2018/06/08

2018年6月8日(金曜)昨日7日、海外市場の動き

2018年6月8日(金曜)昨日7日、海外市場の動き

話題は豊富! 為替相場は弱い貿易収支からAUDの下落が目立ち、JPYとCHFは逆に米金利の低下もあり上昇。結果、AUDJPYは1%超の下げへ。新興国通貨では予想外の利上げにTRYは上昇、逆にMXNは弱くZARは大幅下落。

WSJ紙エコノミスト調査=米利上げは今年4回を予想。2018年の10-12月期のインフレ率見通しは3月調査2.1→2.2%と上昇修正。

日米首脳会談では、トランプ大統領「米朝首脳会談で朝鮮戦争を終結させるための合意文書を締結することもあり得る」と言い、安倍首相「北朝鮮が非核化に向け行動するまで制裁を解除しないことで日米が一致」とあり、「拉致問題巡り北朝鮮と直接話し合いたい」と拉致問題は日朝で解決しなさい!とでも言われたのか日朝首脳会談の開催も推測されている。

EURUSDは前日のプラートECB専務理事のタカ派発言が予想外に相場に反応。6月14日のECB理事会でQE終了を討議する可能性に、早期緩和縮小の可能性を意識したEURロングが拡大し、欧米市場では1.8340近くまで上昇するも利食いの売りに押されて1.1800台まで下落へ。

GBPUSDはラムスデンBOE副総裁もタカ派発言に追加利上げ期待が膨らみGBP買いへと動き、メイ英首相とデービスEU離脱担当相との話し合いでバックストップ期間は何とか妥協したプラス材料にも、英国がブレグジットの方針を説明する6月28~29日のEUサミットまでは不安定要因が多数。欧州市場では1.3470台→1.3370台へ下落、米国市場では1.3370台→1.3450台へと値を戻し小幅高で終了。

USDCADは米カナダ通商問題で上下変動が続いているが、ポロズ・カナダ中銀総裁「通商政策の先行きが読めないことは金融政策運営にあたり最大のリスク」とあり、現状では通商問題で目途が立たないと早期再利上げも期待できず。アジア・欧州・米国市場と1.2930台をボトムに、米国市場に入り一時1.3000まで上昇し1.2970台で推移。

米株は強弱混在、ダウ+95.02(+0.38%)、NasdaqとS&P500は下落へ。米10年債利回りは2.972→2.926%と低下、独0.465→0.487%、英1.374→1.401%へ上昇し金利差は縮小へ。原油価格(WTI)は65.90(+1.81%)と上昇が続く。

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20:00    TRY トルコ中銀金融政策発表=政策金利16.5%を17.75%引き上げた。市場予想は据え置きで、結果を受けTRY急伸。

21:30    USD 新規失業保険申請件数=22.2万件(予想21.7万件 前回22.1→22.3万件)

6:00    USD 4月 消費者信用残高=92.6億ドル(予想130.0億ドル 前回116.22億ドル)

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【北米】
日米首脳会談=トランプ大統領、米朝首脳会談で朝鮮戦争を終結させるための合意文書を締結することもあり得る。トランプ氏は「多大な貿易不均衡の是正や貿易障壁の撤廃、公正かつ互恵的な経済関係の達成に向け、われわれは懸命に取り組んでいるところだ」。安倍首相、北朝鮮が非核化に向け行動するまで制裁を解除しないことで日米が一致。拉致問題巡り北朝鮮と直接話し合いたい。

トランプ大統領=安倍首相との共同記者会見で、米朝首脳会談について「「十分に準備が整っていると思う」と語った。その上で「これは準備の問題ではなく、人々が開催の実現を望んでいるかどうかだ」とし、「非常に実りの多い」会談になることを望む。「われわれは少なくとも、おそらく良い関係の中で始められる。これは最終的に取引を成立させる上で重要だ」と指摘。「首脳会談は単なる写真撮影以上のものになる」とし、「これはプロセスであって、1回の会談で合意できるものではない。そうなったら素晴らしい」
「北朝鮮は非核化しなければならない。非核化に応じなければ、許容できない」とし、米国は制裁を「解除することはできない。追加制裁を講じることもできるが、現時点ではそうしないことに決めた」と語った。

WSJ紙エコノミスト調査=米利上げは今年4回を予想。2018年の10-12月期のインフレ率見通しは3月調査2.1→2.2%と上昇修正。年末時点のFFレート2.28%と予想。インフレ率が目標である2%近辺で推移すると見込まれている。96%のエコノミストが、年内にこの水準を割り込むことはないと予想。

米通商代表部(USTR)の農業分野の交渉担当者=中国やメキシコなどとの貿易摩擦の結果、1400億ドル規模の米農産物輸出の14%超(200億ドル)の報復関税の影響が及ぶ公算が大きいとの認識

ポロズ・カナダ中銀総裁=通商政策の先行きが読めないことは金融政策運営にあたり最大のリスク。来月に中銀が公表する最新の経済見通しに米国が導入した鉄鋼とアルミニウムの輸入関税の影響が反映される。

トルドー・カナダ首相=米国の関税措置で影響を受ける産業を守らなければならない。カナダは米国にとって安全保障上の脅威ではない

【欧州】
英政府=EU離脱時に関税同盟から離脱することを公式発表し、GBPUSDは下落へ

メイ英首相とデービスEU離脱担当相=話し合いの結果、バックストップ期間を2021年末で終了と期限付きとすることで双方の妥協が図られたもよう。閣僚辞任の事態は回避されており、ポンド売りが弱まる。

ラムスデンBOE副総裁=第1四半期に国内経済の成長が鈍化したのは一時的。消費者信頼感などが上向いてきたことや小売販売や景気動向調査の結果が上向いていることに触れ、「これまでのところ、われわれの5月の判断は軌道上にある」。想定通りに進めば、現状の金融政策引き締めが適切だとする金融政策委員会(MPC)の見解を支持。賃金の弱い伸びは終わりに近付いているようだ。

【アジア・その他】
トルコ中銀金融政策発表=政策金利16.5%を17.75%引き上げ、翌日物貸出金利も19.25%に引き上げる。市場予想は据え置きで、結果を受けTRY急伸。トルコ中銀、物価安定の目標のためにあらゆる手段を活用

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