2019/07/27

2019年7月27日(土)昨日26日、海外市場の動き

2019年7月27日(土)昨日26日、海外市場の動き

週末金曜日、米第2四半期GDPもまずまず、米国はドル安を止める為替介入をせずとのクドロー氏の発言に一日を通じ世界的な株高とドル高へ。また、彼は米中通商協議で重要な合意が得られるとは予想できずとも発言。

米株もアルファベットの好決算に強く、ダウ、S&P500、Nasdaq(最高値更新)共に上昇。米債利回りは米GDPが2.1%と予想1.8%を上回るも前回3.1%より低下、個人消費が4.3%と予想4.0%(前回1.1%)強く出て、直後に一時2.09%台まで上昇するも続かず、結局は元の水準近くの2.07%へ。

トランプ政権は貿易問題で、「為替介入を排除した」とクドローNEC委員長の発言や、米政治メディアのポリティコで、ナバロ氏が中国に圧力をかけるためのドル安誘導を提案したが即座に拒否との報道に、ドル高傾向が強まる。特に、AUD+NZD+GBPの弱さが目立っており、USDJPYはほぼ変わらず。

USDJPYは、テクニカルでも底堅くなっており、107~109のレンジ相場の上限として109円をトップとした流れを継続できるか? それともあらたな 円安相場へ突入するのか? それを試す動きへ。一日を通じで108.50台をボトムに底堅く推移している反面、米GDP直後の109.83、クドローNEC委員長のCNBCインタビューが原因なのか? 108.81をトップにし引き続き108.80~00の上値も相当重い。

EURUSDは、スペインの政局不安は変わらず、イタリア財政問題は収束したとは言え完全に消えず、フランスは対米IT企業課税問題でマクロンとトランプ両氏の対立、ブレグジットリスクも顕在化。次回のECB理事会で緩和的措置がほぼ確実とみられる中で、トランプ政権は為替介入を否定、材料からEUR売りの流れは変わらず。一日を通じてアジア市場の1.1151を高値に、上値を切り下げなら1.1112まで続落、1.1120台で終了している。

AUDUSDも弱く、豪中銀の追加緩和を織り込みながら、アジア市場の0.6955を高値に米国市場では終盤にかけて0.6903と0.6900の大台直前で何とか下げ止まるも0.6910台まで反発するのが精いっぱい。

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USD 第2四半期GDP・速報値=前年比2.1%(予想1.8% 前回3.1%)、個人消費=前年比4.3%(予想4.0% 前回0.9→1.1%)、デフレーター前年比2.4%(予想2.0% 前回1.1→0.9%)、コアPCE・デフレーター=前年比1.8%(予想2.0% 前回1.2→1.1%)→ 前年比は前回を下回るも予想より強く、個人消費は予想外の強さで、直後はドル買いが強まるも続かず。

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トランプ大統領(何をしたいのか不明)
◎中国は通貨安を誘導している
◎強いドルはすばらしい。
◎私はドルに対して何もしないとは言っていない。

トランプ大統領(フランスの対米IT企業課税について)
◎フランスに対し近く「大規模な」対応策を講じる
◎フランスが米IT大手に対してデジタル課税を課そうとしている。もし、課税した場合はマクロン大統領の愚かな行為に直ちに報復措置を取る。

クドロー国家経済会議(NEC)委員長(為替介入は排除と明言)CNBCとのインタビューで
◎トランプ政権は為替介入によるドル安誘導は行わない、「過去1週間に大統領と経済担当の高官らで会合し、いかなる為替介入も排除した」と「安定した、信頼性のある、頼もしいドルは世界中の資金を引きつけている」
◎トランプ大統領は、短期的に通商で優位に立つため自国・地域の通貨を安い方向に誘導している可能性のある諸外国について懸念
◎大統領がドル安を求めているという主張を否定。
→ 関係者は、参加者らは口先介入でドルを押し下げることに加え、米財務省の為替安定化基金(ESF)を通じた直接的な為替介入について検討したという。

クドロー国家経済会議(NEC)委員長
◎大統領は安定的なドルを求めている。

米政治メディアのポリティコ(ドル安誘導の提案は拒否)
◎ナバロ大統領補佐官(通商製造政策局長)がトランプ大統領に対し、通商交渉で中国に圧力をかけるためのドル安誘導に関して提案したが、即座に拒否されたという。

クドロー国家経済会議(NEC)委員長
◎来週に上海で再開する米中通商協議について、重要な合意が得られるとは予想していないが、米交渉団は貿易障壁の引き下げに向けた建設的な交渉を改めて開始する地合いを整えたいと考えている。

米第2四半期・速報値の詳細
◎個人消費支出(PCE)、連邦政府支出、ならびに州および地方自治体の支出が増加。
◎民間在庫投資、輸出、非住宅固定投資および住宅固定が減少。
◎国内総購入の物価指数は、前期0.8→2.2%、PCE物価指数0.4→2.3%、コア1.1→1.8%へ上昇。

アイルランドのコーブニー外相
◎ブレグジットを巡りジョンソン英首相がEUと衝突する方向に突き進んでいる、首相の姿勢を「全く役に立たない」と批判。

アイルランドのバラッカー首相
◎ブレグジットを巡るジョンソン英首相の「譲れない一線」を理解するために会談。

ジョンソン新英首相
◎支出を後押しするために景気刺激策や減税政策を導入する

格付け会社フィッチ
◎南アフリカの信用格付けに対する見通しを「安定的」から「ネガティブ」に引き下げた。
◎格付けはジャンク級(投機的等級)の「BBプラス」を維持。

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ECB公表の専門家による四半期調査
◎インフレ期待は低下、成長率予想は据え置きへ。
◎失業率予測、2019年7.8→7.6%、2020年7.6→7.4%
◎成長率予測、2019年1.2→1.2%、2020年1.4→1.3%
◎インフレ予測、2019年1.4→1.3% ,
2020年1.5→1.4%

エルドアン・トルコ大統領
◎トルコ中銀の利下げは十分でない。単会的な利下げの継続が必要。

スペイン議会は前日25日
◎暫定首相を務めるペドロ・サンチェス氏の首相就任を巡る信任投票を行い、反対多数で否決した。サンチェス氏は再選挙を避けたいとした上で、急進左派ポデモスと連立政権交渉を続ける意向はない