2018/06/14

2018年6月14日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

2018年6月14日(木曜)欧州・米国市場序盤の動き

期待通り、ECB理事会後に相場が変動しEURUSD大幅下落、その影響と強い米小売売上高に主要通貨でドルは全面高。。

欧州株は上昇、独DAX+1.47%、英FTSE+0.79%、イタリアとスペイン株も上昇し、米株も上昇へ。債券利回りは小幅低下し、米10年債は2.957%、独・英・スペイン・イタリア債利回りも小幅低下。
ECB理事会は現状維持を予想通り決定。声明では、「9月以降の量的緩和は、月間ペースは300→150億ユーロに縮小」、「買い入れ規模を12月末まで月間150億ユーロに縮小」した後、「年内に終了する方針」を決定。これを受け直後に一時EURUSDは1.1810台→1.1850台へと上昇する場面も見られた。

しかし、金利は「現在の水準に少なくとも2019年夏までとどまる」、「買い入れ策を終了させても早急に急激な政策引き締めには動かない」とあり、早期利上げ期待は示されず、ドラギ総裁から「利上げ時期の議論はしなかった」とあり、「見通しに対し存在するリスクを示し過小評価したくない」と慎重な姿勢を示したことで、EUR売りが加速。

EURUSDは、早期利上げ観測の後退、ドラギ総裁の慎重発言、スタッフ見通し2018年成長見通しの下方修正に、米国市場に入っても強い米小売売上高にEUR売り圧力は止まず1.1640台まで続落中。

USDJPYは109.90台をボトムにEURUSDの下落と強い米小売売上高にアジア市場の高値110.35を上回り110.40台へと上昇中。

GBPUSDは欧州市場に入り1.3440台まで上昇、1.3420台でECB理事会後のEURUSDの影響を受け、1.3440上昇→1.3310台へ下落。

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21:30    USD 5月 小売売上高=前月比0.8%(予想0.4% 前回0.3→0.4%)、除自動車コア前月比0.9%(予想0.5% 前回0.3→0.4%)→ 予想外に強くドル買いが強まる

21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=21.8万件(予想22.4万件 前回22.2万件)→ 予想外に改善へ

21:30    USD 5月 輸入物価指数=前月比0.6%(予想0.5% 前回0.3→0.6%)、前年比4.3%(予想3.9% 前回3.3→3.6%)、輸出物価指数=前月比0.6%(予想0.3% 前回0.6%)、前年比0.6%(予想0.3% 前回0.6%)→ 予想外に増加し前回も上方修正し、輸入物価指数の前月比は昨年2月以来の高水準

21:30    CAD 4月 新築住宅価格指数=前月比0.0%(予想0.0% 前回0.0%)、前年比1.6%(予想 前回1.6%)

23:00    USD 4月 企業在庫=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.0→-0.1%)

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ECB理事会=政策金利(リファイナンス金利)0.0%、上限金利(限界貸出金利)0.25%、下限金利(中銀預金金利)-0.4%の据え置きと、債券買い入れを300億ユーロ9月期日まで継続。声明では、「9月以降は月間ペース300→150億ユーロに縮小」し、データが理事会の中期インフレ見通しを確認するものとなれば、「買い入れ規模を12月末まで月間150億ユーロに縮小」した後、「年内に終了する方針」を決定。金利は「現在の水準に少なくとも2019年夏までとどまる」、「買い入れ策を終了させても早急に急激な政策引き締めには動かない」

ドラギECB総裁=利上げ時期の議論はしなかった。見通しに対し存在するリスクを示し過小評価したくない。決定は全員一致、インフレに著しいい改善が見られた

ECBスッタフ予想=今年と来年のユーロ圏のインフレ率の見通しを引き上げたが、今年の成長率見通しは下方修正。インフレ率予想=2018年1.4→1.7%へ上方修正、2019年1.4→1.7%へ上方修正、2020年1.7→1.7%。成長率予想=2018年2.4→2.1%に下方修正、2019年1.9→1.9%、2020年1.7→1.7%→ 原油高や為替相場の動向を受け輸入価格が上昇し、これが徐々に消費者物価に反映され始めている。一方、保護主義を巡る懸念などが経済成長に対する重しとなっており、ECBの成長率見通し引き下げにつながったものとみられている。   

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