2017/09/06

2017年9月6日(水曜)昨日5日、海外市場の動き

2017年9月6日(水曜)昨日5日、海外市場の動き

北朝鮮のミサイル開発姿勢は変わらず、米朝対立姿勢は変わらず。

連休明けの米国市場は、リスク回避の流れが加速。弱い米経済指標とFOMCメンバーのハト派発言もあり、米債利回りは大幅低下+米株は大幅安。

為替市場はやや複雑。リスク回避時に選好されるJPY+CHFの上昇はセオリー通りながら、EURGBPの売りにGBPも上昇しEURの上昇は鈍い。AUDUSD+0.68、NZDUSD+1.03%と、リスク回避時に売られやすいAUDは昨日の政府消費支出の増加とロウ豪中銀総裁発言から上昇が続き、今日6日のGDPの発表を意識したのか最も強く、NZDはAUD高の影響とショートポジションの巻き戻しもあり最も上昇幅が大きい。USDCAD-0.34%と、CADは原油価格の急伸にもかかわらず、今日6日のカナダ中銀の金融政策を見守る動きなのか買いは鈍い。

USDJPYは前日比-0.82%と円高へ。アジア市場の109.83を高値に続落。連休明けの米国市場に入り弱い米製造業新規受注、耐久財受注、ハト派のブレイナードFRB理事発言や、米株下落と米債利回りの低下も加わり、安全資産の円買いが強まり109.00円を割り込む。カシュカリ・ミネアポリス連銀総のハト派発言もあり終盤にかけては108.63まで続落。

EURUSDは前日比+0.15%と上昇幅に弱い。アジア市場の1.1890~1.1910のレンジで動きは緩慢。欧州市場に入り弱いユーロ圏総合PMI+サービス業PMIに売りが強まり、一時1.1868まで下落。連休明けの米国市場待ちの動きの中で1.1900台を回復し、弱い米製造業新規受注、耐久財受注、ハト派のブレイナードFRB理事発言や、米株下落と米債利回りの低下も加わり、一時1.1940台へ急伸。ドル売りの流れが強まる中で、EURGBPの売りが強まり上昇力は鈍く、1.1890~1.1930のレンジで推移。

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〇米株は続落、ダウは21,753.31と-234.25(-59.76)、S&P500 -18.70(-0.76)、Nasdaq-59.76(-0.93%)
〇米債利回りは大幅低下、10年債利回りは前日2.166→2.0665%、2年債も1.342→1.29%へ低下。
〇原油価格(WTI)は大幅上昇、一時48.98まで上昇し48.57+1.28(+2.71%)。

◎米製造業新規受注=前月比-3.3%(予想-3.3% 前回3.0→3.2%)、除く輸送機器(コア)=前月比0.5%(予想 前回→0.1%)→ 予想通りにマイナス幅は拡大し、2014年8月以来の大幅な落ち込み。コアは前月から上昇へ。
◎耐久財受注・確報値=前月比-6.8%(予想-2.9% 前回-6.8%)、除く輸送機器=前月比0.6%(予想 前回0.5%)→ マイナス幅前週と変わらず、予想外にマイナス幅は拡大

●ブレイナードFRB理事=米国のインフレ率は目標を大幅に下回り、利上げに慎重になる必要がある。コアPCEが年率1.4%の過去1年半で最低にあり、物価が2%を多少上回っても容認する必要がある。
●カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=FRBの利上げは経済を実質的に阻害している恐れがある。労働市場に想定よりも多くのスラックが存在している可能性がある。FRBはインフレ期待が低下するのを容認している可能性がある。
●ムーディーズ・アナリストレポート=債務上限制度、債務延滞を引き起こした政治的環境が変わらない限り、米国がAAA格付けを回復する公算は小さい。

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米1か月物TB入札の最高利回りが9年ぶりの高水準=償還期限は10月5日で、最高落札利回り1.3%で2008年9月9日以来の高水準で、議会が期限内に債務上限を引き上げに失敗するリスクを危惧して、流通市場の2年債利回りを上回る。

サンダースホワイトハウス報道官=朝鮮半島の非核化をなお最優先事項に掲げている。米政権は北朝鮮との対話は現時点では検討の対象としていない。

ブレイナードFRB理事=米国のインフレ率は目標を大幅に下回り、利上げに慎重になる必要がある。コアPCEが年率1.4%の過去1年半で最低にあり、物価が2%を多少上回っても容認する必要がある。

ブレイナードFRB理事=インフレ動向が早期に再上昇すれば、年内3回の利上げを行う可能性がある。9月のFOMCでバランスシートの縮小公表を支持。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=FRBの利上げは経済を実質的に阻害している恐れがある。労働市場に想定よりも多くのスラックが存在している可能性がある。FRBはインフレ期待が低下するのを容認している可能性がある。

ムーディーズ・アナリストレポート=債務上限制度、債務延滞を引き起こした政治的環境が変わらない限り、米国がAAA格付けを回復する公算は小さい。

サマーズ元米財務長官=税制の大幅な簡素化や機器購入のインセンティブ強化、企業に対する海外資金の本国還流奨励が重要な改革になるが、現在議論されているトランプ政権の提案の中でこれらが進展している様子はない。

ブルームバーグ=米下院での審議が見込まれているハリケーン「ハービー」被害救済法案に、債務上限引き上げを盛り込むことを米上院共和党は検討。