2018/06/06

2018年6月6日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

2018年6月6日(水曜)欧州・米国市場序盤の動き

欧州市場は、イタリア株が-0.7%台、フラン株-0.2%台と弱いのを除けば、スペイン、英国、ドイツと株価は上昇傾向へ。債券市場のイタリア債の利回りは上昇と、イタリアの政治的混乱を意識した流れへ。逆にスペイン債の利回りは低下。

米国市場は、米株は上昇からスタートし、米10年債利回りも2.955%と上昇するも、ドル売りの流れは変わらず。

米貿易赤字は-462億ドルと予想-490億ドルと予想より赤字額は減少、前回も分のマイナス幅が縮小。米非農業部門労働生産性は弱い。カナダ貿易統計も、-19億カナダドルと予想-34億カナダドルより赤字額は少なく、前回分もマイナス幅は縮小。

EURUSDは、前日にEUR上昇要因となった、ブルームバーグ報道「ECBはQE終了に関して余談を持たず討議」との報道に1.1700の大台を超えてからは逆に1.1710台をボトムに底堅い動きとなった。欧州市場に入ると独連銀総裁、プラートECB専務理事、クノット・オランダ中銀総裁のタカ派発言もあり続伸、米国市場の序盤では1.1760台をボトムに、1.1780台と5月23日の高値近くまで続伸中。

USDCADは、早朝に「ムニューシン米財務長官がカナダを鉄鋼・アルミの関税適応から除外するようにトランプ大統領に求めた」との報道から売りがスタート。欧州市場に入ると前日のクドロー国家経済会議(NEC)委員長の「NAFTAから2国間協議へ変更させる可能性」報道に1.3060台まで上昇した反動も強く、1.2920~30のボトムラインを割り込み、1.2900を割り込みオプションカットでは1.2860近くまで下落。

USDJPYは、欧州市場に入り、アジア市場の高値110.15を上抜け一時110.23まで上昇するも上値は重く逆に110.00を割り込み109.90台で推移。

AUDUSDは、強い豪GDPによるAUD買いの流れは変わらず。アジア・欧州市場の序盤では0.7670台をトップに一時0.7639まで値を上げるも、欧米市場はドル売りの流れが強く0.7670台を再トライ中。

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21:30    USD 4月 貿易収支=-462億ドル(予想-490億ドル 前回-490→-472億ドル)→ 前回上方修正され、赤字額は予想を下回る

21:30    CAD 4月 国際商品貿易=-19億カナダドル(予想-34 前回-41.4→-39.3億ドルカナダドル)→ 前回が上方修正され、赤字額は予想を下回り、CAD買いが強まる

21:30    CAD 4月 住宅建設許可=前月比-4.6%(予想-1.0% 前回3.1→1.3%) 

21:30    USD 第1四半期 非農業部門労働生産性・確報値=前期0.4%(予想0.6% 前回0.7%)、単位労働コスト・確報値=2.9%(予想2.8% 前回2.7%)→ 非農業部門生産性は予想を下回る

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【欧州】
バイトマン独連銀総裁=ECBが年末までに債券買い入れプログラムを終了させるとの観測は妥当で、ECBにとっては、この過程について市場が混乱しないよう適切に対話することが課題。

プラートECB専務委理事=インフレがECB目標に収束するとの兆しが強まっている。これまでの動向が債券買い入れ規模の段階的な縮小を妥当と判断するに十分かどうか、来週のECB理事会で評価する必要がある。

イタリア10年債利回り1.468%まで上昇し、前日終値上昇にEURUSDは高値から値を下げる。

クノット・オランダ中銀総裁=債券買い入れプログラムを可能な限り早期に終了すべき。ユーロ圏のインフレ率が2%に近づきつつあり、量的緩和プログラムを続ける理由は無い

欧州委員会=米国の鉄鋼・アルミの輸入関税引き上げの対抗手段として、米国からの一部輸入への追加関税について、7月から適用を開始すべきで米国から28億ユーロ相当の輸入に関税をかける計画

【アジア・その他】
インド中銀政策金利を4年ぶりに0.25%引き上げへ6.0→6.25%へ、政策スタンスは中立を維持。


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