2018/06/23

最新のIMMポジションから、2018年6月23日(土曜)

最新のIMMポジションから、2018年6月23日(土曜)

集計日が6月17日(火)の主要7通貨(円、ユーロ、ポンド、スイス、カナダドル、豪ドル、NZドル)の投機的ネット・ポジションの合計は、前週のロング+43,784→-123,600コントラクトへと激震! 前週比では-167,4344コントラクトは私がデータを取り出した2009年来で最大で通貨の売り圧力(ドル買い)が強まっている。

特徴は言うまでもなく「急激な通貨安=ドル高」への変化。前週の12日以降の要因を振り返って見ると、13日のFOMCで利上げを実施し更なる引き締めが示され、14日のECBでQEの縮小を決めるも、利上げ見通しが先送りされるなど、金融政策の差+強硬な米国の通商政策がその要因と思われる。

目立った変動は一目瞭然で、ネットでロングはユーロだけにとどまり、そのロングも36,118コントラクトに急減し、他の6通貨はすべてショートで週間のトータルの変動としては歴史的な変化とも言えるだろう。その中で、ネットではショートながら前週比ではスイスとカナダドルは小幅ながら増加している。

【円】前週5,052→-35,562(-40,614)
過去70週続いた円安(ネットショート)から歴史的な変化の後は、前週比で増減が混在し12週間も向感は定まらない状況が続いていた。しかし、今回はネット・ショートが3月20日の水準を上回り、新たな円安の始まりなのか? 絶好の円高への好機なのか意見が分かれるところながら、傾向としては円売りへ。

【ユーロ】前週88,225→36,118(-52,107)
過去58週間と長期に渡りユーロのロングを維持しながらも、4月17日をピークに以降9週連続し、前週比の減少幅はデータを取り出した2009年来で最大で歴史的な変化となり、ついにユーロ先高期待の終焉なのか? それとも、ポジション調整も終了し新たなユーロ買いの始まりなのか? EURUSD1.1500が大きな分かれ目!

【ポンド】前週10,969→-19,206(-30,175)
28週間ポンドのロングを維持していたが、ついにマイナスへと変化。集計日後のBOE利上げ支持者が3名に増加したことで、8月の利上げ期待の余地を残すも、ブレグジットまで来年3月に迫るなかで、メイ政権内の不調和音は変わらず。

【カナダドル】前週-14,988→-14,014(974)
13週間連続しカナダドルのショートが続きながらも、前週比では2週続けて小幅上昇と他の主要通貨でショートが拡大する中で検討している。弱い経済指標と米国・カナダの通商問題が残りるも、集計日後のOPEC総会を受けた原油価格の上昇が救いの手となれるか?

【豪ドル】前週-15,235→-43,099(-27,864)
12週間続けてショートが続き、今回のショート幅は2015年12月1日来の高水準であらためて豪ドルの弱いセンチメントを意識。米中間の貿易戦争のリスクが足を引っ張っている状況が改善するのを期待したいが、7月6日までに手打ちをできなければ最悪の状況も?

別表もご覧ください。

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