2018/06/01

2018年6月1日(金)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年6月1日(金)アジア・欧州市場序盤の動き

週末金曜日、アジア市場はリスクを気にしながらも週末を迎えている。


イタリアはなんとか政権樹立で合意にこぎつけ解散総選挙の混迷から免れ市場は株高と債券買い(利回り低下)と評価するもポピュリズム政権の行く末は不透明。スペインではラホイ政権の不信任案が今日1日も採決され可決する見込みで総選挙の可能性が高い。

米国は、米中貿易問題のリスクが残り、EUとNAFTA再交渉継続中のメキシコ・カナダへもなぜか輸入する鉄鋼とアルミニウムに追加関税を実施。

潜在的な貿易戦争のリスクとユーロ圏の政治的リスク懸念に株価の動きは強さがみられず。日経平均株価は-30.47(-0.14%)と小幅下落、中国株も弱さが目立ち、逆に米債利回りと原油価格は小幅上昇し、為替市場はドル買いの動きと、積極的なリスクを取りにくい動きから欧州勢の早出はドル売りから動いている。

WSJ紙は31日、ドイツ銀行は米国内事業でFDIC(連邦預金保険公社)が問題銀行リスト入りを報道。S&Pはドイツ銀行の信用格付けを「A-」→「BBB+」へ引き下げ、ドイツ(EUR)にとっては頭の痛い問題へ。

USDJPYは、週末リスクに買い先行となる円は売り圧力は止まらず。USDJPYは早朝の108.72をボトムに仲値近くから上下変動し109.10台へ上昇。その後も109.00を割り込むこともなく109.00~24の狭いレンジで底堅い動きへ。

USDCADは、昨日米国はNAFTA再交渉中にも関わらずカナダに鉄鋼とアルミの輸入関税の引き上げを実施。カナダGDPも強さがみられず前日のカナダ中銀のタカ派発言による利上げ期待のCAD買いも続かず、逆に売りへと変化していたが、1.3000の大台を前に昨日は上げ渋り、アジア市場では1.2935まで下落し、1.2936~67の狭いレンジで推移し、欧米市場の動き待ちへ。

EURUSDは、ユーロ圏各国のインフレ上昇、イタリア政権誕生スペイン解散総選挙のリスク、ドイツ銀行の格下げと大量のリストラ実施と株価急落。強弱混在するのか今日のアジア市場は前日のレンジ1.1640~1.1725のインサイドとなる1.1665~1.1706のレンジで方向感定まらず。

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CNY 5月 財新製造業PMI=51.1(予想51.2 前回51.1)→ 予想を下回るも前回と変わらず

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【北米】
ブラード・セントルイス連銀総裁(来日中)=米国はすでに中立的金利水準にあり引き締めは慎重になる必要がある。

【欧州】
ドイツ銀行(31日)=米WSJ紙は米国内事業でFDIC(連邦預金保険公社)は問題銀行リスト入りを報道。S&Pはドイツ銀行の信用格付けを「A-」→「BBB+」へ引き下げへ→ EUR売りの要因へ。ドイツ銀行は行員7000人超を削減、投資銀行部門を大幅縮小へ。

【アジア・その他】
中国=7月より1500品目の輸入関税を平均15.7~6.9%に引き下げへ、60%相当の減税となる。
黒田日銀総裁=米国のインフレ上昇は日本にプラス。

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