2017/09/21

2017年9月21日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2017年9月21日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

為替相場は、FOMCを受けたドル高傾向を維持するも、AUDUSDとNZDUSDの下落を除くとドルは小幅安。米国発の経済指標は総じて強く、注目のドラギECB総裁からは「マイナス金利下の不動産バブルの拡大」を指摘。

AUDUSDは、早朝の0.8037を高値に、S&Pが中国のソブリン格付けを引き下げた影響や、豪州株安と債券利回りの軟化もあり、0.8000のテクニカル・ポインを割り込み0.7917まで続落し、弱さが目立っている。

NZDUSDは、AUDUSDの軟化につれ安の動きや、23日のNZ選挙を控えて世論調査では与党が優勢ながら買いにくい展開が続いている。アジア市場で前日のFOMC後の安値0.7315を割り込み続落、欧州市場に入って0.7300の大台を意識しているのかも0.7298を安値に下げ止まっている。

EURUSDは+0.25%と強いユーロ圏消費者信頼感もあり1.19台を回復。USDJPYは-0.09%、黒田日銀総裁発言に上昇した112.70台をピークに一時112.10台まで下落。GBPUSDは+0.17%と一時1.3470まで値を下げるも1.35台を回復し底堅く推移。

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〇独1英0年債利回りは小幅高で推移、米債利回りは軟化、米10年債は2.257%、2年債も1.430%と低下。
〇欧州株は強くEUROSTOXX50は+15.32(+0.43%)、独DAXも上昇するも、英FTSEは小幅低下。米株は前日とほぼ同水準からスタートするも軟調に推移。
〇原油価格(WTI)は高値50.79から値を下げるも、50ドルの大台を維持し50.39ドル近辺で推移。

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◎GBP 8月  財政収支: 公的部門純借入額(PSNB)=51億ポンド(予想64億ポンド 前回-8→-13億ポンド)、除く銀行(PSNB-X)=57億ポンド(予想71億ポンド 前回-2→-7億ポンド)→ 2007年来で最低水準、付加価値税の税収が過去最大となった、PSNCR=0.4億ポンド(予想 前回-39→37億ポンド)、NCR=11億ポンド(予想 前回-71億ポンド)
◎USD 新規失業保険申請件数=25.9万件(予想30.2万件 前回28.4→28.2万件)→ 予想より大幅に改善
◎USD 9月 フィラデルフィア連銀景況指数: 業況指数=23.8(予想17.2 前回18.9)→ 6か月先の業況指数も前回を上回り、 予想と前回を上回る
◎USD 7月 住宅価格指数=前月比0.2%(予想0.4% 前回0.1%)
◎USD 8月 CB景気先行指数=前月比0.4%(予想0.2% 前回0.3%)、指数128.8(予想 前回128.3)→ 予想と前回を上回る
◎EUR 9月 消費者信頼感指数・速報値=-1.2(予想-1.5% 前回-1.5%)→ 予想より改善する

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黒田日銀総裁記者会見=財政規律は国債に対する信認に影響しうる。財政規律の緩みは「国債のリスクに影響し、金利上昇につながる恐れがある。数量的に具体的な金融市場への影響を予見するのは難しい。

黒田日銀総裁記者会見=2%の物価目標を達成するための刺激策を準備。⇒ 円売りが強まり、GBPJPYは152円台とブレグジット後の高値を更新。

黒田日銀総裁記者会見=経済は予想以上に改善した。2%物価目標の達成にはまだ距離がある。賃金と物価の伸び悩みには懸念。為替や株式についてのコメント差し控える。

黒田日銀総裁記者会見=残るデフレマインドは少しずつ変化の兆しが出ている。実際の物価が上がると予想物価上昇率が上がってくる。デフレマインドが企業や家計にかなり強く存在。

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ドラギECB総裁=ECBでなくユーロ圏各国がバブルに対処する必要がある。ECB金利がマイナス圏にあるなか、西欧大都市周辺など欧州の一部地域で不動産バブルが拡大し始めている。

独連邦議会選挙=与党連合の支持率が37%(-0.1%)で、社会民主党の支持率22%(±0.0)とメルケル首相の与党が依然とトップを維持。

S&P=中国の長期ソブリン格付けを「AA-」→「A+」に1段階引き下げた。見通しは安定的。声明で「力強い信用拡大が長期間続き、中国の経済・金融リスクが高まったとの評価に基づく格下げと説明。

仏極右政党「国民戦線」=ルペン党首側近が離党表明。側近であるフロリアン・フィリポ氏は21日、FNを離党すると明らかにした。フィリポ氏の離党によりFN内のさらなる混乱を引き起こす可能性がある。

ドイツ政府(経済誌)=金融支援を行っているコメルツ銀行の合併相手としてフランスのBNPパリバを望んでいるもよう。

NZ選挙の世論調査=与党・国民党が引き続き優勢。ニュースハブ/リードが21日公表した調査では、国民党の支持率は1.5ポイント低下し45.8%。ただ野党・労働党も0.5ポイント低下市37.3%となった。

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