2018/06/01

2018年6月1日(金曜)昨日31日、海外市場の動き

2018年6月1日(金曜)昨日31日、海外市場の動き

話題は豊富、北朝鮮、イタリア・スペインに次いで、米貿易問題が再燃。

米国は鉄鋼とアルミの追加関税をEU、カナダ、メキシコに適応、各国は反発し報復関税の動きへに、米株は下落し債券利回りは安定するも新興国通貨安が目立つ。

為替相場は複雑で、USDJPYはレンジから抜け出せず、フランス・ユーロ圏のCPIは強く、ユーロ圏前年比1.9%(前回1.2%)に6月のECB理事会が注目されEURUSDは一時反発するもスペインとイタリアの政局を見極める動きに続かず。前日タカ派のカナダ中銀声明に急伸したカナダドルは、注目のGDPは弱くCAD急落し、米通商問題と原油価格の下落も加わる。

ラホイ・スペイン首相の不信任案が6月1日に可能性濃厚に早期総選挙の可能性も。イタリア世論調査はユーロ残留支持が多数で、イタリア・ポピュリズム政権は、コンテ氏が首相要請を受託し、問題の経済相に経済学教授のトリア氏を指名。これを受けたスペイン・イタリア債利回りは低下へ。

USDJPYは前日比-0.09%と小幅な円高で、円はクロスでも動きは複雑。米国の通商政策を巡る不安定な動きと米株安による円買いもあり、ドル高傾向の中で大枠108.40~90のレンジ相場を継続。一日を通じても108.39~109.003と109円の上値は重く、108円の底値も厚い。

EURSDは前日比+0.26%と、強さが目立つEUR圏CPIに6月のECB理事会のフォワードガイダンスの変化を期待しながらも、EUと米国の通商問題が再燃、イタリアのポピュリズム政権の誕生への動き、スペイン解散総選挙の可能性もあり動きは複雑で、1.1640~1.1710の動きへ。GBPUSDは前日比+0.07%と買いから売りへと変化。

USDCADは前日比+0.65%と、前日タカ派のカナダ中銀声明に急伸したカナダドルは、注目のGDPは弱くUSDCADは1.2818→1.2990台へCAD急落し、米通商問題と原油価格の下落も加わり弱さが目立つも1.3000の大台を超えられず。

米株下落、ダウ-251.94(-1.02%)、Nasdaq-0.27%、S&P500 -0.69%、米10年債利回りは2.863%(+0.006)とほぼ横ばい、2年債は2.436%(+0.028)と上昇。原油価格は66.97(-1.82%)と下落。


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21:30    USD 4月 個人所得=前月比0.3%(予想0.3% 前回0.3→0.2%)、個人支出=前月比0.6%(予想0.4% 前回0.4%→0.5%)、個人消費支出・価格指数(PCEデフレーター)=前月比0.2%(予想0.2% 前回0.0%)、 前年比2.0%(予想2.0% 前回2.0%)、コアPCE価格指数=前月比0.2%(予想0.1% 前回0.2%)、前年比1.8%(予想1.8% 前回1.9→1.8%)→ 個人支出は予想外に拡大し前月も上方修正、PCE価格指の前月比は強く前年比は変わらず。コアPCE価格指数は前月比と前年比も前回と変わらず。

21:30    CAD 第1四半期 3月GDP=前月比0.3%(予想0.2% 前回0.4%)、前期比1.3%(予想1.8% 前回1.7%)→ 前月比は予想を上回るも前回より低下、前期比は予想と前回を大幅に下回り2年ぶりの低成長で、直後からCAD売りが強まる。

21:30    USD 週間新規失業保険申請件数=22.1万件(予想22.8 前回23.4万件)→ 予想外に改善へ

22:45    USD 5月 シカゴ購買部協会指数=62.7(予想58.3 前回57.6)→ 予想を上回る

23:00    USD 4月 中古住宅販売成約指数=前月比-1.3%(予想0.8% 前回0.4→0.6%)、前年比0.4%(予想 前回-4.4→-4.3%)

