2018/06/02

2018年6月2日(土曜)昨日1日、海外市場の動き

2018年6月2日(土曜)昨日1日、海外市場の動き

週末金曜日。円全面安、日銀のオペ減額にも円高へ動く気配もなく、逆にリスク選好の動きにクロスを含め円は全面安。6月12日に米朝首脳会談が本決まりへ、新興国通貨の下げもTRYを除き安定へ、イタリア・スペインの政治的リスク解消へと動き共に株高+債券利回り低下。米株高+米金利の上昇も円売りを後押し。

通貨で目立ったのは、円安とポンド高で、GBJPYは+1.01%の上昇でNO.1のパフォーマンス。GBPUSDは+0.37%と米雇用統計直後の下げ(1.3280台)も限定的で、一時1.3360台へと上昇、米国との貿易問題のリスクが少なくEURGBPの売り+GBJPYの買いの影響にGBP高が目立った。

EURUSD-0.28%と米雇用統計直後の1.6170台をボトムに上値も限定的。イタリア・スペインの政治的リスクがひとまず解消された割にはEURの買い戻しは弱く1.1718が限度。先にドイツ銀行のFDICから問題銀行リストにノミネートされS&Pが格下げを発表したことが引っ掛かり、EUと米国の貿易戦争のリスクも消えず、EURの強さは見られず。

USDCAD-0.03%と前日と大きな変化は見られず。米雇用統計直後こそ1.3000の大台を超え一時1.3007まで上昇するも直ぐに元の水準へと逆戻り。トランプ大統領はNAFTAから2国間協議の可能性を示唆、CADは原油価格の下落もあり利上げ期待が残る中で強さが見られず。1.29~1.30のレンジで安定?

米国の雇用統計は失業率が低下、雇用者数と賃金も上昇し直後はドル全面高となるも続かず。ただし、強い米ISM製造業景気指数と建築支出に、6月、9月、12月の米利上げ期待は強まる。

イタリア・スペインの政治的混乱はひとまず解消。イタリアはコンテ新政権が発足し、トリア材料はユーロ離脱望まず・望む政党もないと発言、イタリアはサンチェス首相が就任、ラホイ首相の不信任決議案が可決→解散総選挙のリスクが解消へ。ただし、今後も財政問題など共に残る。

米株は上昇、ダウ+219.37(+0.90%)、Nasdaq+1.51%、S&P500+1.08%、米10年債利回りは2.9%台へ、2年債も一時2.5%を達成し共に上昇。イタリア・スペインが政治的安定を取り戻し債券利回りは低下し株価は上昇、欧州株も全体的に上昇が目立つ。原油価格(WTI)は65.71ドルへと続落。

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21:30    USD 5月 雇用統計:雇用統計: 失業率=3.8%(予想3.9% 前回3.9%)、非農業部門雇用者数=22.3万人(予想19.0万人 前回16.4→15.9万人)、労働参加率=62.7%(予想 前回62.8%)、平均時給(時間当たり賃金)=26.9ドル(予想 前回26.82ドル)、平均時給=前月比0.3%(予想0.2% 前回0.1%)、平均時給=前年比2.7%(予想2.6% 前回2.6%)、平均週間労働時間=34.5(予想34.5 前回34.5)→ 予想を上回り直後からドル買いが強まるも続かず。

22:45    USD 5月 製造業PMI・確報値=56.4(予想56.6 前回56.6)→ 予想を下回る

23:00    USD 5月 ISM製造業景気指数=58.7(予想57.3 前回57.3)→ 予想を上回る

23:00    USD 4月 建設支出=前月比1.8%(予想0.8% 前回-1.7%)→ 予想を大幅に上回る

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【北米】
カナダのモルノー財務相と米国のムニューシン財務長官との会談=「自国を安全保障上のリスクとみなす姿勢はばかげている」とし、強く抗議

トランプ大統領=NAFTAを撤廃し2国間協定を模索することを選好

トランプ大統領=米朝首脳会談を6月12日にシンガポールで開催すると表明。金委員長の書簡は非常に良い内容だった。

ダイモン・JPモルガンチェースCEO=米景気拡大局面は依然3分の2程度を終えた段階にある可能性があり、今後も継続する。貿易摩擦の高まりは米経済を阻害。

カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁=賃金の伸びは上向いてはいるものの、失業率の低下を踏まえると、より力強い伸びを予想していた

米短期金利先物=強い米雇用統計を受け、年内6月、9月、12月の3回の利上げ確率が32→37%へ拡大。

【欧州】
ドイツ銀行(31日)=米WSJ紙は米国内事業でFDIC(連邦預金保険公社)は問題銀行リスト入りを報道。S&Pはドイツ銀行の信用格付けを「A-」→「BBB+」へ引き下げ→ EUR売りの要因へ。ドイツ銀行は行員7000人超を削減、投資銀行部門を大幅縮小へ。

イタリア・コンテ新政権が発足=新政権のトリア経済相はユーロ離脱望む政党はなく自信も望まずと発言。3か月の政治的空白が解消、再選挙のリスクがなくなりイタリア株(FTSE・MIB指数)は一時2.9%高まで上昇結局は1.49%で終了、イタリア債券利回りは低下→ ただし、連立政権を組んだ反体制派政党「五つ星運動」と右派政党「同盟」の政策で、財政支出は増える見込み

スペイン社会労働党のサンチェス書記長が首相に就任=ラホイ首相の不信任決議案が可決され、社会労働党のサンチェス書記長が首相に就任。ラホイ氏が解散総選挙に踏み切るとの懸念が解消、スペイン債券利回りは低下→ 新政権が提案する歳出拡大や欧州連合(EU)財政ルール改正などを巡る懸念はくすぶる。

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