2017/09/27

2017年9月27日(水曜)昨日26日、海外市場の動き

2017年9月27日(水曜)昨日26日、海外市場の動き

イエレンFRB議長は「インフレ動向の透明性が存在するも、段階的な利上げの継続が必要」とタカ派を確認。CME FedWatchでは12月の利上げ期待度が71.4→76.4%へ上昇し米債利回りも一時小幅上昇へ。為替市場では直後にドル高のピークへつけ終盤にかけては米金利も軟化しドル買いの調整売りへ。

上院共和党のマケア改廃案法案の採決は見送りとなるも、市場は27日の米税制改革案と、モルノー・カナダ財務相の利上げ予想発言で強さが目立つカナダドルを再確認できるのか? ボロズカナダ中銀総裁の発言を注目。

為替市場は総じてドル高の流れを維持。弱い米新築住宅販売、CB消費者信頼感、リッチモンド製造業と、ハリケーン影響もあり弱い指標が続くも、イエレン議長の期待通りのタカ派発言の確認に米利上げ期待度が上昇。

EURUSDは前日比-0.48%下落。スペインでは10月1日予定のカタルーニャ自治州の独立の是非を問う住民投票の政治的リスク、独総選挙後から続くユーロ・ロングの調整売りは1.1800を割り込み止まらず、一時1.1750台まで続落し1.1800~10の上値が重くなる。

USDJPYは前日比+0.43%と円安。イエレンFRB議長のタカ派発言の確認で日中の高値112.47まで上昇。これを高値に上げ止まるも、米金利は強く米株も予想外に底堅く推移し、112円台を維持。クロスでは円高と円安とのグループに分かれる。

USDCADは-0.16%と対ドルで強さを維持。1.2350~00のレンジで1.24の上値の重さが目立ったが、イエレンFRB議長のタカ派発言の確認後に一時1.2413まで上昇しドル買いが強まった。しかし、モルノー・カナダ財務相が「現在の経済からすれば追加利上げが予想される」との強気発言に1.2330まで急落。原油価格は最高値からやや軟化するも、カナダドル高の流れが目立った。

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〇米債利回りはイエレン議長のタカ派発言もあり上昇、10年債は前日2.22→2.234%、2年債は1.423→1.44%へ。
〇米株の動きは緩慢でイエレン議長の発言後にやや軟化、ダウ-11.77(-0.05%)、S&P500+0.18%+0.01%)、Nasdaq+9.59(+0.15%)。
〇原油価格(WTI)は一時52ドル台へ上昇後、51.89-0.33(-0.63%)。
〇金価格は下落、1298.00-13.50(-1.03%)

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◎USD 7月 S&P/ケースシラー住宅価格指数=前年比予想5.8%(5.8% 前回5.7→5.6%)→ 前回を上回るも予想と変わらず。
◎USD 8月 新築住宅販売件数=56万件(予想58.8万件 前回57.1→58万件)、前月比-3.4%(予想3.3% 前回-9.4→-5.5%)→ 予想と前回を下回る
◎USD 9月 CB消費者信頼感指数=119.8(予想120.6 前回122.9→120.4)、現況指数=146.1(予想 前回151.2→148.4)、期待指数=102.2(予想 前回104.0→101.7)→ ハリケーンの影響に前回が下方修正され、予想をも下回る
◎USD 9月 リッチモンド連銀製造業指数=19(予想13.0 前回14.0)→ 予想を上回る

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イエレンFRB議長=インフレ率が2%に戻るまで金融政策を据え置くことは賢明でない。インフレ動向を巡り不透明性が存在するなか、段階的な利上げの継続が必要。金利を控えめな形で追加的に引き上げなければ、労働市場が将来的に過熱してインフレ問題が起こり、景気後退(リセッション)を招かず克服することが難しくなる恐れがある。

イエレンFRB議長=今後数カ月で入手するインフレ指標が2%に向かい、いく分上昇する見込み。労働市場が予想より力強いかどうかも注視へ。低インフレが供給ショックで生じている場合でも、FRBはなお2%目標への回帰望む。中立スタンスに向けなお若干の引き締め必要、過度な程度ではない。

ボスティック・アトランタ連銀総裁(新総裁)=12月利上げの可能性をなお受け入れられる。地元企業が賃金圧力の上昇を報告し、自身のスタッフも物価動向が堅調さを増すとみている。追加利上げ前に物価動向が底堅さを増しつつあることを示す明確な確証が欲しい。

ブレイナードFRB理事=米労働市場における格差が長期的な潜在成長を阻害しFRBは格差是正に向け、さらに研究を行うべき。

オバマケア改廃案で今秋実施の採決を見送る=米共和党の上院議員はマケイン、ポール、コリンズ議員の反対票で。

トランプ大統領=米国は北朝鮮核問題への対処で軍事的選択肢を用意している。

トゥスクEU大統領=英国のブレグジット交渉が十分進展しておらず、貿易など将来の関係を話し合う次の段階に進めない。

コスタ・ポルトガル中銀総裁=量的緩和の縮小が導入以上に難しくなる可能性が高い。

独立系石油商社で世界3位のトラフィギュラ・グループ=アジア太平洋石油会議(APPEC)で軟調な原油価格が続く時期は需要拡大と供給縮小で終わりを迎えつつある。世界市場は2019年までに供給不足に陥る可能性があると予想。世界で最も石油消費が伸びているインドを中心に需要は強含む一方、供給は日量900万バレル減少する恐れもある。

イラク北部のクルド自治政府が住民投票で勝利宣言=独立の是非を問う住民投票で賛成票は独立の肯定で虐殺への反対、新しい段階に突入」

モルノー・カナダ財務相=現在の経済からすれば追加利上げが予想される。金利は依然として歴史的に低水準。カナダ経済は現行水準のカナダドルでも堅調を維持できる。

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