2017/09/14

2017年9月14日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2017年9月14日(木曜)アジア・欧州市場序盤の動き


日経平均株価は-58.38(-0.29%)と軟調、原油価格(WTI)は49ドル台を維持するも伸び悩み。米債は大きな動きはみられず。

今日のメインイベントはBOEのMPCと米CPI。BOEは予想通り7対2で金融政策を据え置くのでしょうか? 米CPIは12月の利上げ期待が強まるような強い数字となるのでしょうか? 

北朝鮮リスク回避の円買いは何処? 米ハリケーンリスク回避の株売り・債券買いは何処へ? 変わり身に速さはいつもながら驚きます。

相場を取り巻く状況の変化が激しいことは常なのですが、テクニカルに一方向に動いた後の逆の変化はなんと言えばいいのでしょうか? 107.30台→110.70近くまで急伸したUSDJPY相場で、いまさら円ベアになることも難しく、円ブルには傷はまだ癒えない状況と思っている市場参加者は多いのではないでしょうか?

では、AUDUSD、NZDUSD、USDCAD、そして直近のGBPUSDのように、個別の経済指標や材料で一時的に大きく変化している通貨ペアも目立っていますが、テクニカルポイントを超えてから急速に萎んでしまうケースが多くなっています。

GBPUSD
ヒーローだと思っていたGBPUSDも売られ1.3200の大台割れでやっと下げ止まっていますが反発力は鈍くひょっとしたら1.3150台の英CPI高で急伸したスタート地点まで覚悟しなければならない思いも強くなっています。

今日のBOE金融政策委員会で政策金利0.25%、資産買い入れ枠4350億ポンド+社債買い入れ枠100億ポンドの据え置くことは固いと思いますが、問題はその票で、市場は7(据え置き)対2(利上げ)で決定を予想しています。

前回は6対2(1名のタカ派理事は退官)と変化しています。このタカ派の数字(2)の変化に伴いポンド相場が変化しますので注意して下さい。

ドル円
問題の円の方向性をオプションのリスクリバーサルで見れば、目先はやや軟化していますが、円先高思考は変わっていません。 期間一週間から12か月まですべてが相変わらず円コールオーバー(円高期待度が高いことを意味)で、この流れに決定的な変化は見られません。

一方、CFTCの通貨先物市場では、メイン通貨の中で円のショートポジションが最も大きく、円ショートポジションを続けている状態に変わりなく、弱さ思考NO.1でその傾向は長く続いています。

この相反する動きから考えてもUSDJPYや円クロスの取引はまだまだ一方向に偏るよりレンジ相場を継続する可能性が高いのでは考えています。

北朝鮮は「日本列島4島を核爆弾で海に沈めなければならない」と、警告なのか挑発なのか、それとも、ただ単なる脅しなのかは不明ながら、日米韓に対して強硬姿勢は変わらず、国連決議案はまったく無視し、歯牙にもかけないようでもあります。

このように北挑戦リスクは存在しながらも、現状は円を買う動きは弱いものがありますが、過去の教訓から市場の期待を裏切ることが多く結果としてレンジを続けているUSDJPY相場よりも、円クロスを選好する動きが強まることが予想されます。

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