2020/05/03

今週の為替相場を考える(5月4~8日)

今週の為替相場を考える(5月4~8日)

主要国の株価は国によって異なるも、中銀・政府の信じられない緩和策と大規模な資金注入もあり、ボトムから1/3~1/2割近く回復している。債券利回りはボトム近くで推移し、原油価格はパニック的な下落から、サウジ・ロシア・米国主導の対応に落ち着きを取り戻しているが、水準的には低水準にあることは間違いない。

肝心の為替相場は、新型コロナウイルスの感染拡大を脱却できる国の通貨は強く、逆は弱いとの意見が強かった。しかし、欧州の多くの国や米国、豪州、NZ、カナダなどはロックダウンの部分的な解除をスタートさせており、日本は出遅れているがUSDJPYは106.50~107.50の狭いレンジが続いている。円クロスでは特にEURJPYの上昇が目立ち、GBPJPYも上昇傾向を維持し、AUDJPY、NZDJPY、CADJPYは上昇傾向を維持できず、二極化した流れが今週も続くのだろうか?

さて、今週の為替相場は、連休中のリスクはどうしても円高傾向となる潜在的な思考もあり、円ロングを維持していたが、連休直前のEURJPYの買いによるUSDJPYの急伸に、円ロングのポジションは相当はけていることが予想できる。引き続き期待は円高なのだが、過去4週間は大枠で見れば106.50~108.50の2円幅のレンジで、サプライズがなければこれを抜け出すことも難しそう。もっとも考えたくないが参加者が不在となればより狭い1円レンジに収まる可能性も。

EURUSDは、1.0750~1.1000のレンジの上限を試し上抜けする可能性も高くなっている。EURJPYは昨年9月の115.86がボトムで、3月に入ってからも116円割れを試しながらも、週終値ベースでは116を割り込んで終わることはできないでいる。先週は一時115.50割れまでトライするも失敗し一時117.70台まで上昇したが、118.00の上値の重さもまた確認済み。

AUDJPYは、ロックダウンの解除も強まり、資源価格がボトムアウトし、中国経済が回復すれば期待感として買いが強まることも感がられるが先週の70円台からの下げを見れば一方向も難しそうで、IMMのポジションを見れば豪ドルの先高期待は弱い。ただ、64円がボトムとなり64~70のレンジ内での動きから、先週末の68.50割れをボトムに下げ止まることができれば、70~71円の上値再トライを期待したい。

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※