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【北米】
ジェームズ・モルガン・スタンレーCEO=ソロス氏が深刻なグローバル危機再来の可能性を主張したことは現実離れしている。FRBな年内さらに3回の利上げする可能性が高い。米国の10年国債利回は3%に届かなければ驚きで、4%を突破しても驚き。

独週刊誌ビルトシャフツ・ボッヘ=大統領はドイツの自動車メーカーを米国から締め出そうとしており、マクロン仏大統領にニューヨークを走行するメルセデス・ベンツをなくしたいと語る。

トランプ政権=EUやカナダ、メキシコから輸入する鉄鋼とアルミニウムに追加関税を発動すると発表。5月31日前の猶予期間で譲歩を引き出せないと判断し、6月1日から鉄鋼に25%、アルミに10%の関税を上乗せする→ この3地域・国で鉄鋼の輸入全体の3割を占める。ロス商務長官は、解決が必要な他の案件もあるため、カナダとメキシコ、およびEUと引き続き協議したい

カナダ=米国が鉄鋼とアルミニウムの関税措置導入を受け対抗措置を決定、米国からの輸入品に166億カナダドル相当の関税を課す。→ トルドー・カナダ首相=米国の措置は容認できるものではないが、カナダが米国と協議継続の意向を表明。

メキシコ=鉄鋼製品や農業生産品を含む幅広い品目に対し「同様の」対抗措置を講じる方針を表明→ ビデガライ外相は、米国の関税措置は「不公正で一方的」としながらも、メキシコはNAFTA再交渉協議を継続する

ロス商務長官=貿易論争はGDPの1%も影響しない公算。中国との交渉は輸出拡大と関税引き下げを目指す。

ブレーナードFRB理事=原油高は米経済に均衡ある効果 消費者打撃もエネルギー業界に恩恵。イタリアの政局混迷は世界経済に対する脅威でFRBの主要リスク。
トランプ大統領=北朝鮮の非核化で合意を得るには1回以上の首脳会談が必要となる可能性がある。北朝鮮が一刻も早く非核化を実現することを確認したい

ポンペオ米国務長官=キム・ヨンチョル北朝鮮党副委員長と2日間にわたる会談を終え記者会見で、6月12日の開催で再調整している米朝首脳会談に向けて「実質的な進展があった」と表明。「私たちは正しい方向に向かっている

メスター・クリーブランド連銀総裁=漸進的な利上げが必要。イタリア情勢を受けて米経済の見解に変化はない。

【欧州】
ユンケル・欧州委員会委員長=米国の世界貿易に関連する一方的な措置の導入は容認できない」とし、対抗措置を導入すると表明。EUはWTOに不服を申し立てる方針。

スペインのラホイ首相の不信任決議案(6月1日)は、新興中道右派「シウダダノス(市民党)」が支持しない方針と、独自の首相候補を擁立し、早期選挙を視野に新たな不信任決議案を提出することには前向き。可決には小規模政党の支持が得られるかどうかが鍵へ。

スペイン=ラホイ首相の不信任案可決が濃厚=6月1日に下院で不信任案決議が可決される可能性が高い→ FT紙はペインの野党勢力が過半数の賛成を得たと指摘した。ラホイ・スペイン首相の不信任案が6月1日に可能性濃厚に早期総選挙の可能性も。

カーニーBOE総裁=米国が財の貿易赤字を過度に重視する姿勢は間違っている。
イタリア世論調査=二つの調査機関の調査では、ユーロ残留支持が60~72%と大勢をしめ、離脱はは23~24%にとどまる。

イタリア債利回り低下=かんぽ生命のイタリア債かいの姿勢を評価

イタリア=イタリアの大衆迎合主義(ポピュリズム)政党「五つ星運動」と極右派の「同盟」=ポピュリズム連立政権樹立、コンテ氏がイタリア新政権の首相要請を受託、、経済相のポストに経済学教授のジョバンニ・トリア氏を指名。

【アジア・その他】
MSCI=6月1日から中国人民元建て株式(A株)を大型株234銘柄のグローバル指数に組み入れる。→ 市場推計で150~200憶ドル程度と予想。中国株高の要因となる。

中国国家外為管理局(SAFE)=国境を越える資本の流れが貿易・投資の保護主義による外的ショックのリスクに直面。

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