2018/06/05

2018年6月5日(火曜)前日4日、海外市場の動き

2018年6月5日(火曜)前日4日、海外市場の動き

米株高、米債利回り上昇、原油価格は続落。為替相場は先の強い米雇用統計を受け米債利回り上昇にUSDは欧州市場で買い戻しが強まるも、前日比ではJPYとGBPを除き下落。

一日を通じて強い経済指標にAUDは全面高、イタリア・スペインの政治的リスクも弱まりEURは買われ特にクロスで上昇、リスク選好のパターン+米金利上昇にJPYは全面安。新興国通貨は強弱混在でTRYとZARは上昇へ。

欧米株は上昇傾向を維持し、ダウは+178.48(+0.72%)、NasdaqとS&P500 も0.4%台から0.7%近くの上昇へ。米10年債利回りは2.9%の大台を維持し2.942%(+0.039)へ、2年債も2.5%の大台乗せ2.52%(+0.041)へ上昇。原油価格(WTI)はOPECの増産見通しに続落傾向が止まず65ドルを割り込み64.89(-1.4%)近くで推移。

USDJPY+0.3%台とJPY売りへ。米金利の上昇の影響もあるが、イタリア・スペインの政情の安定と、米朝首脳会談を前にしたリスク選好への動きなのか? 109.00を超えてからは底堅く推移し、欧州市場の109.37を安値に米国市場に入り主要国通貨でドル買い戻しが強まる中、米株高傾向維持+米金利上昇と共にアジア市場の高値109.77を上回り109.80台へと上昇。

AUDUSD+1.10%近くと4月23日の水準へ上昇、AUDJPY+1.38%と上昇率NO.1。豪4月の小売売上高は強く、第1四半期企業利益と賃金・給与の支払額も過去最高で、2017年初め以降の雇用拡大加速を示唆。6日の豪第1四半期GDPの予想は予想前期比0.8%(前回0.4%)、前年比予想2.7%(前回2.4%)と強い数字が予想されている。早朝の0.7559をボトムに、5月22日の高値0.7605を上抜け欧州市場では0.7666まで上昇と、4月23日の水準近くへ上昇。

EURUSDはイタリア・スペインの政治的リスクもとりあえず解消。早朝の1.1660近辺を底値に、アジア・欧州市場の序盤では1.1700のポイントにあるオプションがらみの売りに上げ止まりながらも、欧州市場ではEURGBPの買いも強く前日の高値1.1718を上回り1.1744まで上昇。これをピークに米国市場に入り、米金利の上昇に1.1700を逆に割り込み1.1677まで下落し1.1700近辺で推移。

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23:00    USD 4月 製造業新規受注=前月比-0.8%(予想-0.5% 前回1.6→1.7%)、除く輸送機器・前月比0.4%(予想 前回0.3→0.5%)→予想・前回を下回る

23:00    USD 4月 耐久財受注・確報値=前月比-1.6%(予想 前回-1.7%)、コア前月比0.9%(予想 前回0.9%)、

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【北米】
ポロズ・カナダ中銀総裁=今後の金融政策は経済指標次第になる→ 米国が導入したカナダなどの鉄鋼とアルミニウムへの輸入関税に起因する先行き不透明感を受けて。「今後の経済を見通すうえで、(米輸入制限)によって不透明感が増していることは疑いようがない。ただ、最も重要な要素は、経済指標がどのように推移するかだ」と強調。貿易摩擦の激化やカナダとEUによる報復措置の表明がインフレ圧力を強める可能性が高いとした。輸入関税が消費者物価を押し上げるまでに「数カ月」要する可能性がある。

国連特別報告書=トランプ政権下で貧困が拡大・深刻化。数百万人の貧困層からセーフティーネットを奪う一方で、富裕層に見返りを与えている。税制改革について、生活保護や健康保険へのアクセスを縮小させる一方、超高所得者層や大企業に「思いがけない利益」を与え、不平等がさらに広がったと指摘した。

トランプ大統領=中国とカナダの農産物の貿易障壁は容認できない

米議会上院民主党幹部=トランプ大統領に「中国にも強硬姿勢で臨み、合意を確実にするためでき得る限りの方策を講じた上で、北朝鮮が厳格に合意を順守するよう訴えることを求めた」→合意に基づき制裁を緩和する場合、議会承認が必要となる公算が大きい。

【欧州】
英国のジャビド内相=英国のブレグジットに関する優れた方針を、6月28~29日のEUサミットで提出、提案内容は前回5月の声明に沿ったものとなる見通し。→ 2日にアイルランドは英国の閣僚は分裂しEU幹部はロンドンでの協議で草案に否定的。

独メルケル首相=イタリアの債務削減に応じる可能性を否定。→ イタリアの大衆迎合主義(ポピュリズム)政党「五つ星運動」と極右政党「同盟」が2500億ユーロの債務削減をECBに求めることを計画していたと報じられたことについて、

メイ英首相=トランプ米大統領と電話会談を行い、米国が鉄鋼とアルミニウムに対する輸入関税を導入したことについて「正当化できない」とし、深い遺憾の意を表明

テンレイロBOE政策委員=輸入インフレの低下が国内物価の緩やかな上昇によって相殺される中、今後3年で緩やかペースでの金融政策引き締めが必要になる。
数回の利上げが必要になると想定しているが、利上げの時期は不明。年初に確認された英経済の弱含みの大半が一時的要因による可能性があるものの、国内需要の基調的な脆弱性を示唆している可能性もある。5月の金融政策決定会合で据え置きを支持したことについては、インフレ動向を見極める一定の時間を取ることによる経済へのリスクは小さいとの確信に基づくと決定

サンチェス・スペイン新首長=解散総選挙の意向なし

【アジア・その他】
豪4月の小売売上高は前月比0.4%(予想0.2% 前回0.0%)、第1四半期企業利益は前期比5.9%(予想3.0% 前回2.2→2.8%)、第1四半期企業在庫は前期比0.7%(予想0.0 前回0.2%)、第1四半期の賃金・給与の支払額は前期比0.8%、前年同期比5.0%の1355億ドルで過去最高。賃金総額の伸びは個人の賃金の伸びの約2.5倍で、2017年初め以降の雇用拡大加速を示している。→ 6日の豪第1四半期GDPの予想は予想前期比0.8%(前回0.4%)、前年比予想2.7%(前回2.4%)と強い数字が予想されている

日銀オペ、前日に引き続きオペの減額が期待されるも結果は前回と変わらず、直後はUDSJPY109.77まで上昇するも続かず。

G7財務相・中央銀行総裁会議(カナダ 2~3日)の議長声明は「米国の一方的措置がもたらす負の影響について多くの指摘がなされた」と米国を名指しで批判した閉幕,米国はひるまず。。カナダの財務相は、米国が発動した関税措置に6カ国が「全員一致の懸念や失望」を抱いたとする異例の議長声明を出す。

中国=米韓半導体3社が高い市場シェアに支配的地位を乱用の疑いありと、独禁法違反の疑いで調査

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