2019/07/13

2019年7月13日(土)昨日12日、海外市場の動き

2019年7月13日(土)昨日12日、海外市場の動き

日本は3連休前で週末の金曜日。米利下げ期待は変わらず、米株は強く、米債利回りは軟化しドルは全面安で、原油価格は60ドル台を維持し強い。

為替相場は欧州市場で一時ドル売りは弱まるも、ハト派発言や米債利回りの軟化に終わってみればドルは全面安。引き続き、FRBメンバーでもハト派・タカ派に二分され、米利下げ期待度の思惑の強弱で米金利とドル相場が変化する動きを継続中。基本は31日のFOMCの結果と、25日のECB理事会の緩和策の変化を確認する動きへ。また、週末にでも米中ハイレベル通商協議の再開が見込まれており、早期決着は期待していないが、この動きも気になる。

アジア市場の夕刻に発表となった、中国の貿易収支は輸出と輸入も前年から減少し強さは見られず。ユーロ圏鉱工業生産は予想をより強いが相場への影響は見られず、米PPIの発表時にEURUSDはボトムとなる1.1238まで一時下落。前年比は前回から低下するも予想と変わらず、一方コア前年比は予想を上回るも前回と変わらずと、強弱混在で結果を受けた変化は投機筋の思惑を反映。

5日の強い米雇用統計で強気に、10日のパウエルFRB議長の議会証言のハト派発言で弱気へ変化し、強いコア米CPIでとその動きは収まるも、31日のFOMCでは0.25%の利下げ期待は変わらず。エバンス・シカゴ連銀総裁から2回の利下げを期待する発言もあり、米株が上昇傾向を維持する中で、米債利回りは軟化しドル売りへと変化し、USDJPYは前日の安値107.86とほぼ並ぶ水準となる一時107.81まで下落。EURUSDも終盤にかけ1.1274とアジア市場高値1.1275に並ぶ水準まで値を戻すも、ECB理事会を意識してか前日の高値1.1286を超え得られず。

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16:00    CNY 6月 貿易収支=509.8億ドル(予想452.5億ドル 前回416.5億ドル)、3451.8憶元(予想2760.0億元 前回2791.2億元)、輸出=前年比-1.3%(予想-2.0% 前回-1.1%)、輸入=前年比-7.3%(予想-4.5% 前回-8.5%)→ 輸出は予想より改善するも前月から減少し、輸入は予想外の減少となったが前月からは改善、対米貿易黒字は299億2000万ドルで5月(269億ドル)から拡大した。

18:00    EUR 5月 鉱工業生産=前月比0.9%(予想0.2% 前回-0.5→-0.4%)、前年比-0.5%(予想-1.6% 前回-0.4%)→ 予想を上回る
21:30    USD 6月 卸売物価指数=前月比0.1%(予想0.1% 前回0.1%)、前年比1.7%(予想1.7% 前回1.8%)、コア前月比0.3%(予想0.2% 前回0.2%)、コア前年比2.3%(予想2.1% 前回2.3%)→ 前年比は前回から低下するも予想と変わらず、コア前年比は予想を上回るも前回と変わらず。

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ナバロ大統領補佐官(通商製造業政策局長)
◎ライトハイザー通商代表部(USTR)代表を中心としムニューシン財務長官が「極めて近い将来に」北京を訪問。

エバンス・シカゴ連銀総裁
◎インフレ率を2%へ、2%を上回る水準へと押し上げるには、さらに少し金融緩和が必要
◎2回利下げすれば、インフレは2021年に個人消費支出(PCE)価格指数で前年比2.2%上昇に向かう軌道を描く可能性がある。
◎低インフレが続き、FRBがやや早い物価上昇ペースを容認する用意がある。
◎米経済のファンダメンタルズは非常に底堅く、消費もなお強いが、企業の投資予想は弱い。

バーキン・リッチモンド連銀総裁
◎リスクは均衡よりも下振れ方向

ビスコ・イタリア中銀総裁
◎ユーロ圏の景気が上向かなければECBは追加緩和策を打ち出す必要があり、数週間以内に」取り得る手段を検討。
→ この発言を受け7月25日に利下げの可能性が強まる。
◎イタリア成長率は2019年0.1%、2020年と21年は予想をやや下回る。

ブリハBOE政策委員
◎ブレグジット期限の延期や世界経済が減速すれば利下げが必要になる可能性も。
◎合意した離脱の場合は、金利は1年後1.0%、2年後1.25%、3年後1.75%まで上昇する可能性がある。

ロシアはトルコへS400納入
◎トルコのS400(地対空ミサイル)の導入に反対している米国は、対トルコ制裁の発動に踏み切ることが予想される。


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