUSDは一時1.2287まで上昇するも、再び欧州市場の安値圏となる1.2220台へ逆戻り。クロスではGBPの弱さが目立つ。

USDCADは、カナダCPIは弱く、前年比-0.2%は2009年9月以来のマイナス圏となるも、原油高に欧米市場では前日のCAD高水準に並ぶ1.3860台まで下落。ただし、これをボトムに1.3924まで値を戻し、1.3860~1.3960のレンジを繰り返している。

EURUSDは、アジア市場の1.0919をボトムに、アジア・欧州市場では底値を切り上げ1.0960台で上げ止まっていたが、米国勢の参入に買いが強まり、ユーロ圏の消費者信頼感は-18.8(予想-24.0)と予想外に強く出ると前日の高値1.0976を上回り1.0999まで上昇し、1.0978近辺で推移と、強さが目立っている。

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21:30    CAD 4月 消費者物価指数=前月比-0.7%(予想-0.6% 前回-0.6%)、前年比-0.2%(予想-0.1% 前回0.9%)→ マイナス幅は予想を上回る。前年比は2009年9月の-0.9%以降で初のマイナス

21:30    CAD 3月 卸売売上高=前月比-2.2%(予想-4.8% 前回0.7%)

23:00    EUR 5月 消費者信頼感・速報値=-18.8(予想-24.0 前回-22.7→-22.0)

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ブラード・セントルイス連銀総裁は、第4四半期までに正常に近づく可能性。政策金利は当面の間ゼロに近いと予想。新型コロナウイルスのピークは4月だったようだ。

カプラン・ダラス連銀総裁は、FRBはもっと多くのことをする必要があるだろう。さらに財政措置が必要になると考えている。失業率は20%前後でピークに達するだろう。

ゴールドマンサックスは、債券利回りの上昇を抑えるには中央銀行が量的緩和(QE)プログラムを拡大する必要がある。JPモルガンのチームは、今年見込まれる国債の供給増加分の約2.1兆ドル(約226兆円)が、需要の1.9兆ドルを約0.2兆ドル上回るため、債券利回りの上昇圧力になるだろうと分析した。ゴールドマンは先週、発行増が利回り上昇およびイールドカーブのスティープ化につながるだろうと予想していた

FOMC議事要旨(4月28、29)は、、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)が米経済に深刻な脅威となっているとの認識で一致し、対処のためにあらゆる手段を用いる決意を示した。議事要旨には、新型コロナが短期的に経済に重くのしかかり、「景気見通しに対する大きな下方リスクとなった」との見解で当局者が一致。物価が長期目標の2%に戻るのはさらに長引く見込み。短期的な経済成長が阻害されるだけでなく、中期的にも「著しいリスク」がもたらされる。この困難な時期に米経済を支えるため、金融当局としてあらゆる手段を講じることにコミットすることでメンバーが合意した」としている。

トランプ大統領は、新型コロナウイルス感染症で、世界中で大量殺りくを起こしたのは中国の無能さであり、それ以外の何ものでもない!」。中国にいるどこかの狂人が、中国以外の全員をウイルスの責任という声明を発表している。このまぬけに中国の無能さの他には何もないものが、世界的な大量殺害を起こしたと説明してやってくれ

クドローNEC委員長は、新型コロナウイルスに関し「中国は多くの間違いを犯した」としながらも、トランプ大統領はそれを巡り、米中貿易交渉の第1段階合意を破棄すると発言していない。通商合意が危険にさらされることは「全くない」との認識を示した。

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英国は20日実施した国債入札で、落札利回りが初めてマイナスとなった。英債務管理局は2023年償還債をマイナス0.003%の利回りで37億5000万ポンド(約5000億円)発行した。

ベイリーBOE総裁は英議会で、マイナス金利の見通しについて質問を受け、可能性は否定せず。中銀はマイナス金利政策の採用を排除していないものの、検討しているわけでもない。いかなる政策についても英中銀が絶対に否定するということはないが、絶対にそうするということもないと発言。政策金利は現在わずか0.1%で、複数の政策担当者はこれまで金利の下限はゼロ付近だと示唆していた。すでにマイナス金利を導入した他の中銀の経験も検証しているとし、その地域の金融システムと当局者の意思伝達がいずれも重要だと続けた。

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オアNZ中銀総裁は、金利を低く、フラットに維持することが戦略で、現時点では、マイナス金利を導入したくはないが、しかし、後に導入する準備は出来ている。マイナス金利は依然としてRBNZの持つオプションの一つで、市中金利はさらに低下する。

S&Pは、トヨタとホンダ格下げ、新型コロナが自動車販売に打撃

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