2018/06/27

2018年6月27日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

2018年6月27日(水曜)アジア・欧州市場序盤の動き

結果的に傾向としては、株価は弱く、債券は買われ(利回り低下)、為替市場はドル全面高と為替相場はドル高の流れが続いている。

ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表は米中貿易で強気は発言をするも、肝心のトランプ大統領はWSJ紙によれば、『新たな投資規制を設けるのではなく、対米外国投資委員会(CFIUS)による審査強化法案に委ねる考え』とのことで『対中強硬姿勢を軟化させた格好』と言っている。

このことだけを考えれば、リスク回避で円売り+リスク敏感通貨買いとなるのだが、現状は、主要通貨のEURUSD+GBPUSDも弱く、AUDUSD+NZDUSDも弱く、原油高の恩恵を受けるUSDCADも上昇とCADも弱い。

考えてみれば、28~29日のEUサミットとサミット後のメイ英首相のEU離脱後の英EUの関係でビジョン公表、7月6日の米中経済制裁発動、北朝鮮の非核化の期限撤廃、ハスケル新BOE政策委員のハト派発言、メルケル独首相の連立与党内で難民・移民政策をめぐる対立等々で、多くの問題が残っている。

JPYはといえば、直近で110.20近辺を何度か試しドルブルの中でも円クロスで円買いが強く、さらに、今日の水曜日はオプション行使日で大口の期日到来となっており、EURUSDも同じでこの二つの通貨ペアの変動に、特にオプションカット時では注意が必要では?

また、昨日同様に、EURUSDやGBPUSDでは、週末・月末・半期末の決済の特殊要因もより強まる可能性もあり、合わせて注意したい。

日経平均株価はボトムから下げ幅を縮小するも、終盤にかけては弱含みで推移し-70.23(-0.31%)。中国株も弱く、アジア株は総じて下落。米10年債利回りは2.855%(-0.029)と軟化、

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7:45    NZD 5月 貿易収支=2.94億NZドル(予想1億NZドル 前回2.63→1.93億NZドル)→ 予想より黒字額が上回る

10:00    NZD 6月 ANZ企業信頼感=-39.0(予想 前回-27.2)、企業活動見通し=9.4%(予想 前回13.6%)

15:00    GBP 6月 ネーションワイド住宅価格=前月比0.5%(予想0.3% 前回→0.2%)、前年比2.0%(予想1.7% 前回2.4%)

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【北米】
マティス国防長官訪中=貿易面などで米中間の緊張が高まるなか、安全保障対話を深める狙い

ライトハイザー米通商代表部(USTR)代表=欧州連合(EU)や中国などによる米国への報復関税を強く批判し、米国の利益を守るために「必要な全ての措置を講じる。米国の鉄鋼・アルミニウム輸入関税発動に対抗し、EUが米国から輸入するバイクやバーボン、オレンジジュースなどに関税を課したことについて、法的根拠がないと批判した。

トランプ大統領(WSJ紙26日)=中国資本による米テクノロジー産業への投資制限について、新たな投資規制を設けるのではなく、現在議会で審議されている対米外国投資委員会(CFIUS)による審査強化法案に委ねる考えを示した。中国による米先端技術の取得を巡り、従来の対中強硬姿勢を軟化させた格好だ。ホワイトハウスで記者団に語った。CFIUSは、外国資本による米企業の買収案件に国家安全保障上の脅威がないかを審査する機関で、議会では現在、CFIUSの審査を強化するための法案が審議されている。また法案には、国外の合弁事業が中核技術を不正に外国企業に移管していないかを審査する新たな輸出管理制度も創設することが盛り込まれている。

【欧州】
メルケル独首相=連立のキリスト教社会同盟(CSU)と社会民主党(SPD)との会合で、難民・移民政策の対立解消で協議。今週中に欧州連合(EU)全体で難民・移民対策の合意に至ることは想定できず。メルケル首相がCSUとの連立を維持するためには、今週28─29日のEU首脳会議で難民・移民対策を巡り何らかの合意をまとめる必要がある。

キリスト教民主同盟(CDU)の幹部議員のカウダー氏=移民政策に関する連立政権内の対立は4時間に及ぶも協議で解消せず、さらに議論が必要。移民政策に関する状況は非常に深刻で、中心、重要。

英議会予算監査委員会=ブレグジットで支払うべき清算金を政府は過少に見積もっている。英国とEUは350~390憶ポンドの清算金で合意。政府は少なくとも100億ポンド過少。


